横山光輝氏の遺作となった「殷周伝説」が面白い。作品自体は1994年から2001年に亘って連載されたものだが、昨年から毎月1冊の割合で発行されている。晩年の横山氏が十八番としていた中国史モノで、「史記」や「封神演義」等の中国古典文学が下敷きとなっている。内容としては、紀元前11世紀の殷王朝から周王朝への政権交代劇を描いた、所謂伝奇物。妖術や仙術といった要素も盛り込まれ、”横山光輝の世界”を心行く迄堪能出来る。
横山氏は手塚治虫氏と並んで敬愛する漫画家であるが、氏の作品に初めて触れたのは、テレビアニメだったと記憶している。「魔法使いサリー」だっただろうか。それとも、「バビル2世」だったか。いや、実写版の「仮面の忍者赤影」か「ジャイアントロボ」だったかもしれない。兎に角、当時の子供番組の世界では、手塚氏と横山氏の存在は欠かせないものであった事は確かだ。
しかし、自分が本格的に横山作品にはまったのは、氏の代表作の一つと言っても良い「三国志」を読んでからである。「西遊記」や「水滸伝」、「金瓶梅」、そして「三国志演義」を併せて、中国四大奇書と呼ばれるが、「三国志」は「三国志演義」を下書きとした大長編歴史作品。主役の一人である蜀国の軍師”諸葛亮孔明”の超人的な智謀ぶりや、個性豊かな多くの登場人物にすっかり魅了されてしまった。勿論、「三国志演義」自体が魅力に溢れた作品である事は言うまでもないが、横山氏の描く登場人物がどれも生き生きとして魅力的なのだ。全60巻という大長編であったが、惹き込まれるように読み耽ったものである。それ以降、三国志関連の小説や資料を片っ端から読み漁った事が、悠久の歴史を持つ中国に関心を持つ様になったきっかけと言っても良い。
横山氏の逝去によって、新たな中国史を題材にした新作に触れる機会は消え失せた。実に残念でならない。「殷周伝説」を読むにつけ、その思いは増す一方である。
横山氏は手塚治虫氏と並んで敬愛する漫画家であるが、氏の作品に初めて触れたのは、テレビアニメだったと記憶している。「魔法使いサリー」だっただろうか。それとも、「バビル2世」だったか。いや、実写版の「仮面の忍者赤影」か「ジャイアントロボ」だったかもしれない。兎に角、当時の子供番組の世界では、手塚氏と横山氏の存在は欠かせないものであった事は確かだ。
しかし、自分が本格的に横山作品にはまったのは、氏の代表作の一つと言っても良い「三国志」を読んでからである。「西遊記」や「水滸伝」、「金瓶梅」、そして「三国志演義」を併せて、中国四大奇書と呼ばれるが、「三国志」は「三国志演義」を下書きとした大長編歴史作品。主役の一人である蜀国の軍師”諸葛亮孔明”の超人的な智謀ぶりや、個性豊かな多くの登場人物にすっかり魅了されてしまった。勿論、「三国志演義」自体が魅力に溢れた作品である事は言うまでもないが、横山氏の描く登場人物がどれも生き生きとして魅力的なのだ。全60巻という大長編であったが、惹き込まれるように読み耽ったものである。それ以降、三国志関連の小説や資料を片っ端から読み漁った事が、悠久の歴史を持つ中国に関心を持つ様になったきっかけと言っても良い。
横山氏の逝去によって、新たな中国史を題材にした新作に触れる機会は消え失せた。実に残念でならない。「殷周伝説」を読むにつけ、その思いは増す一方である。
自分も横山さんが亡くなられた報道を聞いてショックでした。
横山三国志を主に読んでいたのですが、その他にも中国の歴史物をいろいろ手がけていたのですね。機会ができたら見てみたいと思います。
横山三国志は吉川三国志に感銘を受けて描いたという話を聞いたことがあります。漫画の三国志はみんな顔が似ているなぁ思ってしまうのですが、小説にはないダイナミックさがあって、いいですよね。
私の年代では横山光輝氏は英雄のようなものです
名作アニメが山のようにあり、どれも懐かしい作品ばかり
です
横山サンのご冥福をお祈ります
えーと
三国志関連でタイムリーなんでTBさせていただきました
多分giants-55さんが( ̄ー ̄)ニヤリとされる展開で今後進めそうかなーとかw
滅亡だけは避けたいですがっ(汗)
横山光輝氏の漫画は面白いですよね。最近は、水滸伝を読んでみたいと思ってるところです。殷周伝説は読んだ事がないので是非読みたい所です。
実は昨日まで仕事で上海に行ってきました。中国の立った一部ではありますが、その大きさに感動してきたところです。
折角の機会ですので、「殷周伝説」読んで見たいと思います。
これからもよろしくお願いします。
一番好きですね。当時はよく青影の「だいじょ~ぶっ」
というのをマネていたような記憶があります(笑)。
実は「三国志」も大好きなのですが、
(ちなみにミーハーながら、趙雲子龍が好きです)
僕は「三国志」や「水滸伝」は吉川英治氏の作品で
読みましたので、「横山三国志」は読んだことが
無いんですよね~。
あ、漫画といえば本宮ひろし氏の「天地を喰らう」は
少し見たことはありますが。
もしくは、ジャイアントロボが印象的でした。
今頃、天国で三国志の英雄達と酒でも酌み交わしているのではないかと思ってます。
伊賀の影丸が一番。
晩年の歴史シリーズにも共通する
エッセンスが盛り込まれているように思います。
横山光輝先生の作品、本当によく読ませて頂きました。幼稚園から小学生の頃まで、近所に貸本屋さんがあったので、毎日漫画漬けの少年時代を過ごしていました。「バビル2世」「伊賀の影丸」もよく読みましたが、やはり「三国志」に思い入れがあります・・・。私の好きな徐庶元直、彼を劉備主従がいつまでもいつまでも見送る場面、別れを惜しみながらも互いを思いやる男たちの姿には泣けました。
伏龍、鳳雛も魅力があるのですが、
変わり者の私には・・黄忠漢升に知恵を授け、漢中平定に功が大きかった法正孝直も印象に残ってます(なぜか軍師が好きです♪)
綺羅星のごとく登場する人物の中で、出番としては少ないながらも、この2人の軍師が思いで深いのです〆
で。思いでなのが「狼の星座」です。
に本地馬賊王の小日向白朗氏の「馬賊戦記」の劇画化ですが。
実は小日向氏は私の祖父の友達。戦前は付き合い無かったのですが、祖父は中国産まれの中国育ちで、行き掛かり上、世界一やる気のないスパイになった。
何故か祖父の近所には合気道の師範とか、戦前に大陸で諜報活動した人が住んでました。
で、横山先生が小日向氏に取材にきた時に、
「馬賊射ち」の実演をしよとしたが、モデルガンがない!
それで私の玩具のモーゼル拳銃が借りに来たのです。すげー失礼な話ですが、小日向氏をただの「目付きの悪いけと優しい爺さん」と思うていたので、私の目は横山先生に釘付け!
先生は優しい方で、色紙に水滸伝のヒーローや、バビル二世や影丸や鉄人28号を描いてくれました。今も大事に残してます。
すごく男っぽくて、そのくせ乾いている作風が大好きです。