FCC日記

子どもたちのクライミングスクールの活動記録と教育、スポーツ、そしてクライミングに関して想うこと。

<アウトドアレッスン日誌>初級アウトドア

2012-09-20 12:57:15 | クライミングレッスン報告
9月9日(日)
場所:御岳ボルダー
メンバー:リューセイ(小3)、ショータ(小5)、りょーた(小5)、たけくん(小3)、ユキちゃん(小4)、しいちゃん(小6)、タクミ(中1)


今回の参加者は初級から3人、チーム(中級)から4人と賑やか。
アウトドアのクライミングのチャンスはなるべく多いほうが上達するので、チームの子どもたちは初級のアウトドアに半額で参加できるようにしている。そのかわり、自分が登るだけでなく初級の子どもたちのサポートもするのが条件だ。
初級はひたすら楽しむアウトドア。でも、中級では一人前のクライマーとしての自立を目指しているので、中級、特にチームの子は楽しみつつもより高い意識を持ってもらえると嬉しいな

11:00amにJR御嶽駅改札前に集合 初級ではまだアウトドアに出慣れないご家庭のために、集合時間を遅くしてある。
今日のクライミングエリアは「発電所エリア」だ。
ここは低い岩が点在しているので、アウトドアでのボルダーが全く初めての子どもたちにとっては良い練習場所だ。

川沿いの遊歩道を歩いてエリアへ。
ラフティングやカヌーなどを楽しむ人たちや渓谷の景色を眺めながらのんびり歩く
歩くこと約10分。エリアについたら川の近くに荷物を置き、一休み。
落ち着いたら準備体操をしてクライミング開始だ

 ↑タクミのリードで準備体操。

はじめは名前のない小さい岩を一度登ってから、ノーハンドで。


次に「B岩」のスラブ面から始まり、「B岩」、「A岩」をぐるっと一周。10級から4級まで様々な課題を、次から次へとたくさん登った


一番難しい課題が4級のマントルだったが、中級の子は全員クリア、初級ではりょーたとショータの5年生2人が完登した


お昼休みはほぼ1時間。
河原でそれぞれお弁当を広げ、食べ終わったら水遊び。
良く晴れて暑かったので、たけくんとしいちゃんは川へドボン

 ↑お弁当の様子


午後は近くの「丸こんにゃく」という岩へちょっとお出かけ。
この岩はつるつるしていて、まるでこんにゃくのようなのだ。
川辺の砂地にあるのだが、朝に比べて水が増し、砂地がネコの額ほどに小さくなっていた
その狭い砂地にひしめいて、順番に登る。
カンテの9級の課題は全員クリア。7級はみんなちょっと苦戦していた


まるこんにゃく岩とその左側に立てかけたようにある岩の隙間を登る「チョックマン」という4級の課題にもチャレンジ。
中級の子は全員、初級ではりょーたが完登していた

 ↑「チムニー」という登り方が特徴の「チョックマン」4級

午後3時にレッスン終了。
お天気にも恵まれ、クライミングも外遊びもめいっぱい堪能した一日だったね。


<レッスン日誌>ビックロックスクール

2012-09-18 13:49:10 | クライミングレッスン報告
9月5日(水) 
メンバー:リュウくん(小4)、アキラ(小4)、リノちゃん(小4)、ユースケ(中1)、たけくん(小4)、しいちゃん(小6)


9月の1回目のスクール。
今日はボルダー館でのボルダーレッスン。

ボルダーとはロープをつけずに登るクライミングスタイルのことで、ジムでは下にマットがあり、落ちても安全が守られるようになっている。
割と短く、数手で終わる課題が多いこととロープワークなどの技術が必要ないので、純粋に動き方だけを追求できる。
なので、ここでのレッスンでは動き方や体の使い方、ホールド(手掛かり)の持ち方のコツや足の置き方など、登るためのテクニックを中心に学んでもらう時間としている。


さて、8月から始めたアキラ、リノちゃん、ユースケの3人は基本練習から大奮闘

アキラは足を高く上げる傾向にあるので、トラバースの課題でも上に上にと登って行ってしまう
腕も縮めたままなので視野が狭いのも理由の一つなのだが、それでも落ちずに壁にずっと張り付いていられるのは才能の一つだ
指も強いので、テクニックを身につけて行ったら強くなりそう

リノちゃんはやる気満々そこがとても良いところなのだけれど、裏を返せばそのやる気が空回りして冷静さを欠く傾向にある
上手くいかないと落ち着いて考える間もなくとにかくやろうとするので、同じ失敗を繰り返しがち。
今度は失敗したら一回深呼吸をしてからやり直すようにしてみようかな?

