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雨のなまえ |
窪 美澄 | |
光文社 |
窪美澄 著 : 雨のなまえ
を、読みました。
5人の男女の視点で描かれた
5つの短編集。
2作目の“記録的短時間大雨情報”は、
中年主婦の物語
数年前の夫の浮気から、没交渉で
愛情を注いできた息子も自分に無関心。
認知症が出始めた、姑も家にやってきて
日々のパートと、家事を只々消化するだけ
そんな中、パート先の大学生に
心ときめく自分を認めてしまう。
この二つ目の短編の主人公の主婦が
もう、ヒリヒリするほど痛々しくって哀しくなりました。
憐れんでいるのではなく
肯定しているのではなく。
ただ、私の年齢って誰も何をやっても
こんな風なんじゃないかなと。
体型も顔もぼーーんやりし始めて
なにか掴みどころがない感じ。
そんな事、人に言われなくてもわかっているのがなんとも・・・。
きっと、結婚相手と強い絆で結ばれていれば
そんな老化の初期段階でも
ヨガかなんかに熱中して、やり過ごすこともできるかもしれないのにね。
どっかの誰かみたいに(笑)