カラスといちごとクロッカスと

身の回りの鳥や小動物、庭の花や畑の野菜など、日々日々、季節季節の情報を、
個人の目をとおしてお届けします。

日本のアネモネは、キク

2022年09月20日 11時44分17秒 | キンポウゲ科
2021.08.18撮影

秋の代表的な花のひとつに、この花、シュウメイギクも数えられるでしょうか。わたしの住むバンクーバーでは8月半ばには花盛りになり始めます。花期が長く、9月半ば過ぎた現在でも、まだまだたくさん咲いています。

学名 Eriocapitella hupehensis
別名 Anemone hupehensis var. japonica
英名 Japanese anemone「日本のアネモネ」
和名 シュウメイギク(秋明菊)
キンポウゲ科(Ranunculaceae)

わたしは、実は、シュウメイギクには、カナダに来て初めて出会ったんです。姿の大きい植物が花びらの大きなきれいな花を一度にたくさん咲かせているので、これは何だ、と周りに聞くと、Japanese anemone「日本のアネモネ」だよ、日本人のあんたがそんなことも知らないのか? と言われました。

この花、季節には、バンクーバー中でどこにでも咲いているんですよ〜〜。でも、いくら、わたしの子ども時代(日本)の心象風景を思い浮かべてみても、シュウメイギクは出てこない。

USDA(アメリカ合衆国農務省)の植物耐寒区域分けによると、シュウメイギクは「4〜8」(数字の高い方が暖かい)となっています。地球温暖化してバンクーバーがやっと「8」になったところですから、シュウメイギクは、バンクーバーよりも寒いところでよく育つ植物だ、ということです。

NHKの「みんなの趣味の園芸」の記事に
> 耐寒性が強く耐暑性もあり、全国で栽培できますが、どちらかというと
> 夏は冷涼な地域のほうが成長が活発で、株もよくふえます。
というのがありました。


シュウメイギクには、ご存知と思いますが、ピンクのものもあります。次の画像は、うちのお隣さんのシュウメイギクが花の部分だけ頭をのぞかせて越境してきたもの。

2022.09.09撮影

白にしても、ピンクにしても、この花が、Japanese anemone「日本のアネモネ」と英語で呼ばれ、その和名は「シュウメイギク」である(他の名前も多くありますが)、と知ってから、「アネモネ」と「キク」を脳内一致させるのに、わたしはしばらく時間がかかりました。「キク」ってことはないでしょう、と。

植物の科学的分類と、それぞれの言語で歴史的につけられた名前とが、一致しないことは、普通にあることです。それに、植物は、人間の生活の中の実用度や、他の植物に「似ている」と知覚される程度や、また、審美感覚により、名前がつけられたりします。商業用になら、「好ましい名前」が意図的に選べれたりもします。

日本語だと、「〜きく」「〜さくら」「〜ぼたん」などがよく植物の名前につけられるでしょうか。英語だと、Rose がやたら出てきます。

シュウメイギク(秋明菊)
ダンギク(段菊)
マツバギク(松葉菊)
マツバボタン(松葉牡丹)
ハボタン(葉牡丹)
シバザクラ(芝桜)

Rose of Sharon(ムクゲ)
Christmas rose(クリスマスローズ、ヘレボレス)
Primrose(サクラソウ)
Evening primrose(マツヨイクサ、ツキミソウ)
Guelder-rose(テマリカンボク)

次の画像は、八重のシュウメイギクです。これなら、「キク」と呼んでもまだいいかな? それでも、「キク」にしては、花びらの幅が広いなあ、キク科(Asteraceae)の一重の幅広花弁のダリア(Dahlia)みたいだと思えばいい?

2022.09.08撮影

シュウメイギクの学名はシノニム(同名、つまり、別名)がかなりあり、古い属名、イチリンソウ属(Anemone)、現在の属名、エリオカピテルラ属(Eriocapitella)に続き、種小名が次のようになっています。

hupehensis(湖北原産)
hupehensis var. japonica(湖北原産、日本変種)
japonica var. hupehensis(日本原産、湖北変種)
japonica(日本原産)

だからあ、一体どっちなの?「湖北原産」なの、「日本原産」なの? つまるところは、シュウメイギクの原産地は中国湖北で、「日本原産」という名づけは命名間違いだそうです。

hupehensis var. japonica(湖北原産、日本変種)
が最も事実に基づいているようです。

中国語の名前がおもしろいんですよ。シュウメイギクを「打破椀花花」と呼びます、「割れお椀の花」。と言うことは、一重ではなく、八重でもなく、万重?

