日帰りプチ縦走・・・上ホロ山 (1920m)~富良野岳 (1912m)
■ 山 行 日 2013年8月4日(日) 1泊2日
■ コ ー ス 十勝岳温泉コース
■ メ ン バ ー エバ 他6名
■ 登 山 形 態 登山道
■ 地 形 図 1/25000地形図 「十勝岳」
■ 三角点・点名 上富良野岳 三角点・点名無し
上ホロカメットク山 三角点・点名無し
三峰山 三角点・点名無し
富良野岳 一等三角点・点名「神女徳岳」(カムイメトクダケ)
■ コースタイム 全行程7時間17分
<登り>
登山口(十勝岳温泉)5:00--上ホロ分岐5:50~57--上富良野岳7:08~12---
上ホロカメットク山7:24~40--上富良野岳7:50--三峰山8:30--富良野岳分岐9:27
富良野岳9:52
<下り>
富良野岳下山開始10:08--分岐10:27--上ホロ分岐11:35--登山口12:17
★ 懐かし会山行・・・
この度、縁あって今春入会した某山岳会の会山行に参加する機会を得て参加表明をする。
富良野岳は93年9月が初登頂、以来6回ほど登頂しているがその最後が7年も前とは・・・
記憶も薄れるはずである。十勝連山をすべて踏破して以来夏道の登山から離れてしまったが
冬~春の山スキーは、また別物で毎年のように足を運ぶ場所である。
8月初旬ならまだ花々にも出逢える季節なのでそれも楽しみの一つだったが、何せ山岳会の
会山行と名が付き参加するメンバーとは初対面の方ばかり・・・緊張感も膨らむ参加表明だった。
意外に心臓の小さいエバ・・・どんなメンバーに連れられてついて行けなかったらどうしようなんて
つい考え込んでしまう。普段の夫婦登山のように「のんびりと」と言う訳には行かないだろうなぁ~
って心配事が増えるばかりだった。でも、そんなことばかり心配していたら山岳会に入る意味も無く
今まで通り個人山行に徹してのんびりとマイペースを楽しんでいればいい事になるので、すぐに気持
ちは切り替える事にした。
前日の3日、白銀荘キャンプ場集合に合わせてリーダー車に便乗をお願いし自宅までお迎え付の
贅沢とわがままを初体験・・・こんな事でいいのだろうかと運転を申し出た。
★ 満員御礼・・・
現地16時集合に合わせて参加者それぞれが各地域から集合していた。
今回の参加者は会の所在地在住者は少なく地方組メンバーの集まりになったようだ。
先着していたメンバーが先にキャンプ場の受付を済ませテン場の確保をしてくれたようで満員御礼
のキャンプ場にあって余裕のサイトは大助かりだった。
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白銀荘キャンプ場に張った会のテント (8/3)
★ 懇親会・・・
リーダーを始め参加メンバーの手際の良さに感心しながら自分の出来るお手伝いをして懇親会の
準備をする。早々に乾杯の音頭と共に賑わうキャンプ場での懇親会が始まった。
初対面のご挨拶もそこそこに和やかな雰囲気にすぐ馴染む自分が怖かった・・。
アルコールが入ると初対面でも10年の友になるから不思議である?共通する山の話題は尽きず
宴は二次会のテントへと続いた。
明日は3:30起床
キャンプ場の夜は早く21時過ぎにはどのテントも就寝したようで静まり返った。
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キャンプ場から幻想的な「日の入り」を望む・・・
★ 変更・・・
起床 3:20
昨夜リーダーから4時出発の指示が出る。
起きてすぐにテントの撤収を済ませそれぞれの荷物を車に積んだ。
登山口となる十勝岳温泉の駐車場は土休日満車となるのが早い・・・と言う情報に反応して、まずは
駐車場を確保してゆっくり朝食を取り5時には出発したい旨の計画らしい。
山行計画では、ここから富良野岳の往復で終わっていた。
リーダー自身初めての富良野岳と聞きちょっと驚いたが他のメンバーも30年振りと言う超久しぶりの
再来者も多かったので更に驚いた。
それなら・・・と、新会員の私が口出し出来る場面で無い事を知りつつ、つい余計な提案をする。
提案・・富良野岳~三峰山~上富良野岳~上ホロカメットク山~上富良野岳~十勝岳温泉登山口
というプチ縦走だった。出発が5時と早いので時間的な余裕は充分と考えて話をしてみた。
幸い全員の賛同を得て山行計画の変更が成立した。ただコースは逆の上富良野岳~三峰山~富良
野岳とする方が平均下りとなるので「楽」だろうとなった。
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早朝5:00の出発です。 安政火口の手前にて
★ 忘れ物事件・・・
十勝岳温泉登山口駐車場 3:50着
