マシュマロ’sエンディングノート

~At the end of a marshmallow-like life~

家具にこだわる知人の話

2021-01-09 | 日々の暮らし
本日は、ふと知人の話を思い出したので、その話を綴ります。

引っ越しを繰り返して
その知人は、私と知り合う前は引っ越しを繰り返していました。
といっても、引っ越しが趣味だったわけではなく、事情があってのことです。
詳細は避けますが、私と知り合った当時は、子どもとの2人暮らしでした。
知人は、それまでに経験した引っ越しから、いろいろと学習したようで、家具にもこだわりがありました。

余計なモノは出ていない部屋
ある日、知人の家にお邪魔した時のことです。
1LK?1DK?だったでしょうか、少しイレギュラーな間取りのマンションの1室で、面白い作りだなと思いながら部屋を見渡すと、2人暮らしのわりにサッパリとしていて、掃除や片付けが行き届いていました。
収納は決して多いとは言えないのですが、2人分の服はその中にきちんと納まっていて、余裕さえありました。
インテリアや趣味のモノは、デッドスペースを活かして飾ってあり、洗面所の洗濯機回りも整理整頓されていて、そのころの私の家はモノで溢れかえっていた頃だったので、その目に入るモノの少なさや、整理整頓されている様子を見て、我が家もこんな部屋にしたいと思いました。

あまり広い部屋ではなかったのですが、小さなソファ、リビングテーブル、ベッド、ローチェストにテレビ、固定電話を置く台くらいの大きさの収納家具が、うまい具合に納まっていて、それも感心した点でしたね。
子どもの学習机はリビングテーブルと兼用で、食器は備え付けの収納にうまい事収まっていたので食器棚も持っていませんでしたが、ごく一般的な家庭にありそうな家具は大体揃っているにも関わらず、ごちゃついた印象もモノに圧迫される感じも全くありませんでした。
それに比べて、当時の我が家は知人の家よりも広かったにも関わらず、家具とモノに押しつぶされそうな家だったので、どうしたら、このような部屋にできるのだろうと、かなり失礼でしたがあちこち見渡してしまいました(苦笑)

家具そのものはミニマムなモノに
部屋を見渡しながら、片付いていることに感心していたら、いろいろと家具や収納について教えてくれました。
知人が購入する家具は、部屋の広さに合わせているのはもちろんなのですが、サイズが通常よりも小さいモノを見つけて買うことが上手でした。
ソファは小さめの2人掛け、リビングテーブルもそれに合わせたサイズ、ベッドは子どもの成長に合わせて何度か買いなおしたのですが、無印良品で販売されていた(今は廃版になっているようです)小さいサイズの足つきマットレスだったり、二段ベッドだったりです。
ローチェストにはテレビと、たしかコンポも乗せていたような記憶があります。
チェストの引き出しには、着替えや雑貨など、いろいろなモノを上手に収納していました。

二段ベッドがあったときは、上下段とも寝るために使っていた時期もあれば、上段が収納代わりになっている時期もあったりして、他の家具についても用途が変化したり、いつの間にか変わっていたりしていましたね。
知人いわく、その時の生活に合う家具を見つけると、他の家具と入れ替えて購入することを徹底していて、今まで使っていた家具を残すことはしないとのこと。
まあ、部屋の広さに限界があるので、そのようにしないと家具が置けないとも言っていました。
そういえば、途中で大きめのマッサージチェアも持っていた時がありましたね。
途中で手放したようですが、今思えば、マッサージチェアがあったときは、他の家具がなくなっていた気がします。

ミニマム以外のこだわりはキャスター
小さめの家具を買うこと以外に、当時知人が心がけていたのは、移動がしやすい家具を選ぶことでした。
ローチェストや固定電話を置いていた収納にはキャスターが付いていて、気が向いたときに模様替えができるようにしているとのこと。
キャスターを付けられない家具については、自分で移動または解体して運べることを条件にしていたようで、二段ベッドも組み立てと解体がしやすいモノを選んでいたようです。

模様替えが好きだと言っていた知人ですが、そのときそのときの生活スタイルに最適な家具の配置を常に考えていたようで、短いスパンだと1週間くらいで家具の配置が変わることもあったようです。
ですから、なおさらキャスター付きの家具や後付けでキャスターが付けられる家具を、購入するようにしていると言っていましたね。

余計なモノがないかといえばそうでもない
知人の家でいちばん感心したのが、決して必要最小限のモノだけで暮らしているわけではないということです。
生活には必要のない雑貨やグッズも所有していましたし、子どもはスポーツを習っていたので、それに必要な道具やユニフォームもありました。
本人も、仕事に必要な道具を持っていましたから、いつモノで溢れていてもおかしくはない状態なのですが、家具を入れ替えることと同じことで、用途が重複するモノが増えたら、必ずそれまでに使っていたモノを処分していましたので、それがモノが溢れない、ちょうどいい塩梅の所有量になっているのだと思います。
また、何かを探すときも大体どこに何があるかは把握していたので、本人が意識していたかどうかはわかりませんが、自分が覚えられるだけの数量しか持たないようにしていたのではないでしょうか。

知人のその暮らしぶりは、いろいろな物件に住んだり、家族の形が変化していく中で、必要なモノを取捨選択する能力が磨かれたようにも見えました。
キッチンなども、余計な道具は一切なくて、知人が使いやすいと思うモノだけがありましたが、それでも凝った料理をしたりお菓子作りをしていましたので、要はやり方次第、工夫次第ということなのだと思います。

目指したい暮らしのひとつです
現在、かなり疎遠になってしまったので、最近の知人の家の中は知らないのですが、おそらく基本的な部分は変わっていないと思います。
私が知人に習いたいと思っているのは、家具は自分で移動が可能な小さめを選ぶことと、家具は増やすのではなく入れ替えるということです。
今の私だと、家具はどちらかというと減らす対象なのですが、いずれ必要な家具だけで暮らす日がやってくると思うので、その時は知人の考え方を参考にしたいと思っています。


本日は、知人の家具へのこだわりについて綴りましたが、逆にモノがたくさんある家も、これまでいろいろとみてきましたが、それぞれ暮らしを楽しんでいることが、いちばん大事なことだなと思います。
今の私は、必要最小限のモノで暮らすことを目標としていますが、好きなモノに囲まれる暮らしも楽しいということは知っています。
ですから、決してモノが少ない暮らしがベストな暮らしだとは考えていません。
ただ、自分が苦しくなるようなモノを持つのは絶対に違うと思うので、自分が気に入らなかったり、違和感を感じるようであれば、勿体ないという気持ちを切り捨てて、手放したほうがいいですよ、ということだけは言っておきたいことですね。