気の向くままに、今日の話題をお届け

以前は、Gazooブログ「今日の話題は」をやっていました。
基本、忘備録的日記です。

トヨタ車の暴走事故について考えてみる

2010-03-11 22:52:39 | 

車に限らず、機械は常に予想外の動きをする危険を秘めているものだ。

豊田社長が「お客様目線」と言う言葉を使ってくれたので、とてもうれしい限り。

だから「安心して乗れるトヨタ車」であって欲しいと願う意味を込めて、ちょっと書いてみたい。

 

 

先日、新聞記事に「複雑すぎる電子機器となった自動車は、絶対安全とは言い切れない。」というような記事があった。

簡単に言うと、「コンピューターに入力するすべての条件を完璧にシミュレーションして、間違いのないシステムを構築するには、入力する情報が多ければ多いほど困難になる。」というもの。

そして、「何の前触れも無く突然トラブルが起こり、しかもその原因を突き止めるのが難しい。」とも。

 

確かに、「シンプル・イズ・ベスト」という言葉がある。

それに、皆さんが使っているパソコンを見ればわかるというものだが、調子の良い時はとても快適だが、一度機嫌を損ねてしまうと「強制終了」という非常手段を取らないと元に戻らない事もしばしばだろう。

 

でも思った。

 

「複雑な電子制御が悪い、とも言い切れないはず」

 

と。

 

過去に「エンジンが回りっ放しになった症例」は少なくない。

 

例えば、

1.通常のメカスロットルのリターンスプリングが金属疲労で壊れて、スロットルが閉じない(アクセルオフ状態にならない)、と言うケースが発生している。

2.今では殆どの車が備えている「電子燃料噴射装置」(燃料を吸入空気内に吹き出して、燃える気体を作り出す装置)のコンピュータートラブルで、やはりエンジンが回りっ放しになった。

 

この電子燃料噴射装置の「暴走未遂」は、カー雑誌に「初期トラブル」と取り上げられたけど、大きな問題にならなかった。

 

問題にならなかったのは、「ドライバーの操作で危険回避できたから」だと思っている。

 

当時の車はMTが主流。

しかもこの電子燃料噴射装置、排ガス規制対策の切り札として登場しているので、まずは「スポーツ車」から普及が始まっている。

当然ATなんてスポーツ車には存在しない時代だったから、仮にエンジンが「暴走」してドライバーの意に反して高回転で回り続けても、ドライバーは「クラッチを切る」「ブレーキを踏む」、最悪「エンジンキーを切る」等の方法で、車自体の「暴走」は危険回避できるはず。

原因もすぐ「電子燃料制御装置の問題」と特定できたから、大きな社会問題にならなかったのだと思う。

 

仮に、電子制御スロットルの私のシエンタが暴走した場合はどうだろう?

シフトレバーをNにしブレーキを踏む事で停止する事は可能だと思う。

走っていてもNにすれば、無条件にエンジンと駆動系は切断される。

最悪エンジンキーをオフにする手段も残されているが、キーはシリンダー式なので、OFFの位置に回せば無条件にエンジンへの電気の供給が止まる。

一応、ドライバーの操作で「暴走」は食い止める事はできるだろう。

 

しかし、プリウスをはじめとするプッシュ式スターターボタンの車はどうだろう?

 

このスターターボタン、定位置復帰型。

ボタンを押した時の条件で、「ON」「ACC」「OFF」が切り替わるのみ。

これは考え方を変えると、かなり危険では?

仮に暴走してしまった場合、ポタン操作で無条件にOFFにできるのかな?

車が「走っているからエンジンを止めたら危険」と判断しているとすると、このボタンを押して「OFF」または「ACC」の状態にならないのでは?

ヴィッツの取り説を読んだ時、そのような事に触れられていたか気がつかなかったけど・・・。

 

走っている状態でやった事は無いが、「エンジンキーがOFFでブレーキを踏んだ状態でボタンを押すと、エンジンがかかる」システム。

走っている状態で車が暴走し、ブレーキを踏んでも止められないとわかった場合、ブレーキを踏んだままドライバーはエンジンを切ろうとするのでは?

この状態でエンジンを止められるのだろうか?

 

また、プリウス等のハイブリッド車のシフトも、「速度が出ていると制御システムが壊れるから、Nに入れてもNにならない。」というような制御をしているとすると、「万が一」の場合ドライバーはなす術が無いような気がするが・・・。

 

「ブレーキ優先の制御にするから安全」と豊田社長は言っていたが、やはりそれも「電子制御」の一環なので、車の「機嫌」に左右されそう・・・・(^^;)

メカ制御という別系統のシンプルな安全手段も残しておいた方が、使う側とすれば安心だと思います。


コメント

--------これより以下のコメントは、2013年5月30日以前に-----------
あなたのブログにコメント投稿されたものです。

GXE10 [2010年3月12日 6:16]
嘗て、塩原温泉へ向かう途中でリターンスプリングがすっ飛び、フルスロットル状態に陥った事が在りましたが、無論MTでしたので大事には至りませんでしたし、太めの輪ゴムを使って応急措置をして、何とか無事に帰って参りました。

因みに、昨今のプッシュスタートのクルマは、現実に対応出来るかどうかは兎も角として、非常時にはボタンを長押しすればエンジン停止出来るそうです。

なお、北米に於いては根本的な走行形態が我が国とは大幅に違うのに加え、クルーズコントロール(BMWでは180km/hまで設定可)を多用する人が多いと言う事情を考慮する必要も在ると思われます。

ttp://diamond.jp/series/ecocar/10033/
EP82-SW20 [2010年3月12日 22:15]

