いつの頃からか忘れましたが、藤沢周平さんの作品を読む
機会が増えました。下町の人情話は心温まるものでしたね。
武士の世界を人間味を持って書いた「三屋清左衛門残日録」
など多数の作品があります。そのほとんどを読んだつもりで
す。が、映画になったものを見たのはそれほど多くありませ
ん。
この「たそがれ清兵衛」は、主役の真田広之その思い人に
なる宮沢りえ、なかなかよかったですね。明治維新前後を舞
台に設定した作品ですが、小説は面白かったですね。それが
映画になり赤貧の家を守り続けた下級武士の清兵衛な母親と
子供たちを必死に育てお城での勤めは下城の太鼓が鳴るとす
ぐ城を跡にして家に戻る。そのあと洗濯、掃除など家事をこ
なす。しかしその裏は戸田流小太刀の達人という姿が隠れて
いるのです。ひた隠しに隠していたその強さが、友人の決闘
の代理人として立ち会って巻きざっ棒で真剣に勝ってしまっ
た。そのために大役を命令されてしまう。それも役目を果た
した後、友人の妹と再婚して幸せな年月は3,4年続いたが、
数年後に発生した戊辰戦争で鉄砲の弾に当たって死んでしま
う。妻となった ともえ は懸命に働いて子供たちを育てて嫁
がせる。
評論家の話はさておき宮沢りえさんの演技もかわいさから
成熟した女性になったようでした。この映画の終了間際は忙
しく語られました。もう少し映像を入れた方がよかったと思
いました。