Mrs.ベリーのVeryな一日

☆ミセス・ベリーのSmileダイアリー☆エレガントな女性目指してセルフプロデュース中(^v^)

なくしたものたちの国

2011年01月26日 16時22分15秒 | ベリーの感想文(本・映画)
なくしたものたちの国
角田光代 松尾 たいこ 
ホーム社
天気          冬はクライマックスへ



角田光代 著 : なくしたものたちの国
を、読みました。

おどおどしていて、愚図で、ぼんやりしているように見える子どもだった主人公の成子。
大人から見ると、いや、子ども同士から見たってそんな印象に映る成子は、
実は、いろんなものの声が聞こえる女の子だった。
木漏れ日、街路樹、ドアノブ、みかん。そんなありとあらゆるものの声が
彼女の世界を複雑にし、戸惑わせていた。
入学した小学校で、一番最初に友達になったのは山羊の“ゆきちゃん”
女だけど、どこかおネエ系な口調の、奔放なゆきちゃんと
心を通わせ、秘密を分かち合うが、
ある日を境に不思議な声は二度と聞こえなくなる。
成子の特別な感覚が、誰しもの普通の感覚に一致する
不思議な不思議な物語。


いろんなものの声が聞こえる女の子が、
高校生の時に猫の生まれ変わりの、中学生の男の子に出会い、
大人になってからは、苦しい恋の果てに生霊になってしまい、
その後、偶然の出会いという縁で結婚し・・・・・
と、全体的にファンタジーなんだけど、
でも、言っていることは(私が勝手に感じたことは)
人が生きるという事は、何かをなくしてゆくという事。

何かとは、物であり、人であり、感覚であり、思い出であり、
その他沢山のものを、日々なくしながら生きているという事。
そんないろんなものをなくすことを恐れなくていい。
また会える。いろんな形で。

いつもの角田作品とは、ちょっと違った面白さがあって、
やっぱり面白かったです。
天才と同じ時代に生きることができて、幸せだ~。





伊達の薄着・・・なんて知らないっ

2011年01月25日 15時59分41秒 | きょうのベリー♪ (日記)
天気        ちょっとたけどだいたい





かつて、伊達正宗のおしゃれセンスは、江戸に聞こえた程有名で、
今でも日本のアパレル業界では、手始めに仙台で反応を見るというのが常識らしく、
数百年たった現代でも、伊達公の美的感覚は素晴らしかったことを物語っています。

そんなこんなで、伊達=洒落者=おしゃれ
という方程式が成り立ち、
伊達男(おしゃれな男)
伊達眼鏡(おしゃれ用度なし眼鏡)
等、伊達という冠を頂いた言葉もあり、その中に、
“伊達の薄着”なんて言葉もあります
少々寒くても、スマートに着こなしを楽しんでいて、早い話が着ぶくれてないんでしょ?

実際、数多のおしゃれブロガーの方々は、日々のお洋服のコーディネートを
沢山アップしてらっしゃって、本当にみんな素敵なんですが、
基本皆さん、薄着です。
今日なんて最高気温4℃じゃないですか?
大阪とか、東京って何度なんだろう?
高いにしたってしたって、10℃はないと思うのだけど
でもおしゃれなレディーの皆さんときたら、
上はシャツ+ニットポンチョ 下はレギンス+ショートパンツ 足首出し!!
なんていう、体感気温氷点下?という感じなんです。

常々、女はおしゃれマインドを忘るるべからずっ!!と、
自分に言い聞かせているベリーでございますが、
いくら伊達女(そんな言葉あったっけ??)になれるとも、
この時期の薄着だけは・・・・・・無理です。
ホッカホカのモッコモコのタイツと、家用ムートンブーツは欠かせません。
外に出るときは、この格好なら迷わずニーハイブーツを合わせて
完全に外気から下半身をシャットアウトっ!!!
上半身は、1.5~2倍着ぶくれて、外出します。
おっと、忘れてました大切な頭を保温する、ホカホカベレー帽をかぶってね。

天国の伊達公もあんぐり呆れる、冬の着ぶくれファッション。
あなたは、伊達の薄着のおしゃれさんですか?????






