エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

残月峰 (1091m)

2022年10月04日 | 山紀行 (十勝・大雪)
ずっと気になっていた層雲峡の未踏、ようやく・・・
残 月 峰 (ざんげつほう) (1091m)
■ 山 行 日     2022年10月03日 (月) 日帰り
■ ル ー ト     残月峰ノ沢ルート
■ メ ン バ ー      夫婦登山 №19
■ 登 山 形 態      登山靴&チェーンアイゼン&ピッケル
■ 地 形 図     1/25000地形図  「層雲峡」
■ 三角点・点名    三角点無し、標高点と山名表示あり
■ コースタイム    登り 2時間05分   下り 1時間45分
<登り>
10:00        残月橋手前P帯出発
10:35        C700付近の尾根上
12:06        残月峰

<下り>
12:20        下山開始
14:05        登山口P帯



GPSの軌跡を地形図に移行したルートです・・

★ ずっと気になっていた未踏峰・・・
「残月峰 (1091m)」は、朝陽山 (1370m)の東尾根上にある地形図に名前の表記はあるが山名と言う
より岩場の名称というものであった。(上の地形図を参照)

しかし、地形図に表記のある1000m超峰としてカウントしていて、いつかは登らなければとず
っと気にしていたし、何度か登山口の偵察や朝陽山からの取付きも偵察した事があった。ただ当時
は登行の記録も殆ど無く、ただただ見上げる岩峰のようにしか思えず、私たちのレベルでは登れな
いかもと諦めかけた難しい山だと思い込みチャンスを見失っていた。
最近になって登った記録が目に止まり、それが残雪期の朝陽山からと無雪期の残月峰ノ沢からだっ
た。背中を押されたのはヤマッパーのみなみんみんさんが、今年9月に登った記録を見てからで、
今回ようやく計画を立てる事が出来た次第だ。

実は3日から夫婦3連休で「未踏・遠征登山」を目論んでいたが、中日の4日が全道的な雨予報と
なり敢え無く中止。また家でゴロゴロかと思った時の残月峰だった。そして、ふと思いついたのが
「どうみん割クーポン」。3日は晴れ、4日は雨、5日は晴れの予報。色々企んだが、3日は「残
月峰」に登り、下山後は層雲峡温泉にどうみん割で一泊、4日は雨の帰宅で5日は休養日と決めて
出発した。



「残月橋」標識の手前に駐車スペースがあり登山口となる

★ ありがたき情報・・・
背中を押してくれた「みなみんみんさん」は、私たちの山友でもある。
アップされた情報だけでなく欲しい情報は直接聞く事も出来て、これほどありがたき情報はない。

一つは、登山口情報。
残月橋手前の駐車スペース。
一つは、ルート情報。
残月橋に流れる沢は「残月峰ノ沢」と言うらしく、まずその右岸沿いを登る。
沢には砂防ダムがあり3~4個のダムを越えたあたりから小尾根に取付く。
(C700付近)
そして、C850付近にある岩峰群の切れた隙間に向かって登り切ると、あとは岩峰群の崖っぷち
ギリギリにある鹿道を利用して登り切ると頂上だと分かった。

登行時間も2時間前後で往復4時間前後というのもありがたかった。

自宅から層雲峡まで約4時間掛かるが、逆算しての出発で日帰り可能と安心で来た。



スタートしてすぐ残月峰ノ沢右岸側の急斜面をトラバース気味に登って行く・・


砂防ダムを4つほど越えてから左岸の急斜面に取付く

★ 必須アイテム・・・
情報から読み取ってこの山行に必要な装備を考えた・・。

ヘルメット、スワミベルト、カラビナ、エイト環、ロープ、ピンシューズ、ピッケルを準備した。
しかし、装備の多さで重くなり返って登行に影響するかもと再考する・・。そして、スワミベルト
カラビナ、エイト環、ロープは外し、ピンシューズも止めて登山靴にチェーンアイゼンを装着すれ
ば、可能だろう決断した。なので必須アイテムはヘルメットチェーンアイゼンピッケルで足
元は登山靴である。



C700で地形図では読み切れない小さな尾根に上がる・・・

★ 鹿道を探せ・・・
登山口からずっとそうだったが、ルート上には踏み跡がありそれは鹿の踏み跡と思われる言わば
「鹿道」が付いている。沢沿いの右岸を約650付近まで登ると左岸の急斜面の上が、地形図だけ
では読み取れない小尾根になっていてそこにも鹿道が確認できる。まずはそこを目指しスパイクを
利かせながら約700の小尾根に着いた。なにせ急登だが、登り可能な岩場と灌木もあり掴みなが
らの登行で汗を掻く。ここではピッケルも役に立ち、ずり落ちるのを防いでくれた。

