今日のテーマは「今昔物語」。と言っても、「今昔物語集」の話ではなく、新聞及び週刊誌に載っていた「今と昔を比較してしまう話」を紹介したい。
**********************************
① 携帯電話
東京新聞の夕刊に連載されている「放射線」というコラム。芥川賞作家の中村文則氏が其処で書いた文章を、過去にも二度紹介したのだが、昨日は「携帯電話」に付いて書かれていた。
彼は先日、終電時間を忘れる程酔っ払ってしまい、タクシーにて帰宅。その際、携帯電話が無くなっている事に気付いたものの、酔っ払っていた為そのまま寝込んでしまったのだとか。
目覚めてから、改めて携帯が無くなった事に青ざめ、慌てて自分の携帯番号に電話した所、タクシー会社の社員が出たのでホッとした彼だったが、その人から「(携帯)電話が凄く頻繁に鳴っているから、早く取りに来てくれ。」と言われてしまった。
遠い場所に在る営業所迄、携帯電話を取りに行った中村氏。携帯電話を手にする迄、多くの人に迷惑をかけてしまったという。どういう事かと言えば、その日に限って彼への急用が多く、彼の携帯に電話しても出ないし、じゃあという事で彼の自宅に電話しても、携帯電話を取りに行っていた為に不在で連絡が取れなかったからだ。
其処でふと彼が思ったのは、「少し前迄は、誰も携帯電話等持っていなかった。振り返ると、どうやって生活していたのか疑問に思える。待ち合わせ時間が急に変更になった時はどうしていたのか。一刻を争う仕事の用事は、どうしていたのか。」と。
そして、「便利になるのは良い事だけど、一度崩れると、本当に脆い。日々の生活は自然と、そういった新しいものに取り込まれてしまっている。テクノロジーの発展と人間の忙しさは正比例する様な、そんな気もする。」と結んでいる。
携帯電話が普及する前を考えると、待ち合わせ時間が急に変更になった時は、ポケベルで連絡を取ったり、伝言ダイヤル・サービスを利用したりして連絡を取り合っていた。直接的ではなく間接的な方法だった為、携帯電話に比べると時間と手間はややかかったが、それでもそれ迄の不便さ&どうしようも無さからすると、格段ましだと言えるだろう。デートの約束をしものの、相手に急用が入ってしまい、連絡が付かないまま延々と待ち惚けを食らうだけといった事が、それ迄は普通に在ったからだ。
確かに便利にはなったものの、携帯電話によって四六時中誰かから拘束されている様に感じる面も否めないし、中村氏が記している様に忙しさが増したというのも確かに在るのかなあという感じもする。
② 速記符号
「週刊新潮(3月23日号)」に載っていた話。
「国会でのあらゆる発言内容を速記者が速記符号で手書きし、それを後でパソコンを用いて日本語の文章に直す。」というのは割合知られた話と思うが、衆議院の速記者養成所は昨年から学生の募集を取り止めたのだとか。音声自動認識技術を組み込んだシステムを構築して、省力化を図る為で、それに伴い速記符号が消えるとの事。
現在90人居る衆院の速記者が姿を消す訳では無い。何故ならば、システムは万能では無いし、同音異義語や発言者の方言等、100%の認識率は望めないからだ。又、会議録作成の為には発言者を特定し、委員長交代や不規則発言(野次)等の記載事項も多い事も在って、完全にシステム任せにするのでは無く、必ず議会に速記者(元速記者と書いた方が正しいかもしれないが。)が置かれるという。
自分の子供時代は、「週刊少年ジャンプ」や「週刊少年サンデー」等、所謂少年漫画誌の裏表紙には、日ペンの美子ちゃんの広告(ボールペン習字)やエキスパンダーの通販広告等と並んで、速記講座の広告がしばしば載っていた。ウルトラサイン(ウルトラ文字)を思わせる摩訶不思議な形状の速記符号が、今でも頭に焼き付いている。
そんな速記符号も”風と共に去りぬ”という事か。
**********************************
**********************************
① 携帯電話
東京新聞の夕刊に連載されている「放射線」というコラム。芥川賞作家の中村文則氏が其処で書いた文章を、過去にも二度紹介したのだが、昨日は「携帯電話」に付いて書かれていた。
