エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

斜里岳(1545m)~南斜里岳(1442m)

2019年11月22日 | 山紀行 (道東)
ブログ開設前の山行記を編集しました・・・
斜里岳(1545m)南斜里岳(1442m)
チーヤン初参戦サロマ湖100㌔ウルトラマラソンの前哨戦?

■ 山 行 日    2005年6月24日(金)  日帰り
■ ル ー ト    新清岳荘~旧道コース~斜里岳~南斜里岳~新道コース
■ メ ン バ ー     夫婦登山 №10
■ 登 山 形 態     登山道&踏み跡
■ 地 形 図    1/25000地形図 「斜里岳」「サマッケヌプリ山」
■ 三角点・点名   斜里岳 ニ等三角点 点名「斜里岳 シャリダケ」
           南斜里岳 三等三角点 点名「小斜里岳 ショウシャリダケ」

■ コースタイム   斜里岳まで登り    4時間20分
           斜里岳~南斜里岳まで 1時間55分
           南斜里岳~下り    3時間35分

<登り>
06:10         清岳荘出発
06:25         旧登山口
07:10~15      下二股
09:10~20      上二股
09:50~10:00   馬の背
10:30         斜里岳頂上

11:05         下山開始
11:20         馬の背
11:50         1376mコル
12:15         1508mピーク
13:00         南斜里岳頂上

<下り>
13:10         下山開始
13:40         分岐
13:55         1376mコル手前
14:15~20      上二股
15:00         熊見峠
15:45~50      下二股
16:35         清岳荘



当時作成していた山行記・・・

★ ブログ開設前の山行記を編集しました・・・
ただ今わが家は修理中・・・。
山には行けず一日中パソコンの前で山の記録を読み返したり、整理している。
そんな中で夫婦で登頂していながらブログに載せていない山行記は沢山あり、その多くは
ブログを開設した2009年以前の記録ばかりだ。最終的には夫婦で登ったすべての山行
記をアップ出来ればと思っているが、ボチボチやれればと気分は呑気である。

2005年の記録なのでこれから登ろうとする方に参考となるかは不明だが、山開きのこ
の時期はコース上に多くの残雪もあり、ルート選びには少しだけ参考になるかな?という
のと、今と昔の違いなども感じながら読んで頂ければ幸いだ。




★ 立派な山小屋・・・
少し道に迷いながらも19:45に清岳荘に着く。山小屋というよりホテルと言っても過
言ではない程大きく立派な建物に驚いた。駐車場も広く整備されている。清岳荘には泊ま
る予定は無かったが、興味もあったし中を覗く事にした。玄関を開けると大きな番犬が横
たわり左側に管理人の部屋があった。注意事項や決まり事を書いた掲示を見ると、駐車場
でのキャンプは禁止、車中泊はOKだが有料の500円だった。トイレも宿泊者以外は志
をお願いしている掲示もあった。
受付を済ませ車中泊の準備をして安着の儀と入り、乾杯!・・・22時、静かに就寝する。



新築オープンしたばかりの立派な「清岳荘」


新清岳荘登山口から旧登山口への林道を降りる・・・

【6/24(金)】くもり~晴れ
4:00に起床。いつものようにコーヒーを落とす作業から一日が始まる。
顔を洗い朝食を食べていると次々に車が到着する。早々に支度をし出発する登山者で賑や
かになって来た。私たちも出発準備を始める。

6:10すでに快晴・無風で暑い・・という印象を感じながらスタートした。
登山口は、新清岳荘のすぐ横で、登山届に記入してスタートする。
(はじめ登山口がどこか判りずらかった)
ダケカンバ林の中に作られた登山道を5分ほど歩くと隣接した林道にポンと降りる。
そこは旧清岳荘・旧登山道への林道だとすぐに判る。
6:25旧登山道をスタートする。
はじめは沢の右岸が登山道になっているが沢の半分以上が雪に埋まり、この先の登山道を
案じながら進む。登山道は途中何度か沢を渡渉しながら高度を上げて行くが下二股までは
穏やかで比較的歩き易かった。
7:10下二股。
沢が二股になっていて右股が本流で旧道コース。左股は頂上への直登沢。双方とも沢は雪
渓で埋まっていて、ところどころ口を開いている状態だった。前を歩いていた他の登山者
のほとんどは、新道コースを選んで急斜面を登って行く。



