「急だけど、今日会える?」
翌日、再びLINEが来た。
会った翌日にLINEが来るなんて、付き合った頃以来のことだ。
なんだか嫌な予感。
少なくとも、あまりいい話しでは無いだろう。
それとも、敵陣視察に来た莉沙が勇一に指図をしたのか…。
笑子自身も、そろそろ限界だった。
今日、別れ話をしよう。
「急にごめん」
満面の笑みで迎える勇一。
「来週の笑子の誕生日なのに、出張になっちゃったんだ」
「え?」
すっかり別れ話だと思い込んでいた笑子は、拍子抜けをした。
「大阪は始めてじゃないから構わないんだけど、一週間くらいになるから、笑子の誕生日には間に合わないなぁ…と、思って。」
「……」
「誕生日の代わりに、今日も一緒にごはんしよう。」
「……。」
「…どうしたの?」
別れ話かと思って来たから、戸惑った。