と、いぶかんで中国語版Wikipediaを見てみると、記事冒頭の画像は一重でしたが、もうひとつの画像の「秋牡丹」と呼ばれる「变种(変種体)」は、キクの花、そっくりでした。「変種」ということは、人工的に作り出された園芸種ではない、と言うことです。画像をクリックして、拡大して、ご覧になってください。これなら、「秋に明るく咲くキク」でもいいよね、と思いました。でも、中国語では、この八重のシュウメイキクを「ボタン」と呼ぶんですね。


以下のサイトに、17種類のシュウメイギクが出ています。画像をお楽しみください。一重引用符「‘ ’」の中に園芸種名が書かれています。


次の画像では、ツボミと、花の開いたのと、花びらとオシベが落ちた後の球形のメシベと、が見えます。この一重の白いシュウメイギクは、わたしが頼んだのでなく、自由意志で、お隣から引っ越してきたものです。塀のこちら側に出てきました〜〜、だから、わたしのもの〜〜

2021.09.10撮影

コメント

瑠璃色の花を、サラダにいかが?

2022年09月19日 08時47分33秒 | ムラサキ科
2012.05.16撮影

この画像は、わたし自身が撮影して、そして、気に入って、花の部分だけを切り取って、長い間、自分のデスクトップ・コンピュータの「壁紙」に使っていたものです。

このように青い色は、わたしは文句なしにきれいだ、と思うんです。前にご紹介したルリハコベ(瑠璃繁縷 Lysimachia monelli)なんかもそうです。


今日のこの青い花は、ムラサキ科(Boraginaceae)ルリジサ属(Borago)のルリジサ(瑠璃苣 Borago officinalis)です。ムラサキ科には、青い花のものが多いです。「ムラサキ(紫)」「ルリ(瑠璃)」と名称が青色ずくめですね。


和名の「ルリジサ」の「ジサ」は、「レタス」を意味する「ちさ」からきています。白い汁が出るので「乳草(ちちくさ)」、それが略され「ちさ」、「ちさ」が「るり」に後続し「(るり)ぢさ」、仮名遣い改め「るりじさ」、植物名なのでカタカナにして「ルリジサ」、ということです。なお、レタス(Lactuca sativa)の和名は、「ちさ」から来るチシャです。


次のルリジサの画像では、花の色が2色見えます。ピンクのは、まだ開き切っていない若い花です。ツボミからのぞいている花びらもピンクです。花は、成熟するにつれて青くなります。また、ガクや花茎が毛におおわれているのもご覧ください。

2021.06.25撮影

ルリジサ(Borago officinalis)がハーブ(香草、薬草)であることは、学名にも反映されています。種小名の officinalis は、薬用や料理用として長らく使われてきた植物にだけ、つけられます。例えば、キンセンカ(金盞花 Calendula officinalis)。


次の画像でも、ピンクの花と青い花がが見えます。葉にも毛があるのが見えますでしょうか。ルリジサは、花以外、全草に毛がついているんです。でも、葉を食用にするとき、この毛は気になりません。若い葉を使うし、特に、小さく切ったり熱を通したりするので。

2022.09.09撮影

ルリジサの若い葉の利用の仕方
・サラダに入れる
・ドレッシングやソースに入れる
・ブーケ・ガルニの一部として使う
・他の青菜と同じように使う

ルリジサの花の利用の仕方
・サラダに散らす
・冷たい飲み物に入れる
・製氷皿に入れ水を注ぎ、そのまま凍らせて、凍ったものを飲み物に入れる
・ゼリーに入れる
・デザートの飾りに使う

それで、肝心な味なんですか、キュウリみたいなものです。でも、ちょっと一癖ありますから、好き嫌いが分かれるか、とは思います。ただ、花なら、食べずに、きれいな飾りとして目で楽しむだけにしておくこともできます。

2021.08.25撮影

上の画像は、雨の日にルリジサを上方から撮影したものです。こんな感じで花茎が傘のように広がります。これは、それぞれのツボミや花が太陽を受けようとしているからでしょうか。

ルリジサの花は、特徴的ですね。開けば、花びらが反り上がります。花の色がピンクから青に変わるのはすでに述べました。オシベとメシベの部分が濃い紫色です。花茎が赤く、花の色と対照的です。ガクも赤く、花を裏から見ると、花びらと交互に色が変わります。

きれいですね。瑠璃色の花を、サラダにいかが? 一年草ですが、タネで自由に増えてくれます。

コメント

ディルは、一年草? 二年草? 多年草?