彼は先日、終電時間を忘れる程酔っ払ってしまい、タクシーにて帰宅。その際、携帯電話が無くなっている事に気付いたものの、酔っ払っていた為そのまま寝込んでしまったのだとか。
目覚めてから、改めて携帯が無くなった事に青ざめ、慌てて自分の携帯番号に電話した所、タクシー会社の社員が出たのでホッとした彼だったが、その人から「(携帯)電話が凄く頻繁に鳴っているから、早く取りに来てくれ。」と言われてしまった。
遠い場所に在る営業所迄、携帯電話を取りに行った中村氏。携帯電話を手にする迄、多くの人に迷惑をかけてしまったという。どういう事かと言えば、その日に限って彼への急用が多く、彼の携帯に電話しても出ないし、じゃあという事で彼の自宅に電話しても、携帯電話を取りに行っていた為に不在で連絡が取れなかったからだ。
其処でふと彼が思ったのは、「少し前迄は、誰も携帯電話等持っていなかった。振り返ると、どうやって生活していたのか疑問に思える。待ち合わせ時間が急に変更になった時はどうしていたのか。一刻を争う仕事の用事は、どうしていたのか。」と。
そして、「便利になるのは良い事だけど、一度崩れると、本当に脆い。日々の生活は自然と、そういった新しいものに取り込まれてしまっている。テクノロジーの発展と人間の忙しさは正比例する様な、そんな気もする。」と結んでいる。
携帯電話が普及する前を考えると、待ち合わせ時間が急に変更になった時は、ポケベルで連絡を取ったり、伝言ダイヤル・サービスを利用したりして連絡を取り合っていた。直接的ではなく間接的な方法だった為、携帯電話に比べると時間と手間はややかかったが、それでもそれ迄の不便さ&どうしようも無さからすると、格段ましだと言えるだろう。デートの約束をしものの、相手に急用が入ってしまい、連絡が付かないまま延々と待ち惚けを食らうだけといった事が、それ迄は普通に在ったからだ。
確かに便利にはなったものの、携帯電話によって四六時中誰かから拘束されている様に感じる面も否めないし、中村氏が記している様に忙しさが増したというのも確かに在るのかなあという感じもする。
② 速記符号
「週刊新潮(3月23日号)」に載っていた話。
「国会でのあらゆる発言内容を速記者が速記符号で手書きし、それを後でパソコンを用いて日本語の文章に直す。」というのは割合知られた話と思うが、衆議院の速記者養成所は昨年から学生の募集を取り止めたのだとか。音声自動認識技術を組み込んだシステムを構築して、省力化を図る為で、それに伴い速記符号が消えるとの事。
現在90人居る衆院の速記者が姿を消す訳では無い。何故ならば、システムは万能では無いし、同音異義語や発言者の方言等、100%の認識率は望めないからだ。又、会議録作成の為には発言者を特定し、委員長交代や不規則発言(野次)等の記載事項も多い事も在って、完全にシステム任せにするのでは無く、必ず議会に速記者(元速記者と書いた方が正しいかもしれないが。)が置かれるという。
自分の子供時代は、「週刊少年ジャンプ」や「週刊少年サンデー」等、所謂少年漫画誌の裏表紙には、日ペンの美子ちゃんの広告(ボールペン習字)やエキスパンダーの通販広告等と並んで、速記講座の広告がしばしば載っていた。ウルトラサイン(ウルトラ文字)を思わせる摩訶不思議な形状の速記符号が、今でも頭に焼き付いている。
そんな速記符号も”風と共に去りぬ”という事か。
**********************************
24時間、心の休まる事がない。
ぁたしの携帯の電源が落ちてると、あらゆる心配をされる為、電源を落とすわけに行かなかった。
携帯のない生活は考えられないけど、呼び出し音がなるとあまりのゆとりのなさに幾度となく携帯を破損させました。
携帯に縛られてるぁたし。便利だけどゆとりがなくなっちゃった。
携帯電話の普及が、我々の生活を極めて快適にしてくれた事は事実ですよね。でも、これは物理的な快適さで在って、自分の様に絶えず拘束されている様な感じを受けたり、麗菜様の様にゆとりや潤いが無くなってしまったという様に、精神的な快適さが大きくなったというのとは又別の話。
何事も全てが上手く行くというのは極めてレア・ケースで在