昔からの教えに、
老いては子に従えという言葉がある。
年老いたら、余計なことを言わずに、
子どもの言うを聞けという意味だろうが、
それが意外と難しい。
子に助言を求められたりするや、
自分の存在感が認められ、頼りにされていると思い、
気分は一気に高揚して、
求められた助言だけすれば良いところを、
長々と講釈したり、自分のやり方を押し付けようとしたりする。
まあまあ、良くある光景だと思う。
しかし、子は判断に迷い、一瞬、参考意見を求めたに過ぎず、
親の講釈を余計なおせっかいと嫌な顔をする。
それでも、やめずに講釈や差し出口を続けると、
親と子の亀裂が深まるばかり、取り返しのつかないことにも
なりかねない。
これは、親子の関係に限られたものでもないような気がする。
職場での担当者の交代、サークルの役員交代、
ひいては、家事の役割の交代などにも言えることだと思う。
要するに、交代される方は、交代する方に、自分流を押し付けないことが
肝心なのではないだろうか?