>GXE10さん、こんばんは。 コメントありがとうございますw

私はまだ「暴走」の危険には遭った事は無いですが、それは災難でしたね。

非常時の際に「ボタンの長押し」ですか。
取説見落としましたかね・・・(^^;)
取説の最初のほうに安全に関する注意書きのページが沢山あるのですが、ポタンの操作説明の部分でなく、そちらにあったのか気がつきませんでした(汗)

紹介しいて頂いたページ、拝見しました。
アメリカって日本の常識からすると、かなり過激な運転してますね。
大排気量のATが売れていた理由がわかります。
また、多くの女性ドライバーがAT車の普及と共に増えていった理由もわかったような気がしますw

xyz [2010年3月13日 12:37]
ドライバーによる狂言でしょう、いずればれると思うのでニュウースに注目
EP82-SW20 [2010年3月14日 0:04]

>xyzさん、こんばんは。 コメントありがとうございますw

アメリカで「暴走を証言した女性」の車を、議会が買い取って調査するとか言う話が出ているそうです。
で、その女性の車が暴走した時の走行距離が4,800kmで、その後その車は別のユーザーに渡り48,000km走って特に暴走の症状が出ていない、そんな話を耳にしています。
それにしても、ちょっとトヨタに対するバッシングは過激な感じがしますね(^^;)
hotosa [2010年3月15日 22:57]
こんばんは~
既に書かれてましたね(^^;
自分もコノ内容に同意です
MTなら暴走したらクラッチ切って、ニュートラルにすれば止まるけど
ATではそうならないですからね~

明日は自論を上げようかとw
kuru [2010年3月16日 4:18]
お久しぶりです、こんばんは。
この件はすっごく疑問に思います。
なんらかの不具合はあるのかもしれませんが、ここぞとばかりに騒ぎ過ぎって感じもします。
どの車もそんなに大差は無いと思っているので「暴走を証言した女性」は車に乗らなきゃいいのにって思います。
Nレンジに入れれば何とかなるんでは?と思ってましたがそうじゃないってびっくりしました(-_-;)
まめ八 [2010年3月16日 20:36]
こんばんわ。
この記事を拝見して頭をよぎったのは、10年程前?に名古屋空港で起こった中華航空機墜落事故でした。
自動操縦が車以上に先に徹底している航空機で、危険回避の為にパイロットが手動で操縦しようとした際、オートパイロットがこれに従わず、人間と航空機が相反する操作を行った結果、失速墜落した事故です。
それ以来、航空機では人間と機械が相反する操作を行った場合、人間の操作を優先するようにオートパイロットの設定が行われるようになったと聞いています。
機械と人間を比較した場合、人間の方がエラーを起こす確率が高いならば、これからの車は、飛行機ほどではないにせよ、人間が操作する部分はどんどん減らされてくるでしょう。
ただ、命を預けている以上、最終的な決定権(手動で危機回避が出来る)は人間に与えておく余地を残しておく必要はあると思います。


EP82-SW20 [2010年3月16日 23:12]

>hotosaさん、こんばんは。 コメントありがとうございますw

過去にATの暴走も多発しましたが、これも中には電子制御系のバグが起因したものも有ったと思います。
問題は、フェール・セーフが複数あっても「電子系統」のみだと「ドライバーがなす術が無くなる」危険が有る事ですよね。
やはりメカ的(ハード的)なフェール・セーフ機構はあった方が良いと思えます。
我がシエンタもメカ的には駆動系を止める術は無いのが、イマイチ不安でもあります(^_^;)
EP82-SW20 [2010年3月16日 23:24]

>kuruさん、こんばんは。 逆になってしまいましたが、連続コメントありがとうございますw

今回の米国の騒ぎは、明らかに「トヨタバッシング」が含まれていますね。
でも、「暴走」騒ぎが発覚した頃のトヨタの対応が「頭ごなしにユーザー責任にしていた」のではないでしょうか?
プリウスのブレーキ問題についての「感覚の問題」発言は、私は「やっぱりそういう態度を取ったか。」と思いました。
私もシエンタの加速ボケで寿命の縮む思いをしていますので(苦笑)。
AT車のシフトレバーはMTと違いメカでつながっていないです。
あれは「ゲートの刻まれた電気スイッチ」でしかありません。
仮に、前進中にいきなりRに入れても、アラームが出てエンジンが止まるくらいで、ギアは自動的にニュートラルになると思います。
MTだったらギアが「ガリガリ!」と悲鳴を上げますけど、そうならない仕組みがされているのです。
逆に言うと、「速度ではNにすると危険」というプログラムが組まれている場合、その速度でレバーをNに入れてもニュートラルにならないと思います。
これだと逆の意味で、危険でしょ(^_^;)
EP82-SW20 [2010年3月16日 23:35]

>まめ八さん、こんばんは。 連続コメントありがとうございますw

そうでしたね、その事故は確かにパイロットの意思に反する飛行機の動きがもたらしたものでしたね。
実際のところ、電子制御スロットルは「想定された条件内」なら、とても良くできている動きをします。
仮に100kmでDで走っている時にSに入れた場合、通常のスロットルだとドライバーのアクセル操作がうまくできず、物凄いエンジンブレーキが掛かってしまうでしょう。
しかし、電子制御スロットルならアクセルペダルをDの時と同じ様に踏んでいてもそんなエンジンブレーキは掛からないですよね。
問題は、ドライバーの操作であれセンサーの誤感知であれ、「開発期間中に想定されていない条件が入力された場合」状況によっては危険な場面に陥る、という事でしょうね。
そんな場合、ドライバーの危険回避行動が何もできなかったとしたら、それは物凄い恐怖を味わうことになりますよ。
私のシエンタの「加速ボケ」は、暴走とは逆の状況でしたがまさに背筋が凍りつきました。(^_^;)
コメント
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