2022年09月18日 08時47分33秒 | セリ科
2012.06.04撮影

この緑のきれいな柔らかい葉っぱとまっすぐ伸びた茎の植物は、ディル(Anethum graveolens)です。セリ科(芹科 Apiaceae)イノンド属(Anethum)です。

わたし自身が英名の Dill「ディル」で呼びなれているので、勝手に「ディル」と呼ばせていただきますが、日本語ではイノンドと呼ばれるみたいです。わたしは、この名称は、調べるまで聞いたことがありませんでした、みなさんは、いかがですか。でも、日本でも、料理用としてはディルと呼ばれるのではないか、と想像します。


ディルは葉が香草として使われますが、それほど匂いがあるわけではなく、味付けよりも、むしろ、サラダやスープや料理の飾りとして使われます。刻まれて散らされることもありますが、葉が「ひと枝」そのまま乗せられることもあります。

花の変遷(同一の花ではありません)をどうぞ。

2021.06.17撮影

2022.09.09撮影

2022.09.09撮影

この花が進むとタネ(種子のように見える果実だそうです)になるわけですが、これが半端なくたくさんできます。タネも食用になるそうですが、わたしは食べたことはありません。そう美味しくもないような・・・インド料理店で最後に口直しに出されたりするキャラウェイ(ヒメウイキョウ)のタネとそっくりなんですが。


花も葉もタネもよく似ている、食用にされる植物を、3つ並べておきます。全て、セリ科です。

学名 Anethum graveolens
英名 Dill
和名 イノンド(蒔蘿)
別名 ディル
一年草

学名 Carum carvi
英名 Caraway
和名 ヒメウイキョウ(姫茴香)
別名 キャラウェイ
二年草

学名 Foeniculum vulgare
英名 Fennel
和名 ウイキョウ(茴香)
別名 フェンネル
多年草

3番目のフェンネル(ウイキョウ)は、根本の肥大したところを食べます。セロリを頑丈にしたような感じ。これは、お店で普通に売られています。その根本の肥大した様子を、以下の記事の中の「ドイツのフェンネル畑」と題された画像でご覧ください。もっと大写しの画像は、英文の記事の方に出ています。



そこで、こんなに似たのがあるのであれば、わたしがディルだと思っているものは、ひょっとしてディルではない??? という疑問が湧いてきました。でも、根本が肥大しないのでフェンネルでないし、そんなに匂いがするわけでもないからキャラウェイでもないし、でも、ディルは一年草??? わたしのうちでは何年も越冬するけど・・・

それで調べてみると、ディルは、
・一年草
・一年草、または、二年草
・二年草
・多年草になりうる(暖地では)
・多年草
と説明が分かれており、わたしはどう考えればいいのだ?

うちのディルは、どう見ても多年草。わたしの住むバンクーバーは決して暖地ではない。でも、他所のうちでも、ディルは元気に株が大きくなる。あれは、同じところにタネが落ち続けて株の数が増えたのとは違う・・・と思う。わたしが間違っているのかな? タネから出てくるような小さい苗ではなく、毎年、最初から大きい茎と葉が出てくるんです。

冒頭の画像の撮影日は、2012年です。そこに植わったままだったディルはあまりにも株が大きくなりすぎた(わたしの両腕で一抱え以上)ので、今年(2022年)、暑くなって大きく成長してしまう前に、掘り起こしたんです。すごい強靭な根の塊で、つれあい(大男)とのふたりがかりの大仕事でした。あれは大変だったわ。よく考えれば、「ビフォーアフター」を撮るべきだった。

現在庭に生えているのは、子孫。子孫は、タネから、あっちこっちに大量に出てくるので、小さい苗のうちにほいほい抜いて、そのままサラダに入れます。ポテトサラダに入れるのもいいよ。

次の画像は、最近の、雨に打たれてほぼ倒れている様子。秋に入って、しっとりしていますわあ。

2022.09.04撮影

コメント

上から咲く? 下から咲く?

2022年09月17日 07時39分45秒 | スイカズラ科
2021.07.19撮影

この花が何か、よりも何よりも、疑問が。この花は、咲きかけなのか、咲き終わりなのか、それとも、花が咲くのはこの部分だけなのか。

わたしが何年か前にこの植物に初めてお目にかかったのは、うちの庭に自由訪問して、居着いてくださった時のことです。最初は、ロゼットが出てきて、あまりにも丈夫そうなので、なんだ、これは、と思いながら観察していたのです。

ロゼット

そのロゼットから、これまた丈夫そうな太い茎が出てきて、次の画像のようになりました。

真ん中に何本も立っている苞(と呼ぶ?)の隙間の下部から見えるものがありますが、これが、成長初期のツボミのコーン状の集まりです。トゲが全草におどろおどろしく出ています。葉っぱは、大きいのは30センチ近くなります。葉の裏にもトゲがあります。草丈は、成長しきると1.5メートル以上に。

2021.06.17撮影

次の画像でも、正面と左奥に、冒頭の画像と同じように、コーンの「腹」の部分にハチマキでもしたように花が開いているのをご確認ください。正面のコーンのすぐ左後ろには、花の全く開いていない(あるいは、花の全く散ってしまった?)コーンも見えます。

2021.07.19撮影

この植物は、スイカズラ科(忍冬科 Caprifoliaceae)ナベナ属(鍋菜 Dipsacus)のオニナベナ(鬼鍋菜 Dipsacus fullonum)です。大きいですから「オニ」なんですよね。日本に生息する近縁種は、ナベナ(Dipsacus japonicus)です。


花がどこから咲き始めるか、が大きな疑問なんですが、花は次のようになることもあります。あらら、コーンの上の方と下の方が咲いていて、真ん中は何もない? 後ろに写っているコーンも。

2022.08.04撮影

別のコーンを見てみると、真ん中あたりの花が落ちかけているのが見えます。ということは、花は、コーンの「腹」周りから咲き始め、上へ上へ、また、下へ下へ、と咲く?

