莉沙が勇一に接近したのは、神田にフラれた腹いせなのじゃないか…と聞いた。
もしもそうだとしても、何も変わらない。
いずれにしても、勇一は莉沙に振り回されている。
このまま限りなく勇一を遠ざけて、フェイドアウトをするのが理想的だ…と思った。
「ブロックした?」
あまりに既読をつけないことから、思いがけないLINEが勇一から来た。
このままブロックするのもいいかも知れない。
「ブロックしてないなら、何か返事して」
泣きの文面だ…。
「ブロック、してないよ。」
フェイドアウトにするためには、ブロックは早すぎると思って返事をした。
「よかった…、ブロックされたかと思った」
自分はそれ以上に未読放置していても、私は騒がず待っていたと言うのに…。
「来週末に会えない?」
先週会ったばかりだったのに…、今回は次の誘いが早い…。
莉沙とも会っているだろうに、どうしたんだろう…。
いよいよ別れ話か…。