合格神社??

2011年01月24日 12時32分54秒 | きょうのベリー♪ (日記)
天気         最高気温5度



昨日、キャンディの塾で保護者会がありました。
受験直前の心構えを伝授された後、高校生になった後の予備校のおススメがありました。
  
階段の踊り場には、先生が作ったのでしょう。
神社??を思わせる紙工作。
本人や親が合格を祈るのは当然でしょうが、
先生たちも全員合格させたいでしょうね。
「あたたかいなぁ~。」、「優しいなぁ~。」と、思ったんですけど、
「ん??賽銭箱???・・・・やっぱ金かぁ~。」と、思いました(笑)









ザ・万遊記

2011年01月23日 12時14分43秒 | ベリーの感想文(本・映画)
ザ・万遊記
万城目 学
集英社

天気       がかわりばんこ


万城目学 著 : ザ・万遊記
を、読みました。


人気作家、万城目学が国内外のあちこちに出向き、
見聞きしたいろんな事を記したエッセイ。


スポーツ観戦と温泉をセットにした旅の様子のほかに、
ずっと視聴し続けている長寿番組
“山本篤史の建物探訪”について、熱く熱く語っていました。
私も、“山本篤史の建物探訪”が大好きで、よく見るのですが、
どこが好きかと問われれば、うまくどことは言えませんでした。
しかし、この本を読んで「なるほど!私はこんなところが好きなのか。」と
知ることができました。
著者は、ナレーションとレポートを担当する、俳優・山本篤史のことを、
愛をこめて“篤史”と、呼んでおり、その偏愛ぶり(?!)がうかがえます。
一冊読み終わった後、私の中でも彼は“篤史”に変化しちゃいました





下流の宴

2011年01月22日 11時46分19秒 | ベリーの感想文(本・映画)
下流の宴
林 真理子
毎日新聞社

天気        お日様は出てるけど寒っ




林真理子 著 : 下流の宴
を、読みました。



東京の郊外の住宅地に住む、主婦由美子を支える誇りは、
地方の医者の娘だったという事。
とはいえ、幼い頃父を亡くした由美子は、
母娘3人で小さな集合住宅に移り住み成長しました。
地元国立大学を卒業し、東京で就職した一流企業で、出会った男と結婚し
一男一女の子どもを設け、平凡だが知性あふれる(と思っていた)家庭を
営んできた。・・・・・のに!
手塩にかけて育てた一人息子は、高校を中退し二十歳になってもフリーター。
向上心が完全に欠落していて、一生アルバイトでいいと言ってのける程。
しかし、その不安定な生活など全く気にせず、結婚をしたいと言い出した。
息子が連れてきた女は、母の予想以上に自分たちの生活とは縁のない
下流の人間だった。


なんというか、とてもいろいろと考えさせられる本でした。
日本人の多くがかつて抱いていた“中流意識”みたいなものを
言葉にすると、こういう事になるんでしょうか?
ある程度名の通った会社に勤め、大金持ちではないけれど、決して貧しくもない。
自分の同程度、あるいはそれ以上の学歴を子どもにもと強く望み
子どもの教育にすべてを捧げる。
子どもの将来を案じて、教育熱心になるのは、まあアリなのかもしれませんが、
自分の人生も含めて、大雑把な3段階(上流・中流・下流)に
分けてしまうのはいかがなものかと思いました。
しかも、自分のクラス(あくまで本人の意識)以下の人に対する
激しい蔑視って、どこからこんなパワーが??と不思議になりました。
私も主人公のように頭の固いババアにならないように、
「気をつけよ~っ!」思う心のどこかで、
「下流で悪かったねっ」と、悪態をついたベリーでした(笑)