2022.08.04撮影

真ん中から咲き始めて上と下へ進む、ということがわかるまで、わたしは数年かかりました。ウソみたいなんですけど。毎年、毎年、??? で過ごしていたんです。

花が散ると、以下のようになります。コーンの上に、散り切っていない花が残っています。

2021.07.19撮影

完全に散って、季節が進むと、次のようなカラカラになります。昔は、このコーンを使って、布地の表面を毛羽立たせていたそうです。このカラカラコーンは、ドライフラワーとして活用する人もいます。

2022.09.16撮影

ここまで来ると、茎や葉も次のようになります。改めて、トゲをお確かめください。

2022.09.16撮影

上の画像で、緑っぽく見えるのは、花の脇芽です、さあ、これから咲くんでしょうか。3週間ほど前には、この脇芽は以下のような感じだったんです。その時点で、もう葉っぱが黄色くなり始めています。

2022.08.26撮影

もう一度、花の咲き始めをご覧ください。冒頭の画像とほぼ同じですが、撮影の角度がわずかに違います。

2021.07.19撮影

この頑丈な植物は、わたしは好きなんですけど、各地で厄介者扱いされているようです。でも、このコーンは、冬場に鳥たちに食料を提供するんですよね。人間の都合だけで侵略植物だ、としていいのでしょうか。

コメント

アリアムは、お好き?

2022年09月16日 11時37分29秒 | ヒガンバナ科
2022.05.11撮影

これは、チャイブ(Allium schoenoprasum)の、まだ固いツボミです。花茎がすくっと立っています。ツボミのついていないのは、葉です。先細りしたのがそうです。手でさわれば、葉と花茎は全く違います。

チャイブはお食べになったことがありますか。アサツキと同じように食べることができます。アサツキはチャイブの変種です。

・チャイブ(Allium schoenoprasum
・アサツキ(浅葱 Allium schoenoprasum var. foliosum

風味は少々違うのかもしれませんが、わたしは両者を比較できるほどアサツキを食べた経験がないので、わかりません。

その理由のひとつに、日本で食用に売られている「あさつき」がアサツキではなく、ネギ(葱 Allium fistulosum)を若採りしたもの、というのが挙げられます。つまり、ニセモノ。

次の画像は、向こう側にピンクに色づいてきたツボミ、手前の方に既にかなりほころんでいるツボミ、が見えます。チャイブの左手後ろにちょっと見える青い花は、ワスレナグサ(勿忘草 Myosotis scorpioides)です。

2022.05.25撮影

チャイブもアサツキもネギ属(Allium)です。ネギですから、花が咲けば、それはネギ坊主です。そのネギ坊主の「鑑賞に値する」のが、園芸用にアリアムとして流通しています。学名をカタカナにしただけ。

そんなお美しいアリアムの例が、これ。‘Persian Blue’「ペルシャの青」という園芸種です。(わたしには、いくら見ても、ネギ坊主にしか見えない。)

2022.05.25撮影

ネギ属(Allium)は、ヒガンバナ科(Amaryllidaceae「アマリリス科」)なんですが、ヒガンバナと聞けば、食べて大丈夫なのか(特にタマネギ)? 「アマリリス科」と聞けば、あんなに大きい花といっしょ? と感じるかな、とも思います。異なる文化圏で歴史的に採用してきた名前が、ずれているんですね。

次の画像は、昨日ご紹介したシューベルト・アリアム(Allium Schubertii)です。園芸種ではなく、原種。

2022.06.18撮影

日本では、ネギ(Allium fistulosum)は主に食用として育てますが、バンクーバーなんかでは観賞用に育てている人もいます。食用と兼ねているのかもしれません。きれいですよ、花。でも、日本でも、庭に作ったネギが食べ切れなくて、結局きれいな花になっしまった、ということもあると思います。