早朝の駐車場はさすがに空いていた。余裕で駐車し早々に朝食の準備を始めたリーダー。
その間各メンバーはトイレ、洗面、着替えなど済ませてコーヒー付サンドイッチの朝食を頂く。
するとメンバーの一人が「カメラが無い・・」と必死に探し始めた。確かに昨夜写真を撮っていたのだが、
テント撤収時やキャンプ場を出発する際も忘れ物チェックをしていたのだが・・・
朝食後リーダーとメンバーはキャンプ場に戻った。しかし、見つからず無いままの出発となる。
★ 最年少・・・
出発 5:00
参加メンバーは7名、リーダーを先頭に予定通りの出発となった。
早朝から快晴も冷(ひん)ヤリと寒いので上着とカッパを履いて出発する。
しかし、安政火口入口で脱いで「山ボーイスタイル」のエバを披露する。
エバ56歳も今日のメンバーの中では最年少だった。
腰痛がまだ完治していない、膝の調子が悪い・・、山自体久々・・と参加メンバーの悩む事情が
少しずつ明かされスローペースキープの歩きは大歓迎だった。ダメなら途中で降りるかもという
メンバーも居たが、結果最後まで全員が無事完登した。
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快晴の日の出を迎えた富良野岳を望む・・・
★ 鑑賞と親睦山行・・・
スローペースのお陰もあって話をしながら歩けるのが嬉しい。
出来るだけ全員とお話をしながらメンバーの事や会の事を教えてほしかったので、この山行は
「親睦山行」と勝手に名付ける事にした。
そして、出会う花々がとても新鮮に見えて癒される思いだった。
この時期としては遅咲きの「チングルマ」に出逢ってびっくりするもまだ所々残雪の目立つ山道なら
納得の開花かも知れない。それにしても元気で大きなチングルマは十勝・大雪らしい勢いを感じた。
混成して咲く「コエゾツガザクラ」や「アオノツガザクラ」「エゾコザクラ」も可憐に咲き誇っていた。
隊列から時々離れながらどうしても撮り残したい一枚一枚につい足が止まる。花のあるこの季節は
急ぐ山行はもったいない。鑑賞のサプライズがあってこそ楽しさ倍増の山登りが好きになる。
あぁ~
こんなセリフ、私も年なのかなぁ~・・・・
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遅咲きのチングルマが何故か新鮮に見えて癒される・・・
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チングルマと混成するコエゾツガザクラの群生
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実物はもう少し可憐なエゾコザクラ・・・
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お花畑を過ぎていよいよ上富良野岳の登りとなるガレ場へ
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高度を上げ別の角度から眺める富良野岳にまたシャッターを切ってしまう・・・
★ 下界は雲海・・・
上富良野岳 7:08着
登山道、上ホロ分岐からは木道の階段がある。
膝が悪いというメンバーは嫌がっていたが、ゆっくりとゆっくりと登るリーダーのペースはベストだった。
一歩づつ歩を前にしていればいつかは頂上に辿り着き、感動の思いが湧いてくるもの・・・。
振り返れば下界は雲海に包まれ、抜けたこの場所に居る幸福感はここに居る者の特権だ。
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下界は一面の雲海が広がる・・建物は十勝岳温泉の陵雲閣
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イワギキョウ
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頭上に目指す上富良野岳だ。最後の登り・・・
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再び現れた花畑・・・コエゾツガザクラの群生
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上富良野岳直下に多いイワヒゲの群落だった・・
★ 水墨画・・・
上富良野岳から大雪山系を望むと幻想的な風景が広がっていた。
早朝の僅かな時間だけ現れる現象のようだが、水墨画に浮かぶ大雪の山々を眺めていると暑さも
忘れる癒しの空間で一杯だった。山座同定もしてみるがトムラウシ山だけを指差して後は鑑賞に浸る。
