FCC日記

子どもたちのクライミングスクールの活動記録と教育、スポーツ、そしてクライミングに関して想うこと。

中学生自主練習会

2013-02-10 19:51:10 | 活動報告
中学生になると、いろいろなジムで一人利用が認められるようになる
子どもの利用規定が最も厳しいPumpでも、「一人利用テスト」なるものを受け、合格すると保護者や指導者なしで自主練習が出来るようになる
これは、上達に大きな影響をもたらす。
そこで、クラブチーム所属の中学生たちには「部活」と称して、自主練習会を自分たちで行ってもらっている。

クライミングを主たる活動にしている子どもたちは、学校の運動部との両立は厳しい。
なので、みんな文化部に在籍したり、どこにも所属せずにクライミングなどの校外活動に専念したりしている。
これは、「部活動」の代わりである。
与えられた時間を有効に使って、自分に厳しく、しっかりと練習を積んでいってもらいたい


今受験期に入っている中3のユイトやりんちゃんも、かつては自主練習を行っていた。
一学年飛んで、現在はコーヘイとタクミの二人が中学に上がり、昨年の春から自主練習をするようになった。
…が、ユイトとりんちゃんはあっという間に受験などでいなくなり、中学2年生がいないこともあって全て自分たちだけで運営しなければならなくなった
加えて、タクミは中級に上がったばかり。クライミング技術もまだたどたどしかった

私は木曜は仕事を休みにしてPumpで自分のトレーニングをすることが多かったので、木曜だけはトレーニング終了後に「部活」を見てあげられた
が、そのほかの日はPump以外のジムで仕事があるため、彼らの活動を見ることは出来ない

自主練習を始めたばかりの頃は、コーヘイとタクミは良く不協和音を奏でていた
コーヘイはタクミのビレイ技術の稚拙さを指摘し、タクミはコーヘイの身勝手さをなじる

私も心配になり、中学1年坊主たちの自主性を信用出来なくなって、練習メニューや予定などをこちらで細かく決めるようになった。

彼らの活動から伸びやかさが消えた。
ノートに練習の結果を記入してもらっているのだが、「やらされ感」がそこはかとなく匂うようになって、「これはまずいな」と思うようになった。

ある日、こちらの用意したメニューも全くやらず、予定も決めないまま帰ったことに私がキレて、「自分たちの問題なのにやる気が全く見られない。私は口を出さずに暫く様子を見ていますが、自主的に出来ないようなら、部活は中止しますから自分たちで勝手にやりなさい」というようなことをノートに書いておいた。

彼らが変わったのは、それからだ
先ず、私が用意した予定表に、「部活」をする日とメンバー、開始時間を記入し、練習の内容も、私がレッスンで時折伝えるトレーニング方法を自分たちなりにアレンジして工夫するようになったのだ
これには私も驚いた
やはり、子どもたちを「信用」し、「任せる」ことは大事なんだな~
今は中学生2人と、たまに高校生のユイちゃんも交じって、楽しそうに、でもハードに、頑張っている

余談だが、先日タクミから以前帰宅がものすごく遅くなっていたことを聞いた そしてその帰宅時間を聞いて顎が外れるくらい驚いた。
「上達」を望むなら、生活を疎かにするべきではない。
中学生利用は午後8時までとなっている。練習を終えてから練習内容の記録をしてお弁当を食べ、遅くとも8時半にはジムを出るようにしてまっすぐに帰れば、さほど遅い時間にはならずに帰れるはず

「生活」全てがその人のクライミングに出る。
しっかりとした心の構えをもって日常を送れる人は、いざ大会の時もしっかりしたパフォーマンスが出来るように準備できるものだよ