そして、一番のポイントはC900付近の岩峰群の突破だが、地形図でも予想できるC850付近
にある岩峰群が切れている記号である。現地で見ると明確だが、岩と岩の間が開けていて突破出来
そうな地形が目に止まる。

そこに登ったのは11:30頃だったが、1時間半ほど掛ってしまった。距離の割には時間が掛る
急登の連続なのだ。
ここから進む方向が北に変わる・・。笹原も出て来るが基本は岩峰群の切れ落ちたギリギリの急斜
面。実際には細い尾根上で木もあるので恐怖心はあまりなかった。ただただ急である。笹原の藪を
少し漕ぐが、ルート上で直面する登れない岩峰は少し巻きながら登り再び際に戻ると鹿道がある。

あとは鹿道を辿りながらひたすら登ると小さな尾根に出てそれが頂上の肩になるところだ。2~3
分で頂上だった。



思った以上に急斜度だが、鹿道と灌木もあり掴みながら慎重に登る・・


C760付近の小尾根から望む岩塔に圧巻・・




C910付近、岩盤の隙間を登り切り北に方向を変えると少し笹原になるも急登・・・

★ 標識無しピンテあり・・・
登行距離だけでは測れない登りがいのある場所だった。
達成感はあるものの自分の力だけで登った訳では無いので少し寂しいが、自分の足で登って来たか
ら登頂は間違いない。山頂と言うよりはやはり平らな小さな尾根上。木々で展望はなく両サイドは
南北に切れ落ちている。尾根の延長上には1370mの朝陽山があり、やはり山頂感はない。

山頂標識も三角点も無いがGPS表記は1091標高点に達し納得する。細い松の木にピンテが結
ばれ、唯一の標識である。



小さな尾根上のピークで展望無しの「残月峰 (1091m)」初登頂!


頂上にはピンテのみ・・・


頂上から登って来た小尾根を撮る・・

★ 侮れない下りルートは慎重に・・・
ピンテを忘れてチーヤンが数本持っていた事で助けられた。
単純に登って来た顕著な痩せ尾根をそのまま下れば降りれると思っていたが、気が付かずに別の細
尾根に導かれてしまった。すぐに気が付きGPSで現在地を確認すると別の尾根を降りていて岩峰
で行き止まり、先は断崖絶壁で間違いに気づく。幸いさほど下りずに気が付いたので修正可能だっ
たが、同じ間違いが二度ほどあった。

肝心な場所に着けて来たピンテを発見するとホッとして、次の方向を定め慎重に降りる事にした。

ここの登りでは、頻繁にテープを記す事をお勧めします。鹿道はあちらこちら・・侮れない下りで
した。



安堵出来るC660付近でようやく下りの写真を撮る・・・


C660地点から下を見下ろすと沢の左岸に芝生が見えた

★ 時間調整で双瀑台 (788m) へ・・・
無事下山してホッとする二人。
時間はまだ14時過ぎ。チェックインは15時なので「銀河の滝」を見に行く事にした。

紅葉はすでに麓まで進み枯れたモミジの葉も目立っていたが、充分な景色である。
時間に余裕もあったので、「双瀑台」という展望台に登る事にしたが、せっかく着替えたシャツ
がまた汗で滲んだ。ここは標高788mあり、銀河の滝と流星の滝を眺められるビューポイント。
だが、登り15分はちょっと辛かった・・・。

降りて丁度15時過ぎ。早々に予約した温泉ホテルに直行する。







双瀑台から銀河の滝を望む



★ ご褒美? どうみん割で温泉一泊・・・
おまけです。
先月結婚43周年を迎えたが、なにも祝う事無く過ぎてしまった。そんな時、「どうみん割」延長
の記事を見付け頭を過った・・・。

最高5,000円のクーポンとほっかいどう応援クーポン2,000が付く割引がある。
二人で実質14,000円の割引かぁ~とちょっとお得感。いつもは無料のホテルハイエースだが
たまには上げ膳の温泉ホテルも良いかな?って。

下山して温泉で汗を流し、そのまま生ビール飲んで美味しい料理をたらふく食べて、また風呂に入
って寝れる・・なんと贅沢か。

朝も露天風呂に浸かり、いい山旅になりました。







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