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水墨画の世界に感動・・・上富良野岳から大雪山を望む その1
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その2
★ 上ホロ往復・・・
上富良野岳 7:12発---上ホロカメットク山 7:24着
上ホロカメットク山 7:40発---上富良野岳 7:50着
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上富良野岳から上ホロカメットク山を往復する・・・上ホロへの登り
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上ホロ頂上からの絶景・・・十勝岳の全容
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上ホロから上富良野岳へ (正面が上富良野岳)
★ 山中泊・・・
日帰り登山者の中で5時出発の私たちパーティーは届け出順で3番目位。
なのに山道では多くの登山者とすれ違った。
上富良野岳への登りでは、下って来る若者数人のパーティーと出合う。
今朝2時出発して十勝岳まで行った帰りだと言う。
上富良野岳から上ホロの途中では、上ホロ避難小屋の外でテント泊して戻るという縦走者や
5歳の男の子を連れたお父さんと出逢い小屋に泊まって親子登山を楽しむ様は、いつか孫を連れて
行きたい自分の未来と重ねてしまった。
この時期のこの山域は「山中泊」をしながらのんびりと山道を歩くには最高の場所かも・・と認識した。
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上富良野岳から三峰山を経由する縦走路を行く・・(前方に三峰山と富良野岳を望む)
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縦走路で目立っていたハイオトギリの群落
★ 56歳の山ボーイ・・・
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唯一単独での頂上写真・・・三峰山にて
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エゾツツジも三峰山の縦走路で多かった・・・
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縦走路富良野側のお花畑・・・
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お花畑で唯一一株見つけた珍しい ウズラバハクサンチドリ
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少し元気は無いがチシマフウロも多かった・・・
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間もなく富良野岳分岐に到着だ・・・
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分岐手前で数株見つけた女王コマクサの優美 (ピンボケでした)
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ちょっと感動!! エゾツツジと十勝岳のコラボ
★ 終始爽やか・・・
富良野岳分岐 9:27
下界は相変わらずの雲海が広がっていたが、ここは終始爽やかな風が吹き心地良かった。
コースも富良野岳を最後に登る方が楽だと感じるし富良野岳を背にして歩くよりは景色も良かった
のかも知れない。
富良野岳 9:52着
本日の最終目的地、富良野岳頂上に着いた。
登り始めて約5時間も疲労度はほとんど感じないベストなペースに感謝する。
山全体に少しガスが立ち込めて視界が悪くなるも、ここまで見て来た景色と風に充分満足している
ので悔しくは無かった。頂上は満員状態で休む場所も頂上写真も順番待ちだったが運良く空きが
出来てすぐに休む事が出来た。
メンバーの一人は、グレープフルーツを三つも持ち上げて全員に振舞う、更にイナリと太巻きの
お弁当まで持参していてこれも振る舞い自分の行動食を食べずにお腹が一杯になるほどだった。
足が痛い、腰が痛いと言いつつも大先輩たちの心尽くしには脱帽だ。
頂上では風が冷たくフリースを着ていたがさすがに少し降りると暑さが戻り再び山ボーイの姿に
戻る。僅か15分程の滞在だったが下山もゆっくりペースで歩いてくれたので、心配事は解消し
楽しい会山行の印象が強くなってまた参加しよう・・と思った。