ネギ(Allium fistulosum)の花
撮影者:Ping an Chang
撮影日:2019.04.06
オリジナルからの改変、なし

チャイブは、葉も花も食べられます。わたしが好きなのは、花です。

わたしが初めてカナダに来た時、カナダ人のお家に1週間ほど居候していたのですが、その時、サラダを作る、というので、ほい、これ、切って、とチャイブを渡され、へえ、こんな細いネギみたいなものがあるんだ、と思いながら、包丁が要るので「ナイフがいるよ」と言ったら怪訝な顔をされ、「まな板も」と言うとますます怪訝な顔をされ、一応「道具」がそろったところで、切れないペティナイフで小口切りをしていたら、え? 何しているの? チャイブは切るならこうやって切るのよ、と2センチの長さでばっさばっさと切って見せてくれました。あっという間にできあがり。それと、ナイフなんか使わずに、手でねじってちぎるんですって。わたしは、現在では、チャイブの葉はキッチンナイフでちょきんちょきんとやります。

その点、花は便利です。ばらせばいいだけ。サラダにも、スープにも、パスタ、チャーハンにもいけます。花の風味の方が、わたしは好きです。

2022.05.25撮影

上の画像のチャイブの花は、まだ全開していません。薄い皮のような総苞(そうほう)がまだきれいに見えます。次のリンク先に、チャイブの花の変化を示した画像がありますが、その右から2番目ぐらいです。その画像の左上には、花がばらされた様子が見えます。

All About Chive Blossoms(英文+画像)

チャイブは、一度根づくとまずはなくなりません。うちでは増えすぎて困っていて、人様にもらっていただくのですが、もう大抵のところへは差し上げてしまったので、もうもらってくれないんです。せっせと食べるしかないんでしょうか。花を生花にするのは、ネギの匂いがして、ちょっと苦手な人がいるかもしれません。


コメント

シューベルトは、お好き?

2022年09月15日 07時38分20秒 | ハナシノブ科
2021.08.05撮影

今日は、作曲家のシューベルトの名前を冠した園芸種2種、と思ったんですが、ひとつは園芸種で、もうひとつは原種です。記事名は、フランソワーズ・サガン(Françoise Sagan)の小説「ブラームスはお好き(Aimez-vous Brahms?)」(フランス語)をマネして、「シューベルトは、お好き?(Lieben Sie Schubert?)」(ドイツ語)にいたします。


まずは、シューベルトについてですが、ご存知の方も多いと思いますので、紹介はごく簡単にし、あとはWikipediaに任せます。

フランツ・ペーター・シューベルト(Franz Peter Schubert)は、オーストリア生まれの19世紀初頭に活躍した作曲家です。短命で、ベートーベン(Ludwig van Beethoven)の亡くなった翌年に31歳でなくなっています。作曲家の多くにもれず、経済的には苦しかったようです。シューベルトと言えば、歌曲(ドイツ・リート)で知られますが、交響曲、室内楽曲、ピアノソナタ、等も作曲しました。


花の話に入る前に、テノールのピーター・シュライアー(Peter Schreier)で、シューベルト作曲の歌曲(リート)の「セレナーデ(Ständchen)」をどうぞ。

歌(テノール)ペーター・シュライアー(Peter Schreier)
作曲 フランツ・シューベルト(Franz Schubert)
作詞 ルドヴィッヒ・レルスタプ(Ludwig Rellstab)

2021.08.05撮影

この花は、一般にフロックス(Phlox)と呼ばれるものの園芸種のひとつで、‘Franz Schubert’「フランツ・シューベルト」と名付けられているものです。なぜそう呼ばれるのかは、全くわかりません。

ハナシノブ科(花荵科 Polemoniaceae)
クサキョウチクトウ属(草夾竹属桃 Phlox
クサキョウチクトウ(草夾竹桃 Phlox paniculata
園芸種 ‘Franz Schubert’「フランツ・シューベルト」

「フランツ・シューベルト」はわたしの最初の(なんか余計なことを想像している人はいますか)フロックスで、花の外縁が白っぽいのに他のところが不思議なピンク色であることに惹かれました。その色の違いが、ツボミにも、螺旋状の2色になって現れます。

このフロックスは、わたしは大事に大事に育てて、20年以上わたしの庭にいてくれたのですが、なぜか、今年咲いてくれませんでした。最初から丈夫そうではなかったのですが、植えていたところがどんどん周りの木の成長の陰になって、ますます弱そうになっていました。

それで、去年半分ほど陽の当たるところへ移植したのですが、今年出てきたのは30センチにも育ってから枯れてしまいました。周りのフロックスは元気にしているのに。(泣、泣、泣)

でも、あきらめていません!!! 来年を待ってみます。それに、今年北側で咲かなかったのは、ある動物のせいかもしれないのです。これについては、いつかご報告します。

2021.08.05撮影

次の植物は、フロックスに全く関係なくて、おネギさんです。お花としては、アリアム(Allium)ですけど。

2022.06.18撮影

この風変わりなネギ坊主が、なんと、園芸種ではなく、Allium schubertii と呼ばれる原種(species)なんです。地中海の東側から中央アジアにかけて、が原産です。それと、これもウソみたいなんですけど、乾いたタネが落ちて、風によって地上を転げていって拡散するそうです。もう、信じられません。


