にれっちのつれづれ日記

本州最北端の小児科医にれっちの独り言(^^)

溶連菌感染症が増えてきています

2013-12-09 15:13:19 | 病気のはなし
先週あたりから、溶連菌感染症患者さんがチラホラ出てきました。
この病気は、発熱と咽頭痛(のどの痛み)が主要な症状で、腹痛などのお腹の症状や発疹を伴うことがありますが、咳や鼻水はほとんどありません。
口蓋垂(のどちんこ)の周囲から上口蓋(上あご部)に発赤や出血斑が出るのが特徴ですが、これらの所見が見られない場合もあります。
これらの症状や所見は、治療しないままでも数日で消えていきますが、その場合には急性腎炎やリウマチ熱などの重篤な合併症のリスクが高まるので、キチンと診断して抗菌剤による治療をすることが大切です。
抗菌剤治療を行えば、おおむね24~48時間以内には症状が消え、周囲への感染も起こさなくなりますが、合併症回避のためには10~14日間の治療が必要になります。
疑わないと「ただのカゼ」と見間違うことも多いため、熱と強いのどの痛みを伴う風邪をひいたり、周囲で溶連菌感染症が発生していたりしている場合には、小児科受診をお勧めします。