ドンドンこにしの備忘録

個人的な備忘録です。他意はありません。

「ダーク」上・下 桐野夏生

2022年09月16日 19時56分29秒 | 作家 か行
ダーク (上・下) (講談社文庫) 2022.9.16読了。
桐野 夏生 (著)

「私の中の何かが死んだ」出所を心待ちにしていた男が四年前に獄中自殺していた。何も知らされなかった村野ミロは探偵を辞め、事実を秘匿していた義父を殺しにいく。隣人のホモセクシャルの親友。義父の盲目の内妻。幼い頃から知っている老ヤクザ。周囲に災厄をまき散らすミロを誰もが命懸けで追い始めた。
「朴美愛(パクミエ)」偽造パスポートを手に入れたミロは海峡を越え韓国に渡る。偽ブランド品を手がける現地の男と即座に愛人契約を結ぶが、彼は自分の身代わりとなって撃たれ下半身の自由を失ってしまう。深い愛情で結びついた二人は復讐を決意した。覚醒剤、レイプ、殺人。善悪を超えて世界を圧倒する壮絶な魂の遍歴。



たしか、初めて読んだときはミロやその他の登場人物の変わりように嫌悪感を抱いたはずだったが、再読の今はそれがない。終わりや変化がなければ次のステージには進めない、これあったからのちの名作も次々と生まれてきたのだろう。ミロシリーズはこれにて完結、シリーズを壊す必要があった。ダークなミロシリーズ完結編、大変面白かった。7.5点


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