気分はガルパン、ゆるキャン△

「パンツァー・リート」の次は「SHINY DAYS」や「ふゆびより」を聴いて元気を貰います

けいおん!の聖地をゆく16 その10 ルーチェ・カルマにて

2018年09月01日 | 洛中洛外聖地巡礼記

 豊郷駅前の「ルーチェ・カルマ」さんは、もとはジュエリー関連のお店ですが、店主が熱心なけいおんファンであるとかで、いまでは完全にけいおんショップみたいになっています。店舗の内外にポスターやタペストリーが貼られ、グッズやフィギュアがたくさん展示され、グッズの一部が販売されていますが、販売品のメインがジュエリー関連である点は変わっていません。

 

 ウインドーの左側にあるムギの等身大パネルです。生誕イベントでの抽選配布品でしょうか。

 

 桜高新歓イベントのポスターです。知らない人が見たら公式のものかと思うぐらいに、出来が良いです。

 

 これはよく見たら「わかばガールズ」ですね。やっぱり斉藤菫はオーストリア人で金髪なんだ、と納得しました。

 

 玄関口にもけいおんの布ポスターが暖簾のようにかけてあり、けいおん巡礼者以外はちょっと入り辛いのではないか、という濃厚な雰囲気が発散されていました。けいおんファンは当たり前のように入ってゆきますが・・・。

 

 相変わらず、店内はどこもけいおん一色です。何のお店だったんですか、という疑問も吹き飛ばされてしまうような、濃い空間です。世界よ、これがけいおんだ、問答は無用、というような圧縮空気めいたものがビリビリと伝わってまいります。

 ガルパン大洗では、商店街のキャラパネル設置店が似たような状況になっていますが、いずれも空間が開放的なので、ガルパン臭とでもいうべきものがあまり感じられないのも特徴です。
 ところがここでは、店舗の内部が閉鎖的で照明も暗めになっているせいで、妖しい雰囲気も加わって、より濃厚なけいおん臭充満状態、という感じになっています。ある意味凄いと思います。

 ゆるキャン身延には、こういうお店は一軒もありませんので、それが聖地としての魅力を最大限に発揮し巡礼者を多く呼び寄せる流れには至っていません。こういうグッズだらけの楽しいお店があるかないかで、聖地巡礼の魅力に大きな差が出るのは、どのアニメにおいても同じでしょう。

 

 店内に飾られる多数の缶バッジ群の全てが、ファンの手作りによるものです。京都アニメーション発の公式品が一つも無いのは何となくうなずけます。京アニショップのみで展開していたガチャ缶バッジは、例えば3年2組クラスメイトの全員など、発売当時から既にレア物になって入手困難でしたから、豊郷での寄贈品にはなかなか加わらなかったのでしょう。

 今考えても、けいおんの公式缶バッジは、全部を揃えているファンが果たして何人居るんだろう、と疑問に思うほど、昔から希少性が高かったな、と思います。ガルパン大洗の公式缶バッジがいくらでも入手可能であるのとは対称的です。
 かくいう私も、かつてのけいおん放送時のブーム期に、奈良市のアニメイトの京アニ特設コーナーで公式のクリアポスターや下敷きを買った覚えがありますが、公式缶バッジは京都宇治木幡の京アニ直営ショップでしか売っていませんでしたから、殆ど買う機会がありませんでした。

 そういえば、ローソン展開の一番くじできゅんキャラシリーズを集めるのに熱中していた頃も、関連のお菓子やタイアップ商品は色々見かけましたが、缶バッジというのは無かったように思います。要するに、けいおんの公式缶バッジというのは、数あるアニメグッズの中でも超のつく希少品である、と思います。
 なので、どんなに熱心なファンでも、持っている人が少ないのか、豊郷の酬徳記念館の展示品にも公式缶バッジは揃っていません。一度、全部の実物を見てみたいなあ、と思ったりもします。

 本来の販売品である宝石や鉱石類が並べられているコーナーも、ところどころにけいおんフィギュアが置かれていて、もはや以前のお店の雰囲気をうかがい知ることすら難しくなっています。下手すると、けいおんがメインのショップが、ついでにジュエリー類も売っている、というように受け取られかねないです。

 

 どちらを向いてもけいおんです。全てがもう、けいおんです。ガルパンの戦車師団をくい止めて撃退するだけの迫力と蓄積がここには確かにあります。ここまでやるか、というような一線は、とうに超えてしまっているのです。

 

 いやー、こういうお店が駅前に位置しているというのは、巡礼者にとっては素晴らしいことです。豊郷小学校だけが人気スポットではないのです。いわゆる「登校路」ルートの起点と終点の両方に、聖地スポットがあるという構図ですが、そのへんはガルパン大洗と共通しています。大洗駅のインフォメーションコーナーと同じような立ち位置にあるのが、この「ルーチェ・カルマ」さんですね。

 