ユースケはさすが中学生だけあって力がついてきている。
なので、体のバネでとりあえず出来てしまう
あとはテクニックを身につけて行くことと並行して、身体をつかうことと頭脳を使うことの兼ね合いが上手くコーディネーション出来て行くと良いかな~

ビギナー3人の様子を見ていると、リュウくんやたけくん、しいちゃんの上達が良く分かるね

すでに中級に上がっていて、しかもチームにも入っているたけくんとしいちゃんはここではベテランさんだ。
チャレンジタイムでは100°壁にある11aの長ものにトライしていたが、今日はレッドポイントならず

リュウくんは何と5級にトライできるまでに上達していた 月に2回しか登るチャンスがないのにスゴイぞ
もっと練習すればかなりのところまで行けそうなのにな~

<レッスン日誌>中級特別レッスン@NOSE

2012-09-16 12:00:53 | クライミングレッスン報告
9月2日(日) 
メンバー:コーヘイ(中1)、タクミ(中1)、ユキちゃん(小4)、たけくん(小3)


中級アウトドアの予定だったが、雨のため延期
代わりにNOSEで中級レッスンを行うことにした。

橋本のバス停で集合してジムへ。
自分たちだけであちこちに行き出した中学生はちょっと嬉しそう
ジムに到着後は腹ごしらえをしたり一休みをしたり、ちょっと休憩

午後2時からクライミング開始
ユキちゃんとたけくんはトップロープのビレイの練習から。
二人で組んで登る練習なのだけれど、先ずはロープを2本結び1本は私がビレイ。私の「見えないつもりの補助ロープ」付きで練習してみる。
何本かの練習の後、ユキちゃんはだいぶしっかりビレイ出来るようになて来たので補助ロープを解除。
ママにロープを持っていてもらってユキちゃんだけでたけくんをビレイしてみた
もう少し練習をしたら、ビレイを任せても大丈夫そうだね

中学生の二人はお互いのビレイで組んで登る。
登る本数とトライするグレードだけを指示して、あとは自由に登ってもらった。
いつものことながら、時にはケンカをしながらも結構楽しそうに登っていた

二人は登るグレードや経験の積み重ねにかなりの開きがある。
けれどその開きを気にせずに、各々が実力の精一杯を出し切るクライミングを積み重ねることでお互いの人間性や長所を認めて尊敬しあい、良きパートナーとしてともに成長して行ってくれることを願っている。
パートナーシップとは、どこからか登れる人を見つけて来てあてがうのではなく、一から育て上げて行って始めて成り立つものだと考えているからだ。


コーヘイは12bを1本レッドポイントし、タクミはグレードが低い分本数をかせいで10cを5本登った。
コーヘイは本気トライの本数がちょっと足りないね
これまたいつものことながら、時間観念のなさがネックとなっているようだよ

小学生二人はそれぞれのペースで頑張った。
たけくんは限界グレードに当たる10bを1本、2回目でレッドポイント
10aも1本はオンサイトし1本をレッドポイントした

近頃急成長のユキちゃん
以前手をつけて登れていなかった10cを3本やっつけて、ルーフの10dを1本2回目でレッドポイント
11aも頑張って何回かトライしたが、下からつなげるとラスト一手がどうしても取れなかった
でも、意欲と挑戦する気持ちが以前より劇的に進歩しているよ

今回は中学生たちはお互いにビレイが出来、ママたちがそれぞれビレイしてくださったので、私は子どもたちにまんべんなく目が届いて良かった
いつもは私もビレイに入ってしまい(たいていは私しかビレイできなかったりするので、全ての子を私一人でビレイしたりすることも多い)、他の子が見られなかったり、ビレイする位置からだと登っている様子が良く分からなかったりするのだ。。。
ご協力いただいてありがとうございました



<アウトドアレッスン日誌>小川山キャンプ2012 ④

2012-09-14 13:14:44 | クライミングレッスン報告
「フェニックスの大岩」をあとにする頃に天気はまた好転して日差しと青空が広がりだしたが、そのまま「ビクター」というボルダー課題のある岩へ移動

今日みんなにトライしてほしいのは、「サブウェイ」という3級のトラバース課題。
トライバース課題なので悪いムーブがあっても比較的に安全にトライ出来るし、微妙な重心移動や足さばきなど、結構難しいテクニックを要求される課題なので、子どもたちの良い練習課題だ
中級修了のための外岩必須課題にも入れてあるため、子どもたちもやる気満々

岩に着くなり、みんなでオブザベーション(課題の下見)
あーでもない、こーでもないとこれからトライする課題にイメージが広がる
コーヘイ以外の彼らにとっては、このエリアで手ごたえのある課題に初挑戦となるのだ


