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女ともだち 井上 荒野,栗田 有起,角田 光代,唯野 未歩子,川上 弘美 小学館 このアイテムの詳細を見る |

角田光代 著 : 海まであとどのくらい?
を、読みました。
ある一時期、同じ会社の派遣社員として知り合った5人は、
5年ぶりに再会することになりました。
再会の場所に選ばれたのは、この5人の友情を固く結びつける
きっかけを作った、のりちゃんの家。
主人公の、友人の一人であるのりちゃんは、派遣会社を辞めた後、
世界を放浪し、ドラマのシナリオコンテストで大賞を取り、
その世界で活躍し始め、めでたく海辺のマンションを購入したのでした。
物語の中盤で、主人公“由子”は、5人で過ごした派遣時代、
自分は“仮の場所”にいると感じていました。
自分にふさわしい、居るべきところがあるような気がしているのですが、
この再会を通して、「あれ、仮じゃなかったんだなあ。」と気がづきます。
“退屈で、ぱっとしなくて、もっと輝いた場所がどこかにあると、
ずっと思っていたけれど、私たちはちゃんと、
本来の姿で本来いるべき場所にいたんだなあ。”
そして、今現在の自分も、仮ではないところに、
しっかりと立っている事を実感します。
いつだって今は、今までの自分のチョイスで出来ている。
仮の現実なんてなくって、今を充実して生きてかなくっちゃと。
そうしないと、納得できる未来なんてあるはずないから。
と、私も常々思っています。
振り返った時、“私頑張ってたなぁ~♪”って、
思える“今”を、過ごして行けたらいいですね。