DonkeyMの部屋

Donkeyはロバ。格好良くなく、足も遅い。「のろま」とか「馬鹿」といった意味。日々の感動、怒り、愚痴等を記事にしたい。

保護より先に、農地への規制緩和が重要だ!(TTP関連)

2015-10-10 04:53:42 | 雑感

 TPPに関連し、政府がバタバタと農業政策の検討を始めたと報じている。「何を今更!」と呆気に取られるばかりだ。TPPはもう何年も何年もかかって交渉を進めてきたのではないか?その間、日本の農業の国際競争力をどう強化するか、検討してこなかったということに、今更ながら、政府の無策ぶりに落胆を禁じえない。

 そもそも政治家は、票が欲しいがために、もっとも必要な政策を実施してこなかった。それは何か、農地の所有、売買に関する規制を撤廃し、企業が農地を所有することを可能にすることが先決なのだ。

 安易な保護は弱体化を招くことは明らかだ。農業についても然りだ。政治家の愚作により、若い人は、農業では食べていけず、将来にも希望が持てないため、農業に見切りを付けて、他の職種へと転換せざるを得ないという状況が戦後ずっと続いてきた。そのため、農業を担う人たちの年齢構成は、極端に高齢化し、いまや高齢者がほとんどという状況に至り、衰退の一途を辿っている。例えば、米農家を例にとると、米を生産するのに必要な労働力は一年の内の本の一瞬しか必要としない。それで、一年間の収入を賄う何てことはできるはずがない。一年中働けるように様々な作物を生産するよう計画的に運営していくことが大事なのだ。ところが、そんなことは個人でできるはずはないし、それだけの広大な土地もない。そのため、農業も他の産業と同じように、知恵と力のある者が、企業を立ち上げ、大規模に、多角化していくことが不可欠なのだ。そのためには、まず広大な農地を集める必要があるが、農地には様々な規制があり、土地確保を困難にしているのだ。

 戦後、農地解放によって、大地主の土地は、強制的にただ同然の安い値段で売却させられ、大地主は解体された。その代わりに小農のみとなったわけだ。この農地解放によって、日本の貧富の格差が一気に解消された。格言う私の家も、小作人だったので、大いに助かった。その後、半世紀以上にわたって、政治家はこの小農を票を得るために、小農を保護し続けてきた。そのつけが、今の農業の問題を生じさせてきたといっても過言ではない。

 今や、票を得るために、金をばら撒くのではなく、これまでタブウとされてきた農地の問題に真剣に検討し、農地に関する様々な規制を撤廃し、開かれた農業に転換して行くべき時期がなのだ。遅きに失した感は否めないが、すぐにでも、農地に関する規制を緩和を断行し、企業も農地を所有できるようにし、規模の拡大、多角化等を行って行かないと、日本の農業は壊滅してしまうだろう。

 

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