 ともあれ、今回も豊郷を満喫しました。帰りの電車の中では、心地よい満足感と疲労感とでボケーっとしているのみでした。

 以上で、「けいおん!の聖地をゆく16」の豊郷レポートを終わります。

 


コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« サンダース大学付属高校 GMC... | トップ | サンダース大学付属高校 GMC... »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
愛される場所に収集品は集う (トオル)
2018-09-04 23:59:21
作品に理解があるお店には自然発生的に巡礼者が集い、良いコレクションや珍しいグッズが寄贈されますね。大洗のウスヤ肉店や丸五水産と似た所がありますね。やはり何と言っても作品が好きと云う条件がなければ、お店を『けいおん』カラーに染める事が出来ないし、巡礼者から多くの寄贈品を授かる事等も無いだろうし、また自ら素晴らしいグッズや希少コレクションを集める事も出来ないでしょう。そもそも作品を愛すると云う事は多大なエネルギーを要し、お金と時間を費やす事を意味します。期間が長く、規模が大きい物ほど収拾が着かなくなるくらいです。ここ豊郷は『けいおん』の巡礼地であり、好きが高じてグッズ収集されているお店が何軒かある様ですね。作品に理解がないと自発的に率先して動ける商店主の方って中々存在しませんよ。それに公式グッズさながらの大きいポスターは出来映えが素晴らしいですね。しかも著作権が絡みそうなものでも京都アニメーションも黙認してくれるところに懐の深さを感じずにはいられませんね。

ガルパンの聖地大洗もキャラPOP配置の初期の頃はファン手製の名刺や私製キャラPOPがあり、ファンのエネルギーも並ならぬものがありましたが、段々収拾が着かなくなりつつある中で、早々と御法度令や商工会寄贈品規定の裁量範囲の中で収まる物しか飾る事が出来なくなった点、イベントが出来ない点が大洗と豊郷の決定的な違い、作品に対するスタンスの違いを際立たせている様な気がします。

片や原作者無き配給会社所有の作品ともう片方は芳文社のかきふらいさん原作の作品で著作物や権利に対する意識や考え方がそれぞれ違い、展示環境にもこんなにも差が出るのでしょうか?
返信する
Re. 愛される場所に収集品は集う (ホシノ)
2018-09-05 11:07:00
以前に豊郷のけいおん応援店舗の一ヶ所を訪問中に聞いた話ですが、そこの店主さんは熱心なけいおんファンでありながらも、グッズの寄贈に対してはある程度の節度を心がけたそうです。店内のけいおんコーナーも、スペースはゆったりしているのに、フィギュアと色紙類のみに限られていて、ある意味見やすいギャラリーとしてまとまっていました。フィギュアと色紙以外は全て辞退していたそうです。なかには押し付けてくるファンも居たけど、丁重に断った上で、豊郷小学校への寄贈をすすめたのだそうです。

このお店に限らず、ほかの応援店舗も似たようなスタンスであったらしいので、結果的に酬徳記念館に寄贈が集中する形になったといいます。現在の豊富な展示量は、その結果でもあるでしょう。

ガルパン大洗の店舗群が、何でもかんでも無節操に受け入れた挙句、ごった煮カオス状態になって、逆に見苦しくなっているのとは対照的です。この場合、酬徳記念館に似た立ち位置のガルパンギャラリーが寄贈品の大きな受け皿になってもよさそうなのですが、あれは企業の施設ですから線引きが明確になっています。公式の権利が大々的に影響を及ぼしています。

これに対して豊郷は、現在でも公式が関与を認めておらず、豊郷にも全くのノータッチです。それが逆に豊郷でのイベント自由、ファンの企画は全て自由、という環境を形成したのだと思います。ファンの中には公式ばりの凄いアートを作られるクリエイターがおられて、イベントポスターも公式かと見まがう程の出来です。
加えて、豊郷小学校自体も、公式は一切の言及をしませんので、豊郷町当局、ファンの両方とも許可を得る必要が無く、著作権や権利に対する不安要素が一切存在しなかった、というのはとても大きいです。そこには利権とか縛りとかが全く無くて、本当にのびのびした、ファンたちの憩いの空間が開けているわけです。それが豊郷の唯一絶対の価値ではないかと思うのです。

だから、豊郷を見ていると、大洗がいかに利権絡みで縛られているかがよく分かります。

さて、ルーチェ・カルマさんは、どちらかというと寄贈品よりも店主の収集品のほうが多いらしく、確かに他では見かけないグッズが色々あります。ああいうお店は大洗にはちょっと無いですね。お店全部をアニメグッズで飾ってるというレベルは大洗では見かけません。
もう、本格的にけいおんショップにしたらどうですか、中古グッズも本格的に仕入れて、けいおん中古ショップにして、専門店が太刀打ちできない「豊郷価格」でやってくれれば、と思ったりもします。
返信する
収集品は捨拾選択を…。 (トオル)
2018-09-05 17:07:59
大洗でガルパン初期から関わっているお店で比較的に自由に飾れる環境を持つお店は色々な物を持っている所は幾つかありますが、初めから収集品を限定して集めていたお店は大洗では肴屋本店と鳥孝はわりと早い段階からテーマを絞っていた様ですね。前者は監督・作画監督・脚本家・声優・監修家・著名漫画家その他のサイン入り色紙を…、後者は大洗製缶バッジを集めていますが、その他のお店も自分のお店のキャラPOP&チームメイト限定に絞って収集している所が殆どです。公式グッズがある作品はみんなが同じ物を集める傾向が有りがちな中、陳腐化を防ぐ意味でもテーマを決めて他店との収集品の差別化を図る以外に選択肢が無かった様に思います。