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今回登ったメンバー全員で・・・富良野岳頂上にて
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分岐からの下山路のみで咲いていたシナノキンバイ
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場所を特定したようにここだけっ・・の感じでオオバミゾホウズキでした
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可愛すぎる・・・と頬ずりしたいようなアオノツガザクラたち
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イメージ通り良い色で撮れました エゾコザクラ
★ 会山行に参加して・・・
登山口 12:17着 全員無事下山。
今回が2度目の参加だったが、これからも気張らず無理をせず会の方々と接して行ければと思う。
縁あって入会した以上あれもこれも・・・と、つい口を出してしまうのが悪い癖。
夫婦登山も大切な自分たちのライフスタイル、来月には二人目の孫も誕生してきっとまた山が遠のく
かも知れない。現に7月から妻のチーヤンは娘のサポート隊に徹し夫婦登山は一度も無かった。
今月と来月も同じようになるかも知れないが、そんな中で一度でも夫婦登山が出来ればと希望はして
いる。
「会山行」と聞けばとかく堅苦しい制約の中に縛られた自由の利かない山登りのイメージが強いが
久々に参加して見て必ずしもそうではないと認識を新たにする。会に所属すればその会のルールが
ありリーダーの力は絶対だ。会の目指す目標やそれぞれのステップアップも会に所属してこそ早い
のも利点かも知れない。どんな会であれ学ぶところはきっと多いと思うし、何より出会いを大切に
したいと思う。
第二の故郷・・一度は骨を埋める事を決めた街。結婚して娘が生まれた街。最初の就職地である。
そんな街の山岳会と出逢えた事に少し感動も覚える。
今後どうなるか誰にも判らないが、自分たちの中に新たなライフスタイルが出来そうな気もする。
追伸・・
下山してから荷物の整理をしていたら「カメラがあった!」と恥ずかしげな表情のメンバー。
とにかく良かった・・と優しいメンバーたち。
上ホロ荘の露天と景色は最高でした・・・
■ 山 行 日 2013年8月4日(日) 1泊2日
■ コ ー ス 十勝岳温泉コース
■ メ ン バ ー エバ 他6名
■ 登 山 形 態 登山道
■ 地 形 図 1/25000地形図 「十勝岳」
■ 三角点・点名 上富良野岳 三角点・点名無し
上ホロカメットク山 三角点・点名無し
三峰山 三角点・点名無し
富良野岳 一等三角点・点名「神女徳岳」(カムイメトクダケ)
■ コースタイム 全行程7時間17分
<登り>
登山口(十勝岳温泉)5:00--上ホロ分岐5:50~57--上富良野岳7:08~12---
上ホロカメットク山7:24~40--上富良野岳7:50--三峰山8:30--富良野岳分岐9:27
富良野岳9:52
<下り>
富良野岳下山開始10:08--分岐10:27--上ホロ分岐11:35--登山口12:17
★ 懐かし会山行・・・
この度、縁あって今春入会した某山岳会の会山行に参加する機会を得て参加表明をする。
富良野岳は93年9月が初登頂、以来6回ほど登頂しているがその最後が7年も前とは・・・
記憶も薄れるはずである。十勝連山をすべて踏破して以来夏道の登山から離れてしまったが
冬~春の山スキーは、また別物で毎年のように足を運ぶ場所である。
8月初旬ならまだ花々にも出逢える季節なのでそれも楽しみの一つだったが、何せ山岳会の
会山行と名が付き参加するメンバーとは初対面の方ばかり・・・緊張感も膨らむ参加表明だった。
意外に心臓の小さいエバ・・・どんなメンバーに連れられてついて行けなかったらどうしようなんて
つい考え込んでしまう。普段の夫婦登山のように「のんびりと」と言う訳には行かないだろうなぁ~
って心配事が増えるばかりだった。でも、そんなことばかり心配していたら山岳会に入る意味も無く
今まで通り個人山行に徹してのんびりとマイペースを楽しんでいればいい事になるので、すぐに気持
ちは切り替える事にした。
前日の3日、白銀荘キャンプ場集合に合わせてリーダー車に便乗をお願いし自宅までお迎え付の
贅沢とわがままを初体験・・・こんな事でいいのだろうかと運転を申し出た。
★ 満員御礼・・・
現地16時集合に合わせて参加者それぞれが各地域から集合していた。
今回の参加者は会の所在地在住者は少なく地方組メンバーの集まりになったようだ。
