エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

狩勝山 (985m)と氷瀑祭り

2023年02月12日 | 山紀行 (日高山系)
身近な山も初来訪・・ 狩 勝 山(985m)
■ 山 行 日     2023年2月10日(金)  日帰り 高曇り 登山口-18℃
■ ル ー ト     R38~北尾根ルート 往復
■ メ ン バ ー      GAKUさん  夫婦登山 №04
■ 登 山 形 態      山スキー
■ 地 形 図     1/25000地形図 「落合」「狩勝峠」
■ 三角点・点名    二等三角点  点名「狩勝 カリカチ」
■ コースタイム     登り 3時間10分     下り 1時間10分
               (今回のコースタイムは参考にしないで下さい)
<登り>
08:40         登山口P帯    -18℃
09:10         標高点606
09:50         標高点711
11:50         頂上

<下り>
12:20         下山
13:30         登山口P     -11℃



GPSを元に地形図に移行したルートです・・・

★ GAKUさん来道・計画に夫婦で同行・・・
HYML会員で神奈川県在住のGAKUさんが「2月三段山オフミ」に参加するため来道した。
その初日、未踏の低山で足慣らしを兼ねた「狩勝山」を選び同行者を募っていたので応える事にし
た。私も妻もオフミには参加しないので狩勝山のみの日帰り同行となり、下山後は別れて次なる山
行のため層雲峡に向かう予定としている。

当初、山の情報は得ず地形図だけ見て登行ルートを探って見た。取付き点(登山口) 、登行ルートな
どを勘案すると登山口は、国道38線狩勝峠の少し手前から狩勝山の北尾根末端と接する場所がい
いと辿り着く。他の可能なルートもあるが、アプローチが長くなり厳冬期でのピークハントなら少
しでも短い方がベストと考えた。その上で、山情報を調べてみるとはやり北尾根を利用するルート
ばかりだった。登行時間も2時間を切る事やスキーも楽しめそうな地形ルートになっている。ここ
なら日帰りで充分行ける場所であり、私たちも未踏の山でもあり楽しみの来訪となった・・。

北海道の山が大好きで毎年のように来道し、レンタカーを運転して単独行が多いGAKUさん。ただ
今回は、HYMLの企画に合わせて来道していて単独では無く同行者を募った形となったと思う。
毎年来ているのになかなか再会を果たせず、しばらくご無沙汰していただけに是非会いたいと計画
に乗っかる事が出来た。

元気なGAKUさんも御年82歳。最初の出会いが2010年だったのでその時はまだ69歳だった
が、今の私とそう変わらない時だったと振り返る。登山歴はもう60年を越える大ベテラン。海外
の山も経験し日本の名だたる山も登り尽くしてはいるが、北海道の山がお気に入りのようで、それ
は私も嬉しい。

そんなGAKUさんと登山口で再会した。



広い駐車帯のある場所から国道38号線を渡り、北尾根末端に取付き登山開始となる・・・

★ GAKUさんペースで・・・
来道前メールで計画の打合わせをしていた。それは、ご本人の意向で登りのペースは非常に遅いの
で登行制限タイムを3時間にして欲しいと言う事だった。この時間で登頂しない時は、そこで下山
すると言うものである。私たちもこの意向を酌んで了承した。

積雪も充分あったが深いラッセルでは無かったので、ルーファイもお任せし、GAKUにトップを歩
いてもらう。あくまでGAKUさんペースは、打合せ済みだから・・。



取付きからノートレース、混合樹林帯の中をトップで歩くGAKUさん


開始してから15分ほどで樹林帯を抜けて視界が広がる・・・

★ 樹林帯を抜ければ・・・
この山のルートは、終始北尾根を直登と考えれば難しくは無いようだ。今回のペースでも先の見え
ない樹林帯を抜けるまで約15分だったが、ルーファイは取付きから北を目指して歩ければOKで
抜けると目標の狩勝山が確認出来る。後は穏やかな尾根を好きなように登りながら近づくピークを
目指せば・・・というルートだ。もちろん天気の悪い時はルート・現在地の確認は必要になるが、
とても登り易く背景を楽しみながら登れる山だった。距離も片道2.2㎞程であり、登山口の標高
が約510mだから標高差は475m。頂上からの展望も360度で絶景を楽しめた。



ゆっくりもしっかり歩を進めるGAKUさんです。


9:08 北尾根606付近で目指す「狩勝山」の姿を確認・・・


太陽も顔を出し、気持ち良い場所だったのでみんなで一枚撮った・・・


北尾根の所々に付いていた看板「金山ダム積雪調査箇所・・」№3地点 (C640付近)


9:55 北尾根711を過ぎた平らな場所から近くなって来た狩勝山を望む・・前方の林はほぼ白樺林

★ 核心部は、850付近からの北斜面・・・
北尾根711地点は平坦で頂上を間近に捉えるビューポイントだ。ただ、目の前に広がる白樺林と
次第に増してくる斜面と向き合う事になった。これまでずっとトップを歩いてもらったGAKUさんだ
が、急斜面の登りに苦労していたので交代する事にした。そして、雪質も場所によりモナカ状に硬い
ところもあり、大きくジグをきりながら少しずつ高度を上げる事にした。直下の北尾根東側には雪庇
のように見える難所と思われる場所が見えて、敢えて西側の斜面を登って見たが、急斜面に難儀しそ
うだったので、敢えて雪庇に近づいて見ると、雪庇も大きくはなく東側は木々も少なく傾斜が緩かっ
た。核心部と言える直下の北尾根は、少し東側を辿る事によって楽に登行出来るかも知れないと思っ
た。



10:27 C840付近 背景に佐幌岳から十勝連峰の景色が広がる・・


11:23 C890付近 ここでは私がトップを交代して登る 小さな雪庇を乗り越える・・


チーヤンも続く・・・頂上は間もなくだ!


