ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「金持ちには負けたくない!負けないぞ!!」という反骨心

2023年10月20日 | 其の他

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・「にっぽん縦断 こころ旅」【動画】:NHK BSプレミアムで2011年から放送されている、人々の思い出の場所を俳優火野正平氏が自転車で訪れつつ、日本列島縦断する紀行番組。 
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知人から「“彼の”火野正平氏が自転車で日本列島を縦断するTV番組が在るんだけど、面白いから見てみたら?」と言われて見始めたのが「にっぽん縦断 こころ旅」で、「新型コロナウイルス感染症恐れ戦き始めていた頃。」だから、2020年の事だったと思う。実際に見たら「自分には縁も縁も無い、観光地でも何でも無い場所の風景に懐かしさを覚え、そして心がほっこりさせられる内容。」で、以降、ずっと見続けている。

知人が“彼の”と言った様に、自分の年代では「火野正平氏=数々の女性と浮名を流す、名うてプレーボーイ」というイメージが強く在り、「新しい女性との噂が立つと、押し寄せた芸能リポーターを前にして、悪怯れる事無く対応する彼。」の“映像”が思い浮かぶ。「数々の女性と浮名を流すも、何故か別れた女性達からは非難の声が上がらない。」というのは凄い事と思うが、そういった“ギラギラ感”と“尖ったイメージ”の在る彼に、「自転車に乗って日本列島を縦断し、地元の人達と接する。」というのはどうにも合わなさを感じたのだが、高齢者となった彼(来年で後期高齢者)からは尖ったイメージどころか“丸み”が感じられ、地元の人達との会話も実に自然体。“遊んで来た人”に良く見受けられる“人間的な幅”も在って、本当に面白い番組なのだ。

ウイークデー放送分は録画予約をし、帰宅してから此の番組を見る。」というのが日課となっている。今週放送分では秋田県を訪ねており、昨日は横手市からだった。67歳の男性・A氏から寄せられた手紙を元に訪れたのだが、A氏が小学校4年生の時の思い出の場所という「沼柵土手の上」。当時、冬の体育の授業でスキーが在り、A氏を始めとした裕福では無い子達は、体育の前の授業が終わると速攻で、学校に置かれているスキー板等を借りに走ったが、金持ちの子達は自分が持っているスキー板等が在るので、走るのには加わらなかった。学校から借りるスキー板等は旧式、一方、金持ちの子達のは最新式。教える先生のスキー板も最新式で、教え方も『最新式のスキー板等に基づいた物』だった事から、幼心に『金持ちに対する僻み、そして金持ちを優遇する指導への悔しさ。』が湧き、『金持ちには負けたくない!負けないぞ!!』という反骨を持った。以降、其の反骨心を持ち続け、今でも自分の心の支えになっている。と、A氏は手紙の中で記していた。

此の話を聞いて、或る思い出が蘇って来た。大昔に記事にした事が在るので、読まれた方には申し訳無いのだが、小学校時代の思い出だ。今は無くなってしまったが、昔、学研(現在は「Gakken」)から「〇年の科学」及び「〇年の学習」という“学年別の学習雑誌(月刊誌)”が発行されていた。「科学」の方は理系、「学習」の方は文系の科目を対象にした雑誌で、毎号、ワクワクする様な付録が付いていた。

今では考えられない事だが、当時は毎月、学校内に学研の販売員が訪れ、定期購読している子達に当該雑誌を渡す。というスタイルだった。大昔の話なので記憶が定かでは無いのだけれど、口座引き落としなんて一般的では無かった(存在しなかった?)時代なので、毎月、購読料の入った封筒を持って、其れを担当者に渡していたと思う。

我が家は決して裕福では無かったが、「科学」&「学習」の両誌を購読していた。同級生の中には片方の雑誌しか購読していない者もたし、又、何方も購読出来なかった者も居ただ。当時の自分はそんな事に思いを馳せる事が出来ず、唯々「両誌を毎号購読出来る事に喜びを感ている。」だけだった。でも、長じてから、『科学』や『学習」を購読出来た者は良いけれど、そうじゃ無い者にとっては、彼のシステムって凄く残酷な物だったなあ。と思い返す様に。

くどい様だが、我が家は決して裕福では無かった。同級生が買って貰えていた御菓子や飲み物を買って貰えない事も普通に在ったけれど、“学ぶ”事に関しては御金を出してくれたという感じ。(と言って、両親共に“教育ママ”&“教育パパ”という訳でも全く無かった。)だけど、片方の雑誌しか購読出来なかったり、何方も購読出来なかった者達からすれば、A氏の様に「金持ちには負けたくない!負けないぞ!!」という反骨心が湧いたかも知れない。自分が逆の立場だったら、そういう思いを持つだろうから。


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