井上荒野著 新潮文庫 平成18年 12月1日初版
文庫本はほとんど右から左。
読んだらBook offに持っていくというパターンが多いのですが、中にはそうならずに
楽母的蔵書扱いになるものもある。
この本がそうだった。
私は本屋が大好きで、あんまり品揃えもないけれど、毎日買い物に行くスーパーの3階にある店は、必ず覗くし、ジムの入っているビルの比較的大きな店も覗く。
映画館のある建物の本屋も好き、地下鉄の市役所前、京都駅の裏側、もちろん、三条、四条なんかの大規模書店も。
で、別に何を買おうというわけでもなく平積みにされている本を見ていると、本のほうからアピールしてくるものがある。
こんな事を書くと変なおばさん、って思われるかもしれないけれど。
『潤一』
この本もそう。私に読んでみて、とせがんでいた。
井上荒野、という著者の名前も良かった。
ただ、この本を買ったとき、いのうえあれの、とは読めなかった。
私はいのうえこうや、だと思っていた。
後に彼女が井上光晴さんの娘さんと知るが、お父様の作品の記憶はない。
とにかく、不思議な小説で。
タイトルの潤一という得体の知れない男(の子)が、若い子から62歳までの女性とつぎつぎ関わるのだ。
ひどく身勝手で、ネコをイメージさせる男(の子)なんだけど。
彼が何をしているのかは分からない。26歳の、気まぐれな男の子。
だけど、ひどく魅力的なのだ。関わりあった全ての・・・9人の女性たちは、潤一を誰一人憎みも恨みもしない。実際のところ、こんな男がいたらヒステリックになるだろうな、と思わせるようなふらっと現れ、去ってゆく主人公なのに、誰も彼を悪く言わない。
彼と関わりあうことで、自らの・・・単調な生活に一瞬のきらめきを見出すのだ。
この作品で2004年に島清恋愛文学賞を受賞した井上さんが、今年の直木賞も受賞した。 この薄っぺらい本を取り出して再読した。
この作家さん、好きかも~と思っていた人が直木賞を取ったのは京極夏彦さん以来。
暫く、彼女の作品に注目していきたいと思う。
文庫本はほとんど右から左。
読んだらBook offに持っていくというパターンが多いのですが、中にはそうならずに
楽母的蔵書扱いになるものもある。
この本がそうだった。
私は本屋が大好きで、あんまり品揃えもないけれど、毎日買い物に行くスーパーの3階にある店は、必ず覗くし、ジムの入っているビルの比較的大きな店も覗く。
映画館のある建物の本屋も好き、地下鉄の市役所前、京都駅の裏側、もちろん、三条、四条なんかの大規模書店も。
で、別に何を買おうというわけでもなく平積みにされている本を見ていると、本のほうからアピールしてくるものがある。
こんな事を書くと変なおばさん、って思われるかもしれないけれど。
『潤一』
この本もそう。私に読んでみて、とせがんでいた。
井上荒野、という著者の名前も良かった。
ただ、この本を買ったとき、いのうえあれの、とは読めなかった。
私はいのうえこうや、だと思っていた。
後に彼女が井上光晴さんの娘さんと知るが、お父様の作品の記憶はない。
とにかく、不思議な小説で。
タイトルの潤一という得体の知れない男(の子)が、若い子から62歳までの女性とつぎつぎ関わるのだ。
ひどく身勝手で、ネコをイメージさせる男(の子)なんだけど。
彼が何をしているのかは分からない。26歳の、気まぐれな男の子。
だけど、ひどく魅力的なのだ。関わりあった全ての・・・9人の女性たちは、潤一を誰一人憎みも恨みもしない。実際のところ、こんな男がいたらヒステリックになるだろうな、と思わせるようなふらっと現れ、去ってゆく主人公なのに、誰も彼を悪く言わない。
彼と関わりあうことで、自らの・・・単調な生活に一瞬のきらめきを見出すのだ。
この作品で2004年に島清恋愛文学賞を受賞した井上さんが、今年の直木賞も受賞した。 この薄っぺらい本を取り出して再読した。
この作家さん、好きかも~と思っていた人が直木賞を取ったのは京極夏彦さん以来。
暫く、彼女の作品に注目していきたいと思う。
ちょっと留守にしますので、早いけど2便目アップしときます。
だって、がくまむさんの好きなひと文字が入っているぅ~♪♪♪
かつての火野○平みたいな人???
風貌とかは違うと思うけど、別れた後の女性が、誰も彼のことを悪く言っていない???
いずれにしても、不思議な人物???
スーッと手にとりますもの。
その作家にハマると全作品読みたくなって、
なければ取り寄せまでして…
一昨年は峰慶一郎、諸田玲子に始まり
次から次へと徹夜も厭わず本の虫に。
何故か中国史までいっちゃいました(笑)
捨てるに捨てれず、置き場所に困ってます(笑)
シャミラ書庫にして、客人に貸し出しちゃったりして←何屋さん?なんて思いながら…。
最近は他に忙しくて、読書はご無沙汰。
なんか読みたくなりました。
あな~たと答える~♪
エーさん
あはは、あたってるかも(爆)ここで潤一、って目にするたびにドキっ。
事あるごとに大好きだ~って言ってるのに無視されてる
火野正〇、いましたね~そんな人。
なんか不思議よ、この主人公も。
藁色の髪をした背の高い、華奢な男の子。。王子時代のGackちゃんみたい(wao)
oliveさま
読み逃げしててごめんなさい。小梅の醤油漬け、食べたい(笑)
私もこの作家さん好き、と思ったら全部揃えたい派。図書館のを借りようとは思わないの。絶対、新しいのを揃えたくって。 このところの暑さであんまり外に行きたくないので、ここ数日は真面目?に読書三昧してます。 専業主婦の癖に遊びで忙しくて、本と距離をおいてましたね(汗)
楽母さんって、稲垣潤一好きなん??って思ってしまいました。
潤一違いだった・・・(苦笑)
私も結構、本読むの好きです。
今読んでるのは、乾くるみさんの「イニシエーション ラブ」・・・噂どおり必ず2回読みたくなる本です。っで、じっくりと2回目読んでます。
そうそう、同僚は、本屋さんとか、図書館とか行くと、印刷の臭いのせいなのかどうなのか不明ですが、必ずウ○チに行きたくなるそうです。本人も、娘さんも!
だから、まず、トイレの位置を確認するんだって。
他にもそんな人いるのかは謎ですが・・・。
クリスマスキャロルが・・・♪
今ね、米原万里と斉藤茂太と、矢口敦子『償い』ってやつね、これらを並行読みしてます。だいたいいつも並行読みして、意味不明にすること多いです(汗)
本屋とトイレの関係多いですね。
どちらも紙がつき物です・・・とかって。
あの頃の面影は、今何処?
全く根気が無くなってしまいました。
前回の芥川賞作を読もうと、文芸春秋を買って
一読みしたけど、ちょっと好みじゃなかった。
前回直木賞作は、図書館の予約待ち・・・
どんだけ気が長いのか(爆)
今回の井上さんのは、興味があります。
お父さんのDNA+本人の技量と努力でしょうね。
私も、稲垣潤一と思いました。顔は好みじゃないけど、歌は好きです(笑)
この受賞作、私もすごく読んでみたい(笑)
kettyさんも筋金入りのイケメン狂というのがわかる気がします。