新聞を読んでいたら興味深いエッセイがあった。
さるサイエンスライターが著した「お茶の間の力」と題するもので要旨は以下のとおりである。
テレビのクイズ番組を見ていて視聴者である自分がすでに答えが分かってしまう時に画面の向こうにいる回答者がまだ迷っている場合がある。
「私だったら答えることができたのに・・・・。」
ところがひとたび自分がクイズ番組に出演し回答者の立場になると頭が真っ白になってしまって普段答えられる問題も答えられなくなってしまう。
お茶の間での優越感は幻想だったというものだ。
なるほど、なるほど。
クイズ番組に出演したことこそないが筆者にも似たような経験がある。
毎週ネイティブスピーカーを囲んで英会話の勉強会に参加しているのだがこの席でネイティブスピーカーがクラスメイトに質問している内容は比較的理解できることが多いのに筆者に質問してくる場合には何を言っているのか分からない場合が多い。
一体この違いは何なのだろう。
医者の前では測定値が跳ね上がる「白衣高血圧」なる言葉もある。
とかく人間はリハーサルには強くとも本番には弱いものらしい。