キャラPOPを持たない(戦車POPの店を含む)お店はなかなか人が足を運んでくれないために定着してもらうスタートラインの位置すら立てず苦労したお店が多く、ガルパンから距離を置く店がある一方で、商品力とアイデアや企画力でファンを惹き付けるお店や店主の人柄に惹かれてファンのサポートを受けてキャラPOPを持つ並レベルのお店くらいの立ち位置に就く努力をしたお店と完全に二極化した形に別れましたが、大洗ではガルパンという「疑似テーマパーク」の呪縛から避けて通る事は商売柄難しかった様ですね。多萬満屋青果店のように添え木細工の戦車を通じてガルパンを楽しむお店や日野屋商店のおからアートを楽しむ、梅原屋のNさんの様なアイデアマンがいる、等独創性に富むお店はそう中々ありませんね。キャラPOPを持たないお店の中でもこの3店は目覚ましく頑張っている方ですが、多くの人がキャラPOPのお店に足を向ける中、そうした熱烈な努力はファンの一部の間だけ知るに留まっています。やる気になればこういうお店はもっと色々な事が出来るのでしょうが、巡礼地絡みの商売とはいえ、BVの著作権の縛りを避けて通る事は出来なかったのでしょう。もっとも著作権を真剣に考えるきっかけになったのはファンが善意で作った名刺をお店に寄贈した後にお店から戴いた物を考えも無しにネットで競売に賭けるバカがいたのがきっかけでうるさくなったと云うのが通説です。こうした問題が発生した以上、意欲的な店が独自に頑張ってもBVや商工会との摩擦が生じる以上、定めたガイドラインに沿って従う以外に無かったのかもしれません。結局のところ、ファンの暴走や無秩序は必ず発生すると云う事なのでしょう。

豊郷の『けいおん』が自由闊達であり続けられるのは、そうした動きとは無縁または自制心が働いている事も関係しているのでしょうか?またけいおんファンは著作権とどう向き合っているのかも知りたいですね…。
返信する
Re. 収集品は捨拾選択を…。 (ホシノ)
2018-09-07 22:48:35
>豊郷の『けいおん』が自由闊達であり続けられるのは、そうした動きとは無縁または自制心が働いている事も関係しているのでしょうか?またけいおんファンは著作権とどう向き合っているのかも知りたいですね…。

どうでしょうね。豊郷のケースは公式が聖地と認めないがファンは聖地として盛り上げていった、という流れの結果ですから、自由であるのは間違いありませんが、自制心がきちんと働いていたかどうかまでは分かりませんね。地元住民の批判を受ける案件が何度もあったそうですし。基本的にどのアニメでもファンの暴走や無秩序は有り得る、と思います。

著作権に関しては前回も述べたように、公式が関与しませんから、著作権どうこうよりも、ファンの方で自主的にファンアートを構築して著作権云々とは別の方向へ進んでいったような印象を受けます。
いわゆる同人誌イベントも豊郷では盛んですので、豊郷でのファンの動きというのはアニメの同人誌的なノリがメインだったのではないかな、と思います。

いずれにしても、公式よりも立派な絵や素晴らしいアートを作られるファンが少なくありませんので、そちらの著作権の方が重そうな感じです。
豊郷は大洗と違って商店街がありませんから、応援店舗も各所に点在しています。大洗のように巡礼者が大部分のお店に行く、というパターンがありませんから、豊郷であちこち回ってるのは本当に大好きなファンなのだろうな、と思います。

大洗での名刺転売の件も、バンダイが関与してうるさく言ったからああなったのであって、豊郷で同じ事案が発生しても、TBSおよび京アニが豊郷を聖地と認めず関与もしていない以上、そのまんま転売されて終わり、となるでしょう。
ですが、豊郷けいおん関連で転売が有り得るのか、と思います。公式品は全く無くてみんなファンの手作り品ですから、そんなのを欲しがるのは同じけいおんファンぐらいのものでしょう。その場合、豊郷でのイベントにみんなが集まって品の交換や売買などをやっていますから、転売なんて成立しないと思います。

大洗にも、豊郷のような流れがむしろ相応しかったのではないかな、と思うことが時々あります。
返信する

洛中洛外聖地巡礼記」カテゴリの最新記事