旧登山口近くから多くの雪渓が残る・・





下二股から右股の本流旧道コースはまだ雪渓で埋まっていた・・・

★ 納得、登山者のほとんどは本州人・・・
写真のように下二股分岐から旧道コースの沢ルートは雪渓で埋まり、口が開いている割れ
目からは、雪解けで増水した水がいきよい良く流れていた。ガイドブックでは登りを旧道
から下りは新道を利用すると良いと書いてあったが、この沢の雪を見た多くの登山者は、
ここから新道コースを選らんで登ったようだ。私たちは、当然の如く旧道を選び雪渓の上
を慎重に歩き始めた。下二股で出会った夫婦と単独で来ていた人がコースの選択に悩んで
いたようなので「ぜったい沢コースが面白いと思いますよ」と、行ったことも無いコース
を自慢げに紹介すると「じゃ~行って見ようかな・・」と付いて来た。しかし、その足取
りは不安定で及び腰、怖い怖いとつぶやく夫婦連れの奥さんは簡易アイゼンを付けていて
も、いわいるヨチヨチ歩きだった。聞くと本州から来た人で雪には慣れておらず仕方のな
い事だった。その二組のパーティーはすぐに諦めて引き返し、新道から登ったようだ。



旧道コース・・・ところどころ雪渓が崩れて口を開けている場所も。




本来、沢の右岸に旧登山道があり流れ際を通るルートになっている・・


下二股から1時間ほど登った「鎖場」。慎重に渡渉してから左岸に固定された鎖を頼りに登る・・

旧道の夏道ルートは、雪渓の下に埋もれほとんど確認出来なかった。雪渓の割れ目に注意
しながら右に左にと慎重に登る。途中藪漕ぎを強いられ高巻きをしたところもありちょっ
とワクワクした。山道にはまだ目立った花々は無く、ゴゼンタチバナやマイズルソウがま
だ早しと点在していたくらいだ。
登行(沢登り)自体は、難しい箇所も無くテープやペンキの標識を確認したり、雪の上を適
当に登るだけで問題はない。増水している沢も靴の中を濡らす事はなかった。

このコース自慢の「滝」は何ヶ所かで見たものの名前すら判らずに通過していた。本来な
ら下から白糸、水簾、羽衣、万丈、七重、見晴、竜神、霊華と続き疲れを癒してくれる核
心部なのだろうが、今回は滝ではなく残雪の涼しい風と白と緑と青い空のコントラストに
癒されて、楽しませてくれた。


★ 胸突き八丁も雪の下・・・
9:10 上二股(新道出合)。
下二股から2時間も掛かってしまった。ガイドブックでは所要50分とあったが、いくら
雪渓があったとは言えここを50分で登るのは相当の健脚者だ。少し休んでからいよいよ
馬の背を目指す。
9:50 馬の背。
上二股からここまですべて雪で覆われていて急斜面であるはずの通称「胸突き八丁」も緩
斜面な雪渓と化していて楽に登ってしまった。早朝に登った先発組の登山者とすれ違いあ
いさつを交わす。「花がきれいですよ」と嬉しいお言葉を戴き、目の前に聳える頂上を目
指す。そして途中チングルマ、ミヤマダイコンソウ、ツガザクラ、ハクサンイチゲ、キバ
ナシャクナゲなどが咲き乱れる花畑を通過して頂上に辿り着く。
10:30 斜里岳頂上。
風が気持ち良く天気も上々。さっそく馬の背の雪渓から冷やしてきたビールで乾杯する。
登り4時間20分は決して早いとは言わないが楽しく無事登れた事が何よりうれしい。



急斜面の胸突き八丁も雪渓のお陰で楽だった・・・


オオバナノエンレイソウ


エゾエンゴサク


ミヤマダイコンソウ


エゾツガザクラ


キバナシャクナゲ


頂上直下のお花畑にて・・・


チングルマの群生


頂上直下の斜里岳神社


ニッコウキスゲ

少しガスが立ち込めて来たが、天候自体は崩れる心配はなさそうだった。今日は、時間も
あるし計画通り南斜里岳まで縦走することにした。
11:20 馬の背。
11:50 1376mコル。踏み跡はしっかりしていて間違う事はない。
12:15 1508mピーク。1/25000地形図を中途半端に用意して南斜里岳へ
のルートを一時見失ってしまいピークから南側の尾根に入ってしまった。気が付いて戻り、
南斜里岳の分岐を確認する。
12:35 分岐。
痩せ尾根を80m下って岩稜帯をトラバースするが、ちょっとビビった・・・。

