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エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

リベンジならず幻の貫気別山に・・

2010年09月12日 | 山紀行 (日高山系)
リベンジならず幻になった・・・貫気別山 (1318m)
(早朝出発、快晴、偵察済みもまたまた沢を間違えたエバ・・・)

■ 山 行 日  2010年9月12日(日)  日帰り
■ ル ー ト   貫気別川左岸林道~貫気別川南面沢~貫気別山
■ メンバー   夫婦登山 No.22
■ 登山形態   沢登り
■ 地 形 図  1/25000地形図    「貫気別山」
■ コースタイム  (一部のみ参考に・・)
    自宅 4:30出発---登山口(貫気別川C350二股手前) 5:50着---6:05出発--- 
    7:00 C483二股着---ここまで・・・以降は間違った沢への侵入のため参考にならず。



9/2の貫気別山・・・物語はこちら


★順調・・・
前日(9/11)の夜、明日早朝出発したいから・・と、トマム山の雲海テラスに行くため娘たちが帰宅した。
結局、24時まで飲んだ・・・。

朝、3:30起床なのにィ・・・・~。
 でも、全員ちゃんと起きてそれぞれ順調に出発する。


★ 絶対・・・
 自宅から僅か1時間20分で登山口に着く。快晴も気温12度、少しの風でも寒くてカッパを着てスタート
した。10日前の失敗を教訓に今日は順調かつ絶対的に頂上を踏む自信があった。


★ しかし・・・


C350の二股手前にある砂防ダムの上流の河原に降りて・・・正面は目指す貫気別山だったが

★ 慎重さに欠ける・・・
 前回、地図にあるはずの林道が消えて無いはずの林道があり・・・古い地形図で臨んだエバ夫婦はこ
の林道に迷わされリビラ沢左岸林道からリビラ沢を登っていた。後にその間違いに気付くも時間(とき)が
経過し当日の振り出しに戻れる時間でなくなっていた。ならば・・とあえて間違った沢を登り楽しむことに
して帰宅した。その時、しっかりとリベンジを誓い正しいルートも確認しての今日だったはずなのに、始め
から慎重さに欠けたスタートだったと今に悔やまれる反省をしている。


★ 自信喪失・・・
 貫気別川左岸にあるはずの林道は、2006年~2010年の間で大雨による増水で川が氾濫し、隣接
している林道の数箇所をきれいに洗い流してしまった。顕在していれば駐車地から2キロ強林道が延び
車も入れて、C483付近からの入渓だったはずだ。しかし、今回は崩壊した林道も利用しつつ時には沢に
降りて遡行しながら歩きC483のすぐ上流にある二股を確認出来るはずだった。(現在地の特定である)
・・・それが、後の自信喪失に繋がるとは・・・。


★ 間違いの始まり・・・
 自分なりの経験と読図でC483地点と判断した場所は後々間違いではなかった。なのに登山口で設
定した高度計が標高550mを示していたのと左股は涸れ沢だった事に不安を抱いてしまった。(左股は
顕著な大きい沢だった)もっと慎重に考えれば正解か間違いかはその場で判断出来たはずなのに、この
時よく考えもせず483地点の手前にある小さな二股に自分たちは居るのだ・・と判断してしまったのだ。
これが間違いの始まり・・次の510二股を483二股と判断するから正解の左ではなく右股に入ってしま
ったのが運のつき。次にすぐ510二股に出合うはずがなかなか現われない事に疑問を抱く。進んでいる
方向も違うのでコンパスを出せば分かるものを・・
 暫くして出合う二股は当然510二股と勘違いし左に進む。ganさんこと岩村和彦氏の沢本ではここから
風倒木が多い区間になるはず・・そしてその先に604二股と出合うはずだった。

何度も止まってはコンパスと地形図を読もうとするエバ・・もうその違いは歴然だった。

間違いに納得する



かなり上流に登ってから沢を間違いに気付くも時すでに遅し・・・結局その沢を詰めたが


正解の510二股の右股左岸には崩壊した石塀がある・・・

★ もう一つの落とし穴 ピンクのテープ・・・
 正解の483二股付近からず~とピンクのテープが頻繁に付いていた。
510二股では進むべき左股にテープは無く右股にテープが付いていた。このこともここが483二股と思
い込んだエバのミスなのだが、その後も出合う二股や沢中でもず~とテープが付いていたから誘われて
しまった・・とテープに責任を転嫁する。(信じやすいエバ)


★ だまされ承知で源頭まで・・・
 標高800m付近の二股に出合うと完全に沢を間違えた事を認識し何故、どこで間違えたのかしばらく
思い返す。・・で自分たちはいったいどこの沢でどの地点に居るかを検証することにした。

まだこの時9:00前であったが引き返す気力は失っていた。
ならば・・と、このテープはどこに導いているのか気になり最後までこの沢を詰めることに目的を変更した。
850では三俣となりテープは真ん中の沢にあった。沢は急に狭くなり傾斜も増して源頭が近いことを示し
ていた。950で源頭となり沢形はなおも続く。そして、1040で沢形は消えて笹薮と化した。見上げると
稜線が近いように見えて、もしかしてどこかの稜線に出るのか?と期待も膨らむ。テープは薮の中にも発
見し背丈以上の笹を漕ぎはじめた。
笹漕ぎ 2分で終了。松の大木にピンクのテープが巻かれ周りは広く刈られている。しかし稜線は遥か
頭上に見えてカール状になった平坦な笹原という場所だった。標高は1055m、テープが導いたここが
終点であり私たちの頂上でもあった。10:00丁度である。

周辺は高い笹原でこれ以上どの方向にも進む気はしなかった。テープの目的は林業界の方が付けたも
のと断定する。なんと紛らわしいことか・・。

この沢には、滝は一つも無く倒木と少し滑りやすい石に気を付ければ簡単に登れる沢だった。ところどこ
ろ苔むした小沢に出合い癒される場面もある。ただ源頭が早くどこの稜線にもピークにも出ないので詰め
ても楽しみはない。  10:10下山開始。




帰路、483二股から恨めしそうに眺める貫気別山

★ 三度の挑戦を胸に・・・
 登り 4時間、下り 3時間で7時間の沢遊びが出来た・・・そんな風に気持ちは楽観的だ。
(でも正直、悔しいエバとチーヤン)

今日の日の色々な間違いを教訓に三度この貫気別川に来ることを誓う。

沢は難しい・・でも楽しい・・だから止められない。かぁ~。

報告 終り。