先着していたメンバーが先にキャンプ場の受付を済ませテン場の確保をしてくれたようで満員御礼
のキャンプ場にあって余裕のサイトは大助かりだった。

白銀荘キャンプ場に張った会のテント (8/3)
★ 懇親会・・・
リーダーを始め参加メンバーの手際の良さに感心しながら自分の出来るお手伝いをして懇親会の
準備をする。早々に乾杯の音頭と共に賑わうキャンプ場での懇親会が始まった。
初対面のご挨拶もそこそこに和やかな雰囲気にすぐ馴染む自分が怖かった・・。
アルコールが入ると初対面でも10年の友になるから不思議である?共通する山の話題は尽きず
宴は二次会のテントへと続いた。
明日は3:30起床
キャンプ場の夜は早く21時過ぎにはどのテントも就寝したようで静まり返った。
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キャンプ場から幻想的な「日の入り」を望む・・・
★ 変更・・・
起床 3:20
昨夜リーダーから4時出発の指示が出る。
起きてすぐにテントの撤収を済ませそれぞれの荷物を車に積んだ。
登山口となる十勝岳温泉の駐車場は土休日満車となるのが早い・・・と言う情報に反応して、まずは
駐車場を確保してゆっくり朝食を取り5時には出発したい旨の計画らしい。
山行計画では、ここから富良野岳の往復で終わっていた。
リーダー自身初めての富良野岳と聞きちょっと驚いたが他のメンバーも30年振りと言う超久しぶりの
再来者も多かったので更に驚いた。
それなら・・・と、新会員の私が口出し出来る場面で無い事を知りつつ、つい余計な提案をする。
提案・・富良野岳~三峰山~上富良野岳~上ホロカメットク山~上富良野岳~十勝岳温泉登山口
というプチ縦走だった。出発が5時と早いので時間的な余裕は充分と考えて話をしてみた。
幸い全員の賛同を得て山行計画の変更が成立した。ただコースは逆の上富良野岳~三峰山~富良
野岳とする方が平均下りとなるので「楽」だろうとなった。
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早朝5:00の出発です。 安政火口の手前にて
★ 忘れ物事件・・・
十勝岳温泉登山口駐車場 3:50着
早朝の駐車場はさすがに空いていた。余裕で駐車し早々に朝食の準備を始めたリーダー。
その間各メンバーはトイレ、洗面、着替えなど済ませてコーヒー付サンドイッチの朝食を頂く。
するとメンバーの一人が「カメラが無い・・」と必死に探し始めた。確かに昨夜写真を撮っていたのだが、
テント撤収時やキャンプ場を出発する際も忘れ物チェックをしていたのだが・・・
朝食後リーダーとメンバーはキャンプ場に戻った。しかし、見つからず無いままの出発となる。
★ 最年少・・・
出発 5:00
参加メンバーは7名、リーダーを先頭に予定通りの出発となった。
早朝から快晴も冷(ひん)ヤリと寒いので上着とカッパを履いて出発する。
しかし、安政火口入口で脱いで「山ボーイスタイル」のエバを披露する。
エバ56歳も今日のメンバーの中では最年少だった。
腰痛がまだ完治していない、膝の調子が悪い・・、山自体久々・・と参加メンバーの悩む事情が
少しずつ明かされスローペースキープの歩きは大歓迎だった。ダメなら途中で降りるかもという
メンバーも居たが、結果最後まで全員が無事完登した。

快晴の日の出を迎えた富良野岳を望む・・・
★ 鑑賞と親睦山行・・・
スローペースのお陰もあって話をしながら歩けるのが嬉しい。
出来るだけ全員とお話をしながらメンバーの事や会の事を教えてほしかったので、この山行は
「親睦山行」と勝手に名付ける事にした。
そして、出会う花々がとても新鮮に見えて癒される思いだった。
この時期としては遅咲きの「チングルマ」に出逢ってびっくりするもまだ所々残雪の目立つ山道なら
納得の開花かも知れない。それにしても元気で大きなチングルマは十勝・大雪らしい勢いを感じた。
混成して咲く「コエゾツガザクラ」や「アオノツガザクラ」「エゾコザクラ」も可憐に咲き誇っていた。
隊列から時々離れながらどうしても撮り残したい一枚一枚につい足が止まる。花のあるこの季節は
急ぐ山行はもったいない。鑑賞のサプライズがあってこそ楽しさ倍増の山登りが好きになる。
あぁ~
こんなセリフ、私も年なのかなぁ~・・・・
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遅咲きのチングルマが何故か新鮮に見えて癒される・・・
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チングルマと混成するコエゾツガザクラの群生
