生活保護受給者が増え続け厚生労働省も貧困の連鎖を断ち切ろうと生活保護家庭の子供の学習支援に乗り出すという新聞記事が載っていました。生活保護家庭の子供の多くは中卒や高校中退で教育も十分受けられない実態があるといいます。実態はそうでしょうが、少し変な言い方をすれば、そもそも貧困対策を考える厚生労働省のお役人は貧困を経験しているのでしょうか?それはわかりません。よく現場の声を聞いてといいますが、この貧困問題ほど現場の声を聞くことは難しいかもしれません。貧困は経験した人でなければ分からないでしょう。しかし、歴史上みてみると若いころ貧困を経験した勝海舟はより困っている人から救済活動をしていますし、教誨師として囚人一人一人と対面して生活実態を把握した留岡幸助は囚人の少年期の教育に問題があると感じて家庭学校を創設しています。どんな問題でもその対策は問題を経験するか、問題となっている当事者の声を素直に受け入れ問題の原因を実感してみないことには対策は講じられないのではないでしょうか。そしてそこに生きる人間の存在を高いところからでなく同じ目線で見なければ問題は見えてきません。今、この世の中に起こっている様々な問題の多くは他人事のようにニュースに流れます。この社会に起きている様々な問題の一つでも当事者の声を聞き当事者と分かち合い自ら行動することによって社会問題は解決してゆくのではないでしょうか。
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