子供の頃よりずっとジャイアンツ・ファンの自分だが、ドラゴンズというチームにはシンパシーの思いを持っている。と言うのも、愛知県で過ごしていた幼少期、ジャイアンツをV9で終わらせたのがドラゴンズで、当時大流行していた歌「燃えよドラゴンズ!」【動画】を好んで歌っていたので。「燃えよドラゴンズ!」は歌詞を変えて39作品発売されているそうだが、自分の中では当時聞いていたヴァージョン、即ち板東英二氏が歌っていた第1作目が最も好きだ。
此の第1作目、2番以降は当時の選手名が織り込まれており、「一番高木が塁に出て♪」という歌詞で始まる。其の高木守道氏が17日、急性心不全にて78歳で亡くなられた。5日前の12日にはラジオ番組に出演され、元気な声で話されていたというから、本当に急な死だったのだろう。合掌。
高木氏と言えば、現役時代は走攻守揃った名選手。二塁手だった彼は、正面を向いた状態で遊撃手に送球する“バックトス”【動画】を得意としており、実に華麗だった。ベストナインには「7度」選ばれているが、2リーグ制以降の二塁手としては最多記録で在る。
華麗な守備で、通算安打数は「2,274」。間違い無く“大スター”なのだが、職人を思わせる生真面目さが印象的で、大好きな選手の1人だった。
又、監督としては、西本幸雄氏と同じ“悲運の将”というイメージが在る。ドラゴンズの監督だった1994年、独走状態に在ったジャイアンツを猛烈に追い上げ、「同率首位で最終戦を迎え、優勝を争った。」という史上初の出来事「10・8決戦」【動画】は余りにも有名だが、力及ばずドラゴンズは敗れ、ジャイアンツが優勝を果たした。「無勝手流の長嶋茂雄監督(ジャイアンツ)に対し、“通常通り”を貫く生真面目な高木監督が敗れた。」という感じがして、何とも言えない気の毒さを感じたっけ。
「『燃えよドラゴンズ!』 ~あの選手達の今~ Part1、Part2&Part3」という記事を書いたのは2006年の事。14年経ち、「燃えよドラゴンズ!」(第1作目)に登場する合計26人の選手&首脳陣の“今”を改めてしらべてみた。近況に付いては、名前をクリックする事で確認して貰いたい。又、年齢は「2020年1月19日現在」で表示している。
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「御存命の方」 19人
・谷木恭平氏(74歳)
・井上弘昭氏(75歳)
・ジーン・マーチン氏(73歳)
・谷沢健一氏(72歳)
・木俣達彦氏(75歳)
・島谷金二氏(74歳)
・松本幸行氏(72歳)
・渋谷幸春氏(72歳)
・鈴木孝政氏(65歳)
・竹田和史氏(69歳)
・三沢淳氏(67歳)
・水谷寿伸[寿伸]氏(79歳)
・大島康徳氏(69歳)
・江藤省三氏(77歳)
・ジミー・ウィリアム氏(73歳)
・藤波行雄氏(68歳)
・井出峻氏(75歳)
・西田暢氏(75歳)
・正岡真二氏(70歳)
「鬼籍に入られた方」 7人
・高木守道氏(2020年1月17日逝去。享年78。)
・広瀬宰氏(1999年9月9日逝去。享年52。)
・星野仙一氏(2018年1月4日逝去。享年70。)
・稲葉光雄氏(2012年8月11日逝去。享年63。)
・近藤貞雄氏(2006年1月2日逝去。享年80。)
・森下整鎮氏(2018年10月26日逝去。享年85。)
・与那嶺要氏(2011年2月28日逝去。享年85。)
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14年前に記事「『燃えよドラゴンズ!』 ~あの選手達の今~ Part1、Part2&Part3」を書いた際、御存命の方で一番年下は「鈴木孝政氏の51歳」で、逆に一番年上は「与那嶺要氏の80歳」だった。今回調べてみた所、現在は一番年下が「鈴木孝政氏の65歳」で、一番年上は「水谷寿伸[寿伸]氏の79歳」。最も若い鈴木氏でも、もう65歳なのだ。
又、14年前は「御存命の方が24人、鬼籍に入られた方が2人。」だったけれど、現在は「御存命の方が19人、鬼籍に入られた方が7人。」となっている。
一定年齢以上のプロ野球ファンだと、今回の訃報で「一番高木が塁に出て♪」の歌詞を思い出された方は多いでしょうね。
ドラゴンズと言えば、星野仙一氏が取り上げられる事が多かったけれど、個人的には高木氏も非常に大きな存在だったと思います。
此処数年、子供の頃にプレーに魅了されていた野球人の訃報に触れる機会が多く、凄く寂しく思っております。そんな中、昨年から闘病生活を送られていた山本浩二氏が、4月から解説活動を再開されるという報道は嬉しかったです。
ミスタードラゴンズと言えば、この人の顔が思い出されます。
盟友、板東英二氏のラジオ番組が最後の公の場での出演というのも何かの縁を感じます。
「一番高木が塁に出て~♪」
合掌。