星月夜 続編

↓の『星月夜』をアップして、米を読ませてもらって、私はつくづく皆って大人なのね、と感じた。
「人に喋れるうちは大したことじゃない」というのに賛同してる人が多い、というのか、そういうものなのか・・・って。

私がひょっとしたら、全部自分で抱え込むほどの大事件？に遭遇していないだけなんだろうか？
私は、逆に・・「人にも言わずにすんでるなら大したことじゃない」と思う派。

自分の中で持ちきれている限りは、私は人には相談もしないし愚痴らない。
でも、あんまり悔しかったり、あんまり悲しかったり、すごく辛くて自分ひとりで処理できなくなると「聞いて頂戴」とばかりに喋る。
確かに、その時点ではアドバイスや傾向と対策、みたいなものは期待してない。
ただ、聞いて欲しい。聞いてもらって少しでも心を軽くしたい、と思うほう。

なので、問わず語りで、今の自分の置かれている状況を喋った相手は、相当ダメージを受けているのだと思っていた。
自分ひとりで持ちきれないものを、少し吐き出したかったのだろうと理解していた。
でも？　そうじゃない？？
（私に）喋れているんだから・・・喋れているうちなんだから・・・それは大したことじゃなかったって事？　心配するほどの事でもなかったってことなの？
実のところ、それで私は少し混乱した。
　
真逆。

本当に辛いことは、私も当然、ぎりぎりまで我慢する。
でも、どうしても我慢できない時、私は喋るほう。
「辛いの、しんどいの」って言いたいほう。

我慢して、人にも言わずいるうちになんとかなっちゃうことは、私には「所詮、その程度の辛さ」なの。
これも以前に書いているけれど、高校時代に読んだ庄司薫の作品の言葉。
「とにかく何か問題が起こったら、逃げて逃げて逃げまくる。それで逃げおせたらその程度の問題だったわけだし、逃げおせないなら、その時点で真剣に対処する」という・・・つまり、とりあえずはガップリ四つに組まない、という台詞だった。
それで目から鱗、な～るほど、なんて思った私は以来、40年近くもそのスタンスでやってきた。
でも、世間とは違ってたんだろうか？

今の状況を言ってきた相手が私にはひどく辛いように思えた。。逃げ切れなかったので私にSOSを出したのだと思っていた。。そしてそれから幾日も経っているのに、なんの音沙汰もない、私はその事実に怯えていた。
もしかしたら死んじゃってる、くらいに思ってた。
でも、、、そうじゃないの？　言えてるうちはたいした事でもなくて、私に喋ったことで、案外本人はのほほんとしてるのかな？
だとしたら、私はいったい何を怯えていたんだろう。
勿論、それが分かったからと言って、私もいっさい、連絡はしてないんだけど。