後期ゴシック彫刻・市民運動・演劇教育

小学校大学教師体験から演劇教育の実践と理論、憲法九条を活かす市民運動の現在、後期ゴシック彫刻の魅力について語る。

〔92〕2時間、BS朝日「それでも私は、デモに行く」に釘付けになりました。

2016年05月27日 | テレビ・ラジオ・新聞
  久しぶりに良いテレビ2時間番組を見ました。きっかけは、国会前の抗議集会の写真とともに掲載された、下掲の新聞記事でした。

●朝日新聞・試写室(2016年5月26日)ザ・ドキュメンタリー ★BS朝日 夜7・00
 「日本人とデモ」に向き合う
 5年前の東日本大震災で起きた東京電力福島第一原発の事故を契機に、日本で再びデモや集会が活発になった=写真。「それでも私は、デモに行く~ここは国会前。変わるかニッポン~」と題し、反原発デモに一家4人で通う家族や、90歳の男性らに思いを問う。
 昨年、安保法成立前に脚光を浴びた学生団体「SEALDs」のメンバーにもインタビュー。60年、70年安保を経験して今またデモに足を向けるシニア世代にもマイクを向けた。ブログ「保育園落ちた日本死ね川…」が共感を広げ、保育士の待遇改善を求めて初めてデモを企画した高校生もカメラの前で語り始めた。
 田原総一朗、加藤登紀子らも、自身の思い出とともに現在のデモについて語る。「デモに意味はあるか」との問いにも向き合った番組。   (後藤洋平)

 番組内容をもう少し詳しくBS朝日のサイトを調べてみました。

●BS朝日サイトより
5月26日(木)「それでも私は、デモに行く~ここは国会前。変わるかニッポン~」

 毎週金曜日、国会前で開催される反原発デモ。そこに参加するのは、家族連れから90歳の老人まで幅広い層。しかし、そのデモの列をよく見てみると、その多くが60代から70代のシニア世代である。60、70年安保を経験、挫折した彼らは再び国会前に集結した。番組では60年安保に参加したジャーナリストの田原総一朗や、その後の音楽人生に影響を与えた歌手の加藤登紀子など時代の証言者へのインタビューを交えながら、シニア世代が再び立ち上がった背景を検証していく。
 毎週金曜の反原発デモに5年間、1日と休まず、通い続ける90歳の男性がいる。なぜ彼は通い続けるのか?そこには彼自身しか語ることのできない青春時代の「ある記憶」があった。
 アーティストの坂本龍一から「(この国の)希望」と評された学生団体「SEALDs(シールズ)」。ツィッターなどのSNSを利用しながら彼らが確立した現代版デモとは?ファッショナブルな若者たちがなぜ「反戦」を叫ぶことになったのか?しかし、安保法制も施行された現在、シールズが打って出る次なるアクションとは?
 2016年現在、日本各地では新たなデモが続々生まれている。「保育園落ちた日本死ね」ブログへの共感から始まった「待機児童問題」は全国各地で様々なデモとなり国会での論戦も白熱。その中である高校生が「保育士目指しているの私だ」デモを一人で企画し立ち上げる。準備も不十分なたった一人の挑戦は果たして成功するのか!?それ以外にも日夜、ヘイトスピーチの抗議活動や労働問題に参加する大学生などに密着。なぜ人は路上で声を上げることをやめないのか?そして彼らの声が国会へ、そして私たちの社会へ、届く日はやってくるのか?

  見応えのある番組でした。早速この録画が流れていますが、閉鎖されてしまう可能性がありそうです。見たい方は早くアプローチすることを勧めます。
  この番組を見て、いろいろ考えさせられました。箇条書きにしておきます。

*〔デモには確実に意味があるということ〕安保法=戦争法でも、原発再稼働や沖縄辺野古基地移設でも、政権の意思と民意の乖離は甚だしいものがあります。例えば原発再稼働賛成が3割程度なのに、反対は常に5割を超します。政権と民意のねじれを埋める手段の1つがデモや集会ではないでしょうか。デモをやっても意味が無いとうそぶいていても何も始まらないのです。もちろん、運動の方法は様々であって良いのですが。
*〔60年、70年安保のデモが現在に繋がっているということ〕私は70年安保世代ですが、浅間山荘の連合赤軍事件ですべての運動が終わったなどというのは事実に反しています。あの事件がすべてを象徴しているわけではないし、その後労働運動や市民運動の場で様々な展開があったことを、我々シニア世代は語り継がなければならないのです。
*〔現在の国会前デモに集まる若者、シニア世代について〕若者たちが政治的無関心であるかのように感じるのは、残念ながら、体制側の「教育の成果」を示しているだけのことです。「見事に」若者だけではなく、国民全体の権力による体制内化が成功したのでしょう。でもドキュメントにあったように、シールズやママの会、一人で運動を始めた高校生など、新しい希望の芽生えがあることも事実です。彼らとシニア世代の連帯、学生と学者の提携など、様々な動きが始まっています。
*この番組では、金曜日の原発再稼働反対集会のとが大きく取り上げられていました。多少人数が減ってきていてもみんな「持続する志」で頑張っているという図でしたが、毎月19日の戦争法廃止国会包囲総がかり行動についてはあまり触れられてはいませんでした。このブログでも書いていますように、ここにはかなりの人数が集まっているということ、マスコミはもっと取り上げてほしいなと思うのです。

  7月10日(日)投票が予定されている参議院選挙の野党共闘に強く期待するものです。

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