思いがけず2日続けて会って、思いがけず、急遽誕生日を祝ってもらった。
別れ話をするつもりだったが、言い出せずに帰ってきた。
「どうなってますか?」
好奇心の塊のれみが興味津々で笑子の恋愛状況を聞いてくる。
「まだ、別れないんですか?」
「…タイミングを探ってるのよ」
れみは、どうやらすべて知ってるようなので、浮気をしている勇一と別れずにいる笑子が不思議でたまらない様子だ。
「タイミング?」
「大阪出張だから、帰ったら話を切りだそうと思ってる…」
「大阪?…それって、二人出張の話しですよね。…最初私に振られた話しだったんだけど、莉沙が『私が行きます』って、名乗りを挙げたんですよ…。…と、いうことは、莉沙と一緒…ってこと?」
…そういうことだったんだ…。
そんなに一緒にいたいのか…。
悲しみがじわじわと湧いてきた。