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実物はもう少し可憐なエゾコザクラ・・・
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お花畑を過ぎていよいよ上富良野岳の登りとなるガレ場へ
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高度を上げ別の角度から眺める富良野岳にまたシャッターを切ってしまう・・・
★ 下界は雲海・・・
上富良野岳 7:08着
登山道、上ホロ分岐からは木道の階段がある。
膝が悪いというメンバーは嫌がっていたが、ゆっくりとゆっくりと登るリーダーのペースはベストだった。
一歩づつ歩を前にしていればいつかは頂上に辿り着き、感動の思いが湧いてくるもの・・・。
振り返れば下界は雲海に包まれ、抜けたこの場所に居る幸福感はここに居る者の特権だ。
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下界は一面の雲海が広がる・・建物は十勝岳温泉の陵雲閣
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イワギキョウ
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頭上に目指す上富良野岳だ。最後の登り・・・
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再び現れた花畑・・・コエゾツガザクラの群生
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上富良野岳直下に多いイワヒゲの群落だった・・
★ 水墨画・・・
上富良野岳から大雪山系を望むと幻想的な風景が広がっていた。
早朝の僅かな時間だけ現れる現象のようだが、水墨画に浮かぶ大雪の山々を眺めていると暑さも
忘れる癒しの空間で一杯だった。山座同定もしてみるがトムラウシ山だけを指差して後は鑑賞に浸る。
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水墨画の世界に感動・・・上富良野岳から大雪山を望む その1
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その2
★ 上ホロ往復・・・
上富良野岳 7:12発---上ホロカメットク山 7:24着
上ホロカメットク山 7:40発---上富良野岳 7:50着
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上富良野岳から上ホロカメットク山を往復する・・・上ホロへの登り
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上ホロ頂上からの絶景・・・十勝岳の全容
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上ホロから上富良野岳へ (正面が上富良野岳)
★ 山中泊・・・
日帰り登山者の中で5時出発の私たちパーティーは届け出順で3番目位。
なのに山道では多くの登山者とすれ違った。
上富良野岳への登りでは、下って来る若者数人のパーティーと出合う。
今朝2時出発して十勝岳まで行った帰りだと言う。
上富良野岳から上ホロの途中では、上ホロ避難小屋の外でテント泊して戻るという縦走者や
5歳の男の子を連れたお父さんと出逢い小屋に泊まって親子登山を楽しむ様は、いつか孫を連れて
行きたい自分の未来と重ねてしまった。
この時期のこの山域は「山中泊」をしながらのんびりと山道を歩くには最高の場所かも・・と認識した。
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上富良野岳から三峰山を経由する縦走路を行く・・(前方に三峰山と富良野岳を望む)
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縦走路で目立っていたハイオトギリの群落
★ 56歳の山ボーイ・・・
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唯一単独での頂上写真・・・三峰山にて
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エゾツツジも三峰山の縦走路で多かった・・・
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縦走路富良野側のお花畑・・・