花の部分を拡大すると、次のようになります。異なる長さの花茎を伸ばすのは、タネの落ちるところを広める「方策」なんでしょうか。

2022.06.18撮影

タネになると、次のような姿になります。これで来年は、庭中(南側)、シューベルトになるかなあ。前代のシューベルト・アリアムは、北側でダメになったの、何年も咲いてくれたけど。フロックスももどってくるかなあ・・・

2022.08.11撮影

ところで、最後に白状しておきますが、アリアム・シューベルト(Allium Schubertii)の Schubertii は、作曲家のシューベルトとは全く関係のない可能性もあります。例えば、この植物を同定した人の名字が Schubert であった、ということかも。でも、フロックスの方は、園芸種名をわざわざ「フランツ・シューベルト」と名づけてあるので、これは、作曲家の名前からでしょう。

コメント

ムクゲの花咲く通り ⑵

2022年09月14日 06時26分09秒 | アオイ科
2022.09.09撮影

今日は、昨日の記事の続きです。

ムクゲの花咲く通り ⑴

冒頭の画像は、昨日もご紹介した画像です。花の姿が整っている上に、ミツバチ(蜜蜂 Apis)らしきハチがご来訪中、というのが気に入りました。色もいいわあ〜

次の2枚の画像は、連続で撮影されたものです。「オシベ転じて花びら」になったものが何枚も重なって八重咲きとなっています(このようなのを「万重咲き(まんじゅさき・まんじゅざき)」という?)。この2枚をなぜ連続撮影したか、というと、1枚目にお尻を見せてくれているミツバチ(蜜蜂 Apis)だと思われるハチさんに、お顔も見せてほしかったからです。

2022.09.09撮影

あはは〜、やった〜。かわいいねえ〜(虫がお嫌いな方には、わからない気持ちかもしれませんが)。動くものが撮影できるほど高級なカメラとレンズで撮影しているわけではないので、これは貴重な1枚ですぞ、うん、と、ひとりで悦に入っています。

2022.09.09撮影

次には、八重(万重)の花と、大きく膨らんだツボミを、どうぞ。

2022.09.09撮影

薄めのピンク色の八重(万重)の花もありました。縦に濃いめのピンクの筋目が入っているのは、これらの「花弁」がオシベであったことの名残でしょうか。花の右上に、マルハナバチ(丸花蜂 Bombus)がお尻をわずかに見せています。脚と羽根もちょっと見えます。


もっと薄いピンクのも。

2022.09.09撮影

この「ムクゲの花咲く通り」には、合計で14本、枝を大きく広げる木が植わっていました。そのうち、一重が5本と八重・万重が9本、色で言うと、白が2本と薄いピンクが3本と濃いめのピンクが9本。

はははは〜〜、やっぱりうちの一重の青いのは特別なんだわ〜〜。満足感もあるけど、寂しさもあるなあ。それと、バンクーバーでは、白とピンク(薄いのと濃いのと)がよく植わっている、というわたしの印象は、当たっていたのか〜〜。

ムクゲの学名(Hibiscus syriacus)に現れる syriacus というのは、「シリアの」という意味です。アラブ諸国のシリアです。

シリアの位置(地図)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%82%A2#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Syria_(orthographic_projection).svg

中国南部原産であるムクゲが、なぜ「シリアの」になるか、というと、中国からシリアにまで伝わっていたものが、そこからヨーロッパに導入されたからです。なんでも、ヨーロッパ中心の見方ですね、うん。

ムクゲの英名は、Rose of Sharon といいます。語を単に訳して「シャロンのバラ」と言ってしまってもいいのですが、語源的に言うと、次のようになります。

Sharon というのは、ヘブライ語で、もともとは「平原、平野」という意味です。でも、ある特定の肥沃な平野が、Sharon と名づけられました。ですから、Rose of Sharon というのは、「肥沃な平野のバラ」という意味です。なお、つけ加えますれば、Sharon「シャロン」というのは、女の赤ちゃんの名前に1940年代にアメリカで人気のあったものです。

Sharon(英文)

ムクゲについては、以下の記事でも話題にしました。ムクゲに関しての話しは、ここで一休みすることにいたします。

ひらひら花びらのムクゲは、ハイビスカス

ひらひら花びらのムクゲも、もう終わり

コメント

ムクゲの花咲く通り ⑴

2022年09月13日 06時26分09秒 | アオイ科
2022.09.09撮影

ムクゲ(木槿 Hibiscus syracus)がたくさん植えてある通りを発見してしまいました。早速時間を作って、数日前に写真を撮りに行ってきました。そこの花は、うちのあまり陽の当たらないところに植わっている「ひらひら花びらのムクゲ」とは大違いで、太陽を一日浴びて、立派な姿をしていました。そのうちの1本が冒頭の画像です。

