for today 科学に目を向けよう

短文


我是三四六岁 
(旅の相棒募っています 乙女)

ねえ、ねえ、お母さん

2021年04月17日 10時51分22秒 | 日記
そちらは元気?
ああ。寒くも暑くもないけれど、おこたがほんわかして気持ちいいわ。どうしてる?
まあ、おしゃべりしよう。実は、面白いことがあってね、ほら、温泉のこと、パバチャンがもっていたというの、あれ、ひょっとしたら、今は温泉レジャーランドになっているかもよ。
へ~ そんなになったんだ!
パパちゃんは準備万端だったわよ。宅地や畑・林野や立ち木を買って、それから温泉を建てたみたいだね。42坪の浴場だったみたいね。

そうだよ。
でも、おかあさん、温泉に入ったの?聞いてなかったわよ。
うん、まあ冬場に寒くて洗い髪がすぐにつららになったのは、びっくりしたねえ。
そうらしいねえ。だれもがそんな話をよせているよ。
へ~お前、読んでいるの?
そう、おかあさんさあ、ひとりになってから繋がりを持ちたくて記念史を買ったんでしょう。甚川さんの連絡先にまる囲みしていたし、他の手記を寄せた人や写真に印もついていたねえ。もっとも、私はお母さんの代わりに芦屋に出かけただけだけれど、みっちゃんっていう人は長期入院の子供たちの先生をしているとか、まさおは淡路島に行ったとか、娘さんは北海道に嫁いだけれど光熱費が大変で引っ越したとか、そんな話を覚えているだけだわ。

まったく、勉強よりよく覚えているねえ、会ってもいないのに!
そうだねえ。でもびっくりしたり切なくなったりと、いろいろだわ。
へ~ やっと私のおしゃべりが嘘でもないと、分かったみたいだね。
私は自分の親の話を丸呑みしていただけだけれど、想像なんてあまりできないし、関心も寄せなかったしね。まあお母さんの話を他人が聞けば、大ぼら吹きだと思ったのだろうね。
新電元なんか、2百万坪だって、それも車で一回りするのに二日かかったそうでね。でも完成前におじゃんになったそうだね。
そう、大変な繁栄を築こうとしていたんだけれどね。今、パバちゃんの迎えの運転手がきたからお見送りしなくちゃあ。何か他に用があるの?
うん、パパちゃんが渡ったのは19の歳みたいだったけれど、どんなふうに物事を学んだのか、知りたくなったんだわ。学校を調べたけれど、わかんないのよ。
わかった、わかった聞いておくよ。じゃあね。

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