先日登った奥獅子吼山では、最初は杉の植林帯の乾燥した道を歩くのだが、だんだん積雪帯になってきて、それもいきなり雪の上を歩くわけではないので、途中は泥だらけの道を歩くことになる。
そこで思い出したのが、50年近く前の山小屋でのアルバイトだ。
あのときの小屋の主人は、牧有恒さんをガイドしたこともある人だったが、山では長靴が良いと言っていたのだ。
なるほど、そうだと思う。登山靴などどいうのは、カッコウだけで、水は入りやすいし、スパッツを付けなければ、泥が足元に付きやすい。帰ってきてからの洗濯や靴とスパッツの掃除が大変だ。それに引き換え「長靴」なら比較的安価で、汚れも気にならない。カッコウさえ気にしなければ、こんなに良いものはないのだ。