エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

万緑

2016年06月22日 | ポエム
もう良かろう。
万緑の候、である。



万緑の語感は、静謐であって黒々としている。
言い換えれば、奥深さであるのだ。
その奥深さは、女の懐の深さであると言い換えても良い。
原始女性は太陽であったのだから、至極当然のオマージュである。

やはり、縄文の生きることへの憧憬に酷似している。
誠に豊かな季語、である。







「万緑の先に全き虚空かな」







ぼくは、恐ろしくて万緑の森には入れない。
森への畏怖、である。
生命への畏怖、である。



       荒 野人