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お花畑で唯一一株見つけた珍しい ウズラバハクサンチドリ
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少し元気は無いがチシマフウロも多かった・・・
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間もなく富良野岳分岐に到着だ・・・
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分岐手前で数株見つけた女王コマクサの優美 (ピンボケでした)
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ちょっと感動!! エゾツツジと十勝岳のコラボ
★ 終始爽やか・・・
富良野岳分岐 9:27
下界は相変わらずの雲海が広がっていたが、ここは終始爽やかな風が吹き心地良かった。
コースも富良野岳を最後に登る方が楽だと感じるし富良野岳を背にして歩くよりは景色も良かった
のかも知れない。
富良野岳 9:52着
本日の最終目的地、富良野岳頂上に着いた。
登り始めて約5時間も疲労度はほとんど感じないベストなペースに感謝する。
山全体に少しガスが立ち込めて視界が悪くなるも、ここまで見て来た景色と風に充分満足している
ので悔しくは無かった。頂上は満員状態で休む場所も頂上写真も順番待ちだったが運良く空きが
出来てすぐに休む事が出来た。
メンバーの一人は、グレープフルーツを三つも持ち上げて全員に振舞う、更にイナリと太巻きの
お弁当まで持参していてこれも振る舞い自分の行動食を食べずにお腹が一杯になるほどだった。
足が痛い、腰が痛いと言いつつも大先輩たちの心尽くしには脱帽だ。
頂上では風が冷たくフリースを着ていたがさすがに少し降りると暑さが戻り再び山ボーイの姿に
戻る。僅か15分程の滞在だったが下山もゆっくりペースで歩いてくれたので、心配事は解消し
楽しい会山行の印象が強くなってまた参加しよう・・と思った。
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今回登ったメンバー全員で・・・富良野岳頂上にて
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分岐からの下山路のみで咲いていたシナノキンバイ
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場所を特定したようにここだけっ・・の感じでオオバミゾホウズキでした
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可愛すぎる・・・と頬ずりしたいようなアオノツガザクラたち
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イメージ通り良い色で撮れました エゾコザクラ
★ 会山行に参加して・・・
登山口 12:17着 全員無事下山。
今回が2度目の参加だったが、これからも気張らず無理をせず会の方々と接して行ければと思う。
縁あって入会した以上あれもこれも・・・と、つい口を出してしまうのが悪い癖。
夫婦登山も大切な自分たちのライフスタイル、来月には二人目の孫も誕生してきっとまた山が遠のく
かも知れない。現に7月から妻のチーヤンは娘のサポート隊に徹し夫婦登山は一度も無かった。
今月と来月も同じようになるかも知れないが、そんな中で一度でも夫婦登山が出来ればと希望はして
いる。
「会山行」と聞けばとかく堅苦しい制約の中に縛られた自由の利かない山登りのイメージが強いが
久々に参加して見て必ずしもそうではないと認識を新たにする。会に所属すればその会のルールが
ありリーダーの力は絶対だ。会の目指す目標やそれぞれのステップアップも会に所属してこそ早い
のも利点かも知れない。どんな会であれ学ぶところはきっと多いと思うし、何より出会いを大切に
したいと思う。
第二の故郷・・一度は骨を埋める事を決めた街。結婚して娘が生まれた街。最初の就職地である。
そんな街の山岳会と出逢えた事に少し感動も覚える。
今後どうなるか誰にも判らないが、自分たちの中に新たなライフスタイルが出来そうな気もする。
追伸・・
下山してから荷物の整理をしていたら「カメラがあった!」と恥ずかしげな表情のメンバー。
とにかく良かった・・と優しいメンバーたち。
上ホロ荘の露天と景色は最高でした・・・
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