幹もすごいです。でも、これは、園芸用に樹形を作ったものです。ムクゲの本来の姿は、次のようなもの。ほぼ足元から分かれます。うちの「ひらひら」くんは、幹が地上から3本出ています。

ムクゲの樹形

その「ムクゲ通り」では、どの木も、季節の終わりにもかかわらずまだまだ花盛りで(陽がよく当たると、ムクゲは花期が長いんでしょうか)、終わった花が、踏めばかしゃかしゃ音がするほど、地上に落ちていました。その落ちている終わった花が冒頭の画像にも写っているんですが、乾き切って枯れている芝生と区別がつきますでしょうか。

上の木についている花は八重ですが、次のは、うちのムクゲとは花びらの色が違うだけ、というぐらいそっくりの、一重の花です。うちのほどは花びらがひらひらしていないかな(親ばか、丸出し)? 花の中心にレッドワインの色の模様がつき、そこから放射状に線が出ます。

2022.09.09撮影

みなさんもご存知かと思いますが、花の写真などは、ある程度日陰で撮る方が撮りやすいですよね。色も落ち着くし、光の当たり具合のマダラも、影も、出ない。

でも、次の画像は、花の形が整っているのに惹かれて、光線の具合が無理(夕陽が真っ直線で当たっている)なのを承知で撮りました。すると、あはは、撮影者であるわたしの影が写ってます。きゃ〜〜、恥ずかし。避けたつもりだったんですが・・・腕が短かすぎたのね・・・やっぱり

2022.09.09撮影

次のも一重ですが、色が異なる上に、放射状の線の出方が少ないかな、と思います。

この画像では、花に、カリバチ(狩り蜂)の1種(Vespula)らしいハチが止まっています。姿から、英語で Yellow jacket 「黄色いジャケット」と呼ばれるものだと思いますが、確証はありません。これがカリバチだとしても、ミツを求めているものだと思われます。

カリバチは、名称通り、他の虫の幼虫などを「狩って」食べるのですが、花のミツもエネルギー源として活用します。ミツバチ(Apis)が自身のためにため込んだハチミツを横取りに、ミツバチの巣を襲うぐらいです。もちろん、ミツバチの幼虫も食料にします。

2022.09.09撮影

次の花は、オシベの部分が、ほぼオシベの位置のままで花びらのようになったものです。園芸用語でこのような姿の花も「八重」と言うのでしょうか。元々の花びらの部分は、うちの「ひらひら」よりもひらひらしているみたい。

ところで、この「一重様(よう)八重」からは、ミツバチ(蜜蜂 Apis)らしきハチのお尻と脚がのぞいています。

2022.09.09撮影

次のは、もうはっきりと八重と呼ぶべきなんでしょうか。真ん中に、花びらに変身しなかったメシベが白く見えます。

2022.09.09撮影

(明日の記事に続く)

コメント

ひらひら花びらのムクゲも、もう終わり

2022年09月12日 05時07分24秒 | アオイ科
2022.08.13撮影

ムクゲ(木槿 Hibiscus syriacus)の園芸種 ‘Coelestis’「コーレスティス」の花びらの隙間から、アリさんかな? が見えます。

大写しにすると、花の中心の模様が、目に飛び込んできます。どの園芸種もこのようにはっきりした放射状の線が出るわけではありません(明日に予定している記事をご覧ください)。「コーレスティス」の特徴は、他に、花びらがひらひらしていることです。

このムクゲ「コーレスティス」は、今年初めての花が咲いた時に、8月11日の記事でご紹介しました。


今日は、と言うと、数日で今年の花が終わるもようです。それで、今日は、このひらひら花びらのムクゲを振り返って、主に画像で記事をお届けします。

まず、ツボミから。最初の画像が、まだ固いツボミとほころびかけたツボミ。その次の画像が、もう少し膨らんだツボミ。

2022.08.10撮影

2022.08.10撮影

次の画像では、花びらがひらひらとしているところがよく見えます。その半開きの花の右側にあるのは、終わってしぼんだ花です。

2022.08.10撮影

上3枚の画像では、葉っぱのつき方と形が特徴的なことが、見えます。

以下2枚は、開いた花。光線の具合で、色が異なって撮影されます。

2021.08.02撮影

2020.08.20撮影

次の画像では、アリさんが花びらの上に乗っています。

2022.08.10撮影

全体の感じは、以下の画像のようなんですが、うちは大きい木があって、どうしても陰になってしまい、このくらいしか花はつきません。

2022.08.20撮影

果実はどんぐりみたいな形をしています。

2021.09.02撮影

去年の実からタネがこぼれてしまった後の残骸が、これ。

2022.09.11撮影

そして、タネが根本に落ちたのから、こんなにたくさん芽が出ています。もうそれなりの葉の形になりつつあります。これらは、やっぱり抜くしかないでしょう。それかあ、どなたかあ、もらってくれますかあ。

