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号泣する準備はできていた |
江國 香織 | |
新潮社 |
天気 冬枯れの
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江國香織 著 : 号泣する準備はできていた
12編の物語が詰まった短編集。
表題作『号泣する準備はできていた』は、
旅先で出会ったボーイフレンドとの蜜月が過ぎた女性のお話。
崩壊の危機を感じる恋愛。しかし気がつかないふりをしている主人公。
そんな女性の真理を描いた作品。
江國香織の繊細さは、TVなんかで本人を見るたびに
「すぐに壊れてしまいそうなお人形」のように感じます。
はかない陽炎のようで、でも強烈な光を放っている不思議な人。
文章もとても繊細で精緻なガラス細工のようですが、
この作品の素晴らしさは、ストーリーよりもタイトルに感じます。
『号泣する準備はできていた』なんて、
なんて曖昧で、的確で、ドラマチックなんでしょうね。