② 金閣寺放火事件
精神科医の斎藤環氏が興味深い指摘をしていた。「禅問答では師匠の提示した問いに対して、Aと答えても、Bと答えても否定される。これは正にダブル・バインド(緊密な関係の中に在って、矛盾した2つの命令の間で板挟みになる状況。)的な状況ですね。本来はこの矛盾から悟りの段階へとジャンプするのが理想なのでしょうが、元々分裂気質の人にとっては、禅の修業が発症のきっかけになったとしてもおかしく . . . 本文を読む
「戦後半世紀以上も経って、日本の社会構造が様変わりした中で、戦後期の特徴的な事件を振り返って見る事によって、其処に日本人の意識や価値観の特質や変化を捉え、これからの国の在り方や個人の生き方を考える上での方向性を掴ももうとする事に主眼が在った。」ノンフィクション作家の柳田邦男氏が編者となった「心の貌(かたち) 昭和事件史発掘」は、この「温故知新」の精神に基づいている。「昭和」という時代に起きた12の . . . 本文を読む