11:32 直下の北尾根東側を登る・・・背景に佐幌岳(右端)と十勝連峰 (左奥)

★ タイムアウトの申告も・・・
核心部を過ぎてもう頂上はすぐそこに見えていたが、お約束の3時間が経ってしまった。
GAKUさんからも制限時間なので・・と、申告はあったが却下させて貰い全員でピークを踏もうと
登行を続けることにした。そして、約10分後360度の展望を望む頂上に立った。

全員初登頂である。
互いに握手して登頂を喜び、暫しの展望を楽しむ。すべての山座同定は出来なかったが、北には佐
幌岳を始め奥佐幌岳を間近に望み、その奥には東西のヌプカウシヌプリやウペペサンケ山、北西の
奥には十勝連峰の全容も望む絶景だった。更に南側はオダッシュ山を始め連なる奥には日高の山々
を望む事が出来た。眼下には狩勝峠の旧ドライブインの建物も確認出来、展望の素晴らしを実感し
た山だった。



11:50 狩勝山頂上から望む南側の景色・・・


「狩勝山 (985m) 」全員初登頂!・・・GAKUさん、お疲れ様でしたぁ~

★ 不安申告も頑張ったGAKUさんに敬意・・・
「下りは転けまくるので・・」「足に力が入らない」と不安申告はあったが、負んぶして降りる事
は出来ないので、出来るだけ緩斜度にスキーを滑らせ、キックターンして少しずつ降りる方法を取
った。時間は掛かってもされどスキーである。申告通り3~4回転倒したGAKUさんだったが、し
っかり自分で立ち上がり、以後転ばずに降りて来る事が出来た。

711地点に降りた時は、これで無事下山出来ると確信し安堵した。疲れた体に耐えながら最後ま
で滑り降りたGAKUさんに敬意である。なんとか一緒にピークを踏む事が出来て本当に良かったと
改めて感じたところだ。



ちょっと硬い急斜面を慎重に下りチーヤン・・・


ようやく緩斜面の711付近に降りて来て安堵・・・


心配していた下り。ここまで3~4回転んでしまったが、もう大丈夫・・・お疲れ様でしたぁ。

★ GAKUさんは上富良野、私たちは層雲峡へ・・・
無事下山。駐車場で次なる再会を約束してGAKUさんと別れる。
この後GAKUさんは、HYMLの仲間が待つ上富良野の白銀荘へ向かい、私たちは明日の山行を予
定して層雲峡まで走る。

意外と遠く層雲峡まで3時間30分も掛った。


★ 層雲峡・氷瀑祭り・・・
泊りは厳寒の車中泊。無料の層雲峡駐車場である。
いつもと違い駐車場はほぼ満車状態。奥になんとかスペースを見付け無事駐車出来た。故障してい
た駐車場のトイレは修復していて利用可能で安堵したが、いつもの湯「黒岳の湯」はお湯の量が少
ない理由で休館していて残念だった。代替えとしてホテル朝陽亭の日帰り入浴割引券をセコマでゲ
ットしたが、入浴には車で移動するため次の駐車が確保出来ないかもと止める事にした。

先ずは、ただ今開催中の「氷瀑祭り」を楽しもうと防寒対策をして会場に向かう。
入場料は500円 (以前は協力金だったが、今は入場料に変わっています)
規模もかなり縮小はしていましたが、充分に氷の祭典を楽しむ事が出来ました。

セコマで買い物して車に戻り、安着と明日の山行の成功を願って乾杯!












★ 未踏1000mシリーズの始動だったが・・・
登れなかったので変えて山名は伏せる事に。
予定の山は、YAMAP で山友のみなみんみんさんの記録に背中を押されて決めました。厳冬期の大雪
山系と言うだけで簡単な山ではありません。残雪期より難易度は一段上がります。
しかし、明日は天気が良いと言う事で急きょ決めた山、寝るまでは風も無く期待出来る夜でした。

4時起床。
寒いのでエンジンを掛けたかったが、周りに就寝中のテントも張ってあったのですぐに外に出て、
バスターミナル駐車帯にある暖かい水洗トイレに向かおうと駐車場を出てびっくり!

深々と雪が降っているではないか!
積雪もすでに10㎝を超えていて、出鼻を挫かれた思いだった。
① 登山口まで移動して様子を見る
② 登行はダメでも林道だけ歩いて見る
③ 山行を中止して帰宅する
の、夫婦協議をする。

結論は③である。
夜明け前の車中、予定の登山開始時間まで1時間以上の余裕はあるが、この降雪を見て移動する気
力が無くなって来た。晴れ予報も山では変わる事や山行予定時間が長い事も気になるネガティブな
発想が先行したいた。

悔しさも残るが、まだ5:30、計画を断念し帰宅する事に・・・「また来ま~す」




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