さて、いよいよみんな順番にトライ開始
この課題、実は左から右に抜けるバージョンと右から左に抜けるバージョンと両方楽しめ、どちらも3級。
はじめは一般的な左→右バージョンにトライ。
ところが意外と出だしが悪く、みんな面喰う
指の力が要るうえにスタンスが悪く、肩でおさえる力技も要求される、結構ハードなムーブなのだ。
それでもへこたれずにトライを重ねるうち、ユキちゃん、タクミと出だしをこなす人が出てきたが、中間部の核心がどうしても越えられない
一番小さいたけくんとまだ非力なしいちゃんが出だしで苦戦 諦めずに何度もトライして頑張ったが、今の力ではこなせず、残念

ある程度頑張ってトライしてみて、だいたい各自今の限界ポイントが分かったところで右→左の逆方向にもチャレンジしてみた。
こちらの出だしはテクニックで対処できるため、今度はしいちゃんが最初に核心部まで到達
ユキちゃん、タクミと核心部に到達できるようになったが、核心は越えられず、完登者はなし、だった

一昨年すでにこの課題を完登しているコーヘイは「延長サブウェイ」というシッティングスタートの2級バージョンをトライして完登。
「リッパー」3級もオンサイトし、強くそして上手くなっていることが確認出来た

 ↑「ビクター」の「サブウェイ」3級の右→左バージョン

午後3時にクライミング終了。
キャンプ場に戻ってから解散し、お天気に恵まれて1泊2日の「小川山キャンプ」は無事終了した。
中学生二人は私の車で信濃川上まで送られ、あとは電車に乗って自力で帰宅した

ご協力いただいた保護者の皆様、ありがとうございました



<アウトドアレッスン日誌>小川山キャンプ2012 ③

2012-09-12 11:40:23 | クライミングレッスン報告
小川山キャンプ2日目。
今日も朝から良い天気

起床は7時だったが、子どもたちは待ち切れずにもっと早くから起き出していた。
朝食の準備をしながら夜露で濡れたテントのフライを外し、テントをひっくりかえして天日干し。
帰り際に撤収するのでは慌ただしいし、中学生は電車の時間があるので、
登りに行く前にすぐ帰れるように準備しておくのだ。

中学生達は黙って見ていると、今やるべきこと以外にすぐに目移りしてそちらに熱中してしまうため、時間の観念が全くない
なので、今日はしっかりタイムキープして時間に合わせて動くようにした
特に初めてのテント泊アウトドアで、しかも一人参加のタクミはいろいろなことでいっぱいいっぱい
次に何をしたらよいのか、何かを行うための手順や段取りがよくつかめないようだった
ま、これも慣れだね

朝食は子どもたちは全員良い食欲みんなしっかり食べていた
中学生たちも、もちろんテント撤収から朝食の準備から、全て自分たちで。
普段、朝は食べられないから、パンは8枚切り1枚で充分、などと買い出し時には言っていたタクミも、パン2枚に牛乳、野菜ジュース、バナナ、チーズ、ハム(ハムに至っては奪い合い)、ヨーグルトなどを平らげた。
自然の中で働けば、食欲も自然と湧いてくるものだ


朝食の後片付けをし、テントも撤収してクライミングへ。


今日はルートとボルダリング。
小川山デビューの子が多いので、ルートは「フェニックス」と呼ばれている岩へ。ここはアプローチが全て林道で安全なうえにルート自体も登りやすいので、初めての子が多い時や天候が不安定な時は良く利用する。
ボルダリングは帰りがてらに、昨夜みんなで肝試しに行った「ビクター」に寄ることにする。

「フェニックス」では右側の割と低い岩でアップ。
今回は中級の子ばかりでみんなある程度の力があり、安全面でもしっかりしているので一番右端はボルダーで。


小さい岩の左側は高さもあり、上部が悪いのでトップロープで。


ほとんどの子は全ての課題を一撃して足慣らし終了。
一番小さいたけくんだけが左側の最後の課題の終了点近くが抜けられず、涙だった。

そうこうしているうちに雲行きが少しあやしくなり、ポツポツと雨が当たりだした。
雨はすぐに止んだが、黒い雲が空の片隅に広がりだしている。
天候が急変すると子どもたちにとっても危険性が生じるので、ルートは撤収してボルダーに切り替えることに。
ボルダーならキャンプ場もすぐだし、いざ雷雨になっても撤収も早い。
みんなで河原の石の上で写真を撮って「フェニックス」をあとにした。

  ↑5頭のアシカたち?

~続く~