エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

HYML 三段山オフミ3 続編

2013年02月17日 | 山紀行 (十勝・大雪)
HYML 三段山オフミ3 続編
思いがけずに初登頂・・・前十勝 (1790m)
■ 山 行 日  2013年2月11日(祝月)  
■ ル ー ト   白銀荘~カバワラ尾根ルート 往復
■ メ ン バ ー  7名(文中に記載)
■ 登 山 形 態  山スキー&アイゼン登行
■ 地 形 図  1/25000地形図  「白金温泉」
■ コースタイム  計測無し

★ 余韻・・・
昨夜のオフミは、パフパフの富良野岳ジャイアント尾根があまりにも気持ち良く、
登り返しをして2つの斜面を満喫した事で心地良い疲労感のある宴会だった。

料理長はコージさん。
先月に続いて連続の大役を自ら申し出てみんなのためにコツコツと料理を作ってくれた。
宴会には新たなメンバーも加わって、喉を唸らせながら盛会だったことは間違いない。
寄贈された8本の日本酒と焼酎はほぼ飲み干し、更に隠し酒が登場する盛況ぶりだった。

今回も宴の最終組まで居座っていたエバの存在は言うまでも無いが、翌日の山行にひびく
余韻は「高山病」と言う名の二日酔いであったのも事実だった。


★ 意気込み・・・
8:00 出発
今日は「前十勝」組に参加する。
先月のオフミでも前十勝に登ったが、頂上アタック組が居るとは知らず
スキー組に入って深雪を楽しんだだけで終わってしまった。だから今回は前十勝の頂上に登りたい
と言う意気込みを持って、アイゼンをしっかり装備しての参戦だった。

風の無い穏やかな朝を迎え、白銀荘からも前十勝を望みながら出発する事が出来た。



前十勝を望みながら白銀荘を出発するメンバー・・・

★ 陽が高い・・・
先月の印象とまったく違う・・とすぐに感じたのは陽の高さである。
厳しく冷え込んだカバワラ尾根の取付きではまだ稜線に太陽は顔を出していなかった先月だったが
今回は暖かささえ感じながらすでに太陽を浴びて登っている違いに気付く。

昨夜はあまり雪も降らず、雪質は少しだけ固さを感じた。
それでも先行者のトレースを辿りながら記憶に新しい2度目の前十勝ルートは、スキーには絶好の
傾斜と広さそして長さは充分だった。

<今日のメンバー>
inoueさん、チョーさん、naritaさん、サカノP級長、コージさん、冬市さん、トシさん
エバ、
ゆきまみれさん、これさん、カツコさん
・・・の11名と記憶している。


朝陽を浴びた前十勝カバワラ尾根付近を登る・・・

★ 提案・・・
10:00過ぎ・・・と記憶
最初は自分だけ単独になっても前十勝の頂上を目指すつもりで登っていた。
しかし、先月と同じ1500m前後で斜面はクラストして固く、斜度も増してシールが利かなくなって来た。
「俺アイゼンあるのでここから一人で登ります」・・・なんて言う事も出来なかったが
頂上を目指したい・・とするメンバーは他にも居てカツコさんはスキーアイゼンを装備していた。
ツボ足でも登りたいというメンバーも加わって最初はその意欲で挑戦するパフォーマンスはあった。

しかし、全員断念し下山のスキー滑降に切り替わってしまった。


10:30過ぎ・・・と記憶
スキーを楽しんでカバワラ尾根の取付き付近で何名かのメンバーが集まる。
まだ時間が早いので、一旦白銀荘まで下山したら「三段山に行かないか」という提案が出る。
「いや、それならもう一度ここを登り返さない?」と別案も・・・

11名中4名はそのまま下山し、登り返し組は7名となった。
再びシールを付けて登り返しスタート。



森林限界を超えた1300m付近


途中の休憩地から見下ろすと白銀荘が確認出来る・・・

★ スキーデポ・・・
エバは、1500m手前でシールが外れてしまったのでここにスキーをデポする事にした。
他のメンバーは特に登頂を目指した登り返しでは無かったが、ここに来て再び協議となり
12:00を目途に行ける所まで登って見る?的、結論に全員了解する。

エバは、アイゼン登行。
カツコさんは、スキーアイゼン装着。
トシさんは、行ける所までスキーのまま。
他、チョーさん、冬市さん、ゆきまみれさんとこれさんはツボ足で挑戦することになった。



前十勝頂上付近から見た 「三段山」


間もなく頂上、辛いツボ足での登行にも負けず良く頑張りました・・・

★ パーティーの力・・・
頂上 12:20着
トシさんのスキーは1600m付近まで頑張ったがここでデポしてツボ足に。
カツコさんは、黙々と頑張って1700mを超えたところまでスキーアイゼンで登る。

ツボ足隊は、キックステップで登るも時にはつま先だけ引っ掛けて足に力は入りっぱなしだったと思う。
転んだら最後・・の覚悟で慎重に一歩一歩高度を上げてついに登頂が叶った。

ひとりでは諦めたかも知れない微妙に急斜面の登りもメンバーが居る事で勇気が湧き
出来ない事が出来るようになるから「パーティーの力」ってすごいなぁ~と実感する。



前十勝頂上から十勝岳(2077m)を望む

★ 前十勝登頂メンバー・・・

2/11 登り返し組7名全員が登頂し感動の一枚となる・・エバ初登頂   (背景は十勝岳)
★ 急変・・・
登頂して間もなく天候は急変する。
谷からどんどんと雲が舞い上がりあっという間に青空が消えてしまった。
早々に下山を開始するも、下りは登りより慎重にしないと事故が起こり易いから注意が必要だ。

岩場の多い頂上付近の下りでは、アイゼン歩行のエバが先に降りて後続のサポートをする。
「ここは尻滑りだぁ~来い!」・・・と、急斜面の下で待機するエバ。
「行くよ~!」・・・と、滑ったらエバの手前で止まったしまった。サポート不用のメンバーたちである。

何と言っても下りは早い。
カツコさんがスキーをデポした1700mから下はもう岩などが露出していないので少し気が緩む。
スキーに切り替えたカツコさん。
最初は「何も見えな~い!」と叫びながらツボ足組と変わらないスピードで高度を下げる。
しかし、雪質が良くなるとシュプールを描く格好良さだ。

ツボ足組も下りに慣れると駆け足で降りる。
デポ地点に着いた時は、すっかり雪が降る状況となり前がほとんど見えなくなっていた。



頂上から下山する頃はもう青空が消えていた・・・

★ 無事下山も・・・
他のメンバーは皆スキーが上手い。
下手スキーのエバは、更に足に限界が襲う。
前が見えない、足がプルプル・・・で二度目の滑降は楽しさがどっかに行って必死の下山だった。

でも、全員無事白銀荘に着けて何よりでした。

同行して頂いたメンバーの皆さん、本当にお疲れ様でした。
そして、ありがとうございました。

下山後は、それぞれバラバラの入浴でしたが疲れ切ったエバは少し寝てから帰路に着きました。



お世話になった白銀荘・・・・(写真撮影者:yoshioさん)

※ 前日の富良野岳ジャイアント尾根はこちら