13:00 南斜里岳頂上。
見渡す限りの絶景。本峰が小さく見える。北には、世界自然遺産に登録間近な知床連山を
展望し、南には阿寒岳の山々も見える。最高の眺望にビールを切らしてしまった事が少し
残念だった。

13:10 下山開始。
慎重に往路の痩せ尾根を降りる。
13:40 分岐。
足が疲れ始めて来て、さっきから気になっていた幾つかのルンゼを眺めていた。各ルンゼ
は雪渓となって埋まり上二股の分岐と合流しているのを確認。通常なら来た道を戻り馬の
背から胸突き八丁を下って上二股に及ぶが、ここからだと約120mの標高差を下り再び
100m登って馬の背に・・と辿り、1時間以上は掛かるだろうと思った。本来の登山道
ではないが、13:55コルからルンゼを下降した。藪漕ぎはほんの2~3分で終わり難
なく雪渓に出た。脇には立派なギョウジャニンニクが畑のようになっていたのが印象的だ
った。

14:15 上二股(なんと20分で降りてしまった)。
少し休憩してから新道の熊見峠を経由して下山する。
15:00 熊見峠。
長い稜線歩きも、いままで登って来たルートが振り返ると全望出来、残雪を混じえたコン
トラストがなんとも美しかった。
15:45 下二股。
急斜面の下りは健脚?な私でもキツかった。時折雨も降り出したが、通り雨のようで雨具
は着ずに降りた。もうここまで降りて来れば登山口までは一息だ。
16:20 旧登山口。
16:35 清岳荘に着く。

初夏の陽はまだまだ高く、無事下山出来た達成感とすがすがしい風と余裕のある時間に浸
りながらゆっくりと余韻を楽しんだ。そして、清岳荘を後にして明後日のサロマ湖100
㌔ウルトラマラソンが脳裏を過るも何故か安堵感で一杯だった。
清里町の温泉「緑の湯」で汗を流し、今夜の泊まる場所をさ迷いながら車を走らせる。
チーヤンと少し意見の食い違いはあったが、仲直りをして浜小清水の道の駅で車中泊した。

明日からは、チーヤンがヒロインとしてサポートをしよう。始めての100㌔マラソンな
のに、10時間に及ぶ山行まで付き合わせてしまい申し訳ないなぁ~と思いつつも頭のど
こかでは「どうせ走れっこないさ」とか「50キロも走れば成功だ」と馬鹿にしていたか
も知れない。

夫婦登山10回目の斜里岳~南斜里岳はこうして無事終わった。
さぁ~チーヤンの挑戦の結果は・・・・・



斜里岳(1545m)頂上 夫婦初登頂・・・


下山して直下から馬の背と南斜里岳へのルートを確認する・・


花畑に戻りイワウメの群落と緑のコントラストに感動だ・・


チングルマとツガザクラのコラボ・・・背景は1508P


馬の背から南斜里岳を望むも遥か遠くに見えて少し不安になる。
いくら時間があると言ってもなぁ~。と心中は情けなかった・・・



南斜里岳(1442m)頂上にて







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4 コメント

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Unknown (マツ)
2019-11-22 11:07:42
職場のマツです。
エバさんは今も14年前も若々しいですね!
斜里岳ですが、特に旧道の雪渓と沢の鎖場は楽しそうです。
登山の2日後にマラソンとは凄いです!
これから登山を再開しようと考えてますのでよろしくお願いします!
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Unknown (petu)
2019-11-22 11:52:00
若い若い!!
今の私とほぼ同じ年齢。
今もアクティブなのは変わらずすごいです。
返信する
マツ、よろしく! (エバ)
2019-11-22 13:55:11
マツにしたんだね!
初コメントありがとう。これからはどんどんコメント下さいね!

登山再開を応援しますよ。
機会を見付けて一緒に登ろうね・・。
マラソンの記事や写真もあるので、後にアップしようと思っています。
楽しみに・・!
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ピチピチだね(笑) (エバ)
2019-11-22 14:06:44
今のpetuさんのように当時の私たちピチピチですか?
14年前だからねぇ~・・まだ、40代だもんね。

でもねぇ~・・
褒められるとなんか現実に戻るなぁ~
ジジとババ、もうアクティブには動けないねぇ~(笑)

petuさんの近い「お祝事」楽しみにしてるよ!
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