エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

大平山 (1191m)

2022年12月11日 | 山紀行 (道南)
※ ブログ開設前の山行記をアップしました・・・
早過ぎたエーデルワイス 大 平 山 (1191m)
■ 山 行 日      2007年06月18日 (月)
■ ル ー ト      泊川コース
■ メ ン バ ー       夫婦登山 №19
■ 登 山 形 態       登山道
■ 地 形 図      1/25000地形図  「賀老」「大平山」
■ 三角点・点名     一等三角点 点名「大平山 オオビラヤマ」
■ コースタイム     登り 3時間10分   下り 2時間20分
<登り>      
06:25          登山口駐車場出発
06:35          登山ポスト
07:58~08:10    810m (第一ピーク)
09:00          1109m (第二ピーク) 南側通過
09:35          大平山 (1191m)頂上

<下り>
10:00          下山開始
11:05~11:15    810m ピーク
12:10          登山口ポスト
12:20          登山口駐車場到着





810m第一ピークから1109m第二ピークを見上げる (本峰は見えていない)

★ 早過ぎたエーデルワイス・・・
山友から「先日、大平山に行って来たよ!」と言う話を聞き「花はキレイでしたか?」と訊ねて
「綺麗だったよ・・」と返って来た。私としては、花はあのオオヒラウスユキソウの事として訊
ねたつもりだったので「綺麗だったよ」の答えを真に受け、今年は咲くのは早いんだなぁと思い
込んでしまった。そして、揚々と計画を立て始めた。
「確認会話」が出来ていなかった事はいう間でも無いが、行くと決めたら計画の進行は早い。高
山植物図鑑でもウスユキソウの花期は6月~8月となっていたし、一面のウスユキソウをイメー
ジしての出発になった。

【6月17日 (日)】
妻チーヤンの帰宅を待って18:00 自宅を出発する。
終日快晴に恵まれた夕刻も厚い日差しが残る。今回は初ピークの山であると共にうわさに聞くオ
オヒラウスユキソウの群落を求めて大きな期待を抱いての出発だった。
遠い島牧への道のりだったが、何も苦にならない夫婦だった。千歳から美笛峠を経由し国道 230
号線に出てルスツから国道 5 号線ニセコへと抜けた。あとは蘭越・黒松内を経由し日本海側の町
寿都町に出る。

今夜の宿泊先は「よってけ!島牧」道の駅だ。
海岸沿いに寂しくたたずむ道の駅に着いたのは 21:15 だった。早々に安着と遅い夕食を取り 23時
前には就寝した。



河鹿トンネルの出口からすぐに駐車帯となりその先は通行止めだった。

【6月18日 (月)】
4:00 に一旦目を覚ますも二人とも二度寝をしてしまい 4:50 頃に慌てて起床する。それでもコーヒ
ーを落とし朝のマッタリだけは欠かせない。

朝食は、レトルトカレー。さっと食べて 5:55 に出発した。登山口は、ここから国道 229 号線を 3
~4 kmほど戻り泊川左岸沿いの道道 836 号線に右折する。舗装路を 4 kmほど走ると左に宮内温泉
の看板がありここから砂利道となって更に 4 km進むと立派な「河鹿トンネル (1227m) 」があり通
り抜けると道路の終点だった。広く整備された駐車帯はまるで大平山登山者のためだけに作られた
広場に思えてならない。その先は荒れた林道と化しゲートもあるが車は通行出来ない状況だった。

駐車帯には 6:10 着。先に着いていた 4 人パーティーが準備していた。すぐ後から単独の登山者も
到着して「平日ながら来る人が居るんだぁ~」とこの山の人気を認識する。
6:25 登山開始。駐車場のゲートを越え沼の沢に架かる橋を渡って少し進むと登山ポストと自然保護
の看板がある登山口に着く。



鬱蒼と生い茂った沢状の登山路を登る・・・


標高 500m 付近。気持ちの良いブナ林の急斜面を登ると顕著な尾根に出る・・

いきなり鬱蒼とした樹林帯の中に導かれる。あまり整備されていない登山路は沢状の地形を利用し
ていた。大雨でも降った後なら悲惨な登山路と化すのは必至だ。登山口の標高は 150m 程で頂上ま
での標高差は 1000m を超えるちょっとハードな健脚コースと言えよう。そのためか始めから急登
が続く。 500m を超える頃から沢状から尾根への急斜面へジグを切りながら登る。尾根に着くと爽
やかな風が気持ち良かった。この尾根は 810m ピークの西尾根で 650m 付近から南斜面をトラバー
スしながら 810 ピークを目指す。

タニウツギの群落が目に付き、途中二ヶ所の鎖場 (ロープ) もあるほどの斜度を登って 810 ピークに
飛び出る。狭いピークだが、 360 度の視界と爽やかな風がとにかく気持ち良かった。少しだけ休憩
を取っていよいよこのコースの最大の急登へと臨む。

東の前方には標高差 300m に及ぶ突出した 1109m ピーク(第二ピーク)が聳え立ち頂上と間違える程
だ。このピークの南面の所々にはこの山の特徴である「石灰岩」が露出しており、期待するオオヒ
ラウスユキソウもこの辺りから見られそうだ・・。



西尾根の南斜面から視界が広がり狩場山を背に登る・・


810 ピークから狩場山を望む

  
       チシマフウロ              エゾカンゾウ             タカネミミナグサ

  
       ミヤマオダマキ             タニウツギ              ホウチャクソウ

  
       イワベンケイ              シラネアオイ             ハクサンチドリ

   
       ハクサンイチゲ             オオバミゾホウズキ          ハクサンイチゲの群落

★ 早過ぎたウスユキソウも春の花々に満足・・・
810m ピークから一旦尾根を降りて 1109m ピークへの急斜度への尾根に取付く。背の高い笹原や一
部の灌木で登山路が見えなくなっている箇所もある。雨の後や朝露が残るとズボンが濡れそうだ。
しかし、この辺りから春の花々が咲き乱れる群落が広がり退屈する事は無い。まず目についたのは
チシマフウロミヤマオダマキアズマギクだ。上部では露出した石灰岩の岩壁の下を通るが急斜
面が気にならない位花を楽しませてくれた。さて、お目当てのウスユキソウはどこに咲いているの
だろうと目を細めて探すが中々見つからなかった。持参した図鑑で確認して「葉」の特徴を覚え再
びなめるように見渡すと・・・あるある。こっちにも、あっちにも・・葉っぱだけがあった。
ここに花が咲いていたらさぞかし感動だねぇとチーヤンと顔を見合わせ苦笑いした・・。



810m ピークにて 背景は1109m ピーク (第二ピーク)


1109m 第二ピークへの登りに石灰岩が露出するこんな鎖場もある・・

図鑑にはウスユキソウの花期が 6月~8月 とあったので、一株でも花が咲いているのでは?という期
待を大きく持ってやって来たが、他の花の隙間から葉っぱだけしか確認出来ないのは残念だった。

第二ピークの南斜面をトラバースするように付けられた登山道は急斜面の花畑を辿り尾根を一旦乗
っ越すかたちで、分岐した北側の尾根上に頂上があった。背丈以上の笹原や大きなハイマツの根を
掻き分け、分かり難い登山道だった。手前にはピークを思わせる頂があり迷うかも知れない程だ。
事実、私たちの前を歩いていた単独の男性はそのニセピークの方に行ったまま本当のピークに来な
いまま下山してしまったようだ。

第二ピーク下を通過してから 30 分ほどで頂上に辿り着く。通常登り 4 時間と言われたコースらし
いが、 3 時間 10 分は早いかも知れない。快晴で展望も良く西側には道南主峰の「狩場山」を望み
北には日本海と島牧や寿都の街も見えた。また、確認は出来ていないが、東には「黒松内岳」南東
には、「長万部岳」などが見えたと思われる。

爽やかな風が吹き抜け、狭い頂上だったが貸切だった。少し戻った北東斜面には木々が無く花畑に
なって更に絶好の展望台となっていたので移動してゆっくりと花と眺望を楽しんだ。

大平山の登山は結構厳しいと聞いていたが、今回の山行は爽やかな風にも助けられ気持ちの良い山
行だった。下山も順調で 2 時間ちょっとで降りられたので、早朝に自宅を出発すれば日帰りも可能
かも知れない。



頂上手前の僅かな残雪で・・・


笹原と灌木の中の頂上は意外と狭い


2007.6.18  狩場山を背に「大平山 (1191m) 」初登頂!


頂上手前の南東斜面に「メアカンキンパイ」の群落もあった・・・

※ あくまでも2007年6月の記録である。当時私が50歳で以来「大平山」への
再訪はまだ叶っていない。登山道が今どうなっているのか分からないが、是非この目で
オオヒラウスユキソウを観に行きたいと思っている。


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2 コメント

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大平山良かったですね (クッキーパパ)
2022-12-11 20:55:08
エバさん若いですね。HYMLROMクッキーパパです。小生は2005/7/17に登りましたが暑くて大変でした。ハイマツに入った途端方向を見失い、途中で引き返しましたが、高山植物の写真を撮るのが目的でしたので大満足でした。オオヒラウスユキソウは丁度満開でした。(プロフィールの写真変えておきました)また行きたい山ですが、関東からはアプローチが遠いです。
返信する
DMに移行しませんか? (エバ)
2022-12-12 16:47:16
クッキーパパさん 連続コメントありがとうございます。
HYML会員だったんですね。そして、やはり関東の方でしたか・・。以前は北海道に住んでいたのでしょうかね?
いずれにしてもHYML会員なら私のアドレスも入手可能と思いますので、是非DMでメールを頂ければ嬉しいです。

プロフィール写真を変えたとありますが、HPなのかFBなのか分かりませんのでその辺もご教授下さると助かります。
よろしくお願いします。
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