エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

橡(とち)の花

2014年05月17日 | ポエム
キャンドルのような、白い花。
栃の花である。



この花が実になって、縄文人にとって主要な食料となっていたのである。

花からは蜜が、種子からはでんぷんがとれる。
特にトチ蜜(とちみつ)は最高品質のものとして知られている。



学名 Aesculus turbinata(栃の木)
   Aesculus hippocastanum(マロニエ)

   Aesculus : トチノキ属
   turbinata : 倒円錐形の
   hippocastanum : トチノキの古名「馬の栗」

である。

材は家具や楽器などに使われる。
栗のような形の実(み)はすりつぶして渋抜きして「とち餅」にする。
そのままでは渋くて食べられないのである。
この栃の実は縄文時代から重要な食料で、どんぐりなどとともに主食の一部であった。







「歯応えの数えるほどの栃の餅」







花言葉は・・・。
「天才」「博愛」「贅沢」「健康」である。

芭蕉は、下記の句を残している。


「木曽のとち うきよの人の みやげ哉」


木曽の山深さが良く伝わる句である。



     荒 野人