2022.09.11撮影

現在、カナダ、ブリティッシュ・コロンビア州では、山火事が続いています。その火事からの煙が、海岸沿いにあるわたしの住むバンクーバーにまで届きます。すると、その煙に太陽光線が反射するために、町中が光っているようになります。以下は、そのこの世のものではないような光の中で咲いている花です。その雰囲気が、どこまで画面に現れているか分かりませんが。

2022.09.11撮影


コメント

女心と、バラの色

2022年09月11日 08時24分43秒 | バラ科
2021.06.04撮影

このツボミは、Rosa × odorata のうちでも、園芸種の 'Mutabilis' のものです。わたしは、このバラを以下のような画像の状態でお初にお目にかかり、こんなバラがあるのか? と三度見しましたよ。根本をしっかり調べました。どう見ても、一株。

そして、原種が好きなわたしは、ラベルに Rosa mutabilis と書かれていた(偽情報)のと、植物屋さんの店員さんが、これは原種です〜〜(ウソつけ)、なんて言うものだから、また、ふらっとなって買ってしまいました。うちの庭はあまり陽が当たらないので、バラは育てたくないんです。でも、この鉢をそこに置いて家に帰ることは、できなかった。
Rosa × odorata - Wikipedia

Rosa × odorata - Wikipedia

 
園芸種でない Rosa × odorata「芳香のバラ」は、中国・雲南省原産で、Rosa gigantea「大きいバラ」と Rosa chinensis「中国バラ」の交配したものだとされています。Rosa × odorata ではなく Rosa odorata と、「×」(交配種であることを示す印)なしで表記することがあるのは、交配が大昔に起こったからでしょうか。

この、Rosa × odorata「芳香のバラ」の親のひとつであるとされる Rosa chinensis「中国バラ」は、のち、多くの「ティーローズ」(お茶の香りのバラ)を生み出す親株となります。

'Mutabilis'(ムタビリス)というのは、英語の mutate と同語源の語で、「変異する」という意味です。花びらの色が変わっていくんです。バラの多くは、花の色が咲き始めと終わりでは変わっていくものですから、それが何か? ともなるんですが、ムタビリスの花の色の変わり方は「え? こんなに?」と思うぐらい。うちのムタビリスを見て、これ、どうかしたの? と聞く人さえいます。

一般的には、黄色からピンクへ、そして、真紅へと変わっていきます。

うちの「変化する気まぐれ」さんの色をお楽しみください。(お見せする花は、同じ個体ではありません。)

まず、薄黄色〜薄ピンクのものから。まだ花が若い証拠に、オシベがしっかりしています。

2019.06.03撮影

そして、黄色地の上に、ピンクの色が増して、オレンジ色がかります。

2021.06.04撮影

次に、赤みがかってきます。ここまでくると、オシベが形を変えています。

2021.06.04撮影

そして、このように赤くなってきます。

2021.06.04撮影

赤さ加減の異なる花の「ツーショット」をどうぞ。

2021.06.04撮影

うちの「気まぐれ」さんは、もっと白っぽい花も咲かせてくれます。

これがかなり白い花。(冒頭のツボミの画像の奥、上の方に、白さが勝った花が見えます。)

2021.06.04撮影

白地に、ピンクが増してきた花。

2019.06.03撮影

うちのムタビリスは、周りの木々が成長して、陽がますます当たりにくくなり、生き延びる策として、それらの木々の上に頭を見せる、ということをしました。足元はかわいそうな状態になっています。わたくし、剪定係としては、今後も上へ伸びるよう仕向けるしかないようです。

以下は、周りの木々から頭を見せて咲いているところ。右手前に白く咲いているのは、コデマリ(小手毬 Spiraea cantoniensis)、左上の葉はレンギョウ(連翹 Forsythia)、右側奥は、上がモミジバフウ(紅葉葉楓 Liquidambar styraciflua)、下がオーク(Quercus)。

2022.06.19撮影

ロサ・ムタビリスは、英語で Butterfly rose「チョウチョウのバラ」と呼ばれることがあります。それは、花びらが一重で大きめでひらひらしているところを、チョウがとまっているのに、たとえたものです。

次の画像(ここでも、背景の葉はレンギョウ)には、ムタビリスの枯れ枝も見えます。陽が比較的当たるところなんですが。剪定係の怠慢です、でも、踏み台に登らないと手が届かないんです。

この画像には、ムタビリスのローズヒップも見えます。まだ緑のが、3つほど。野生種のローズヒップのようには、たわわに実らない。多くの花が受粉するのではないのかもしれません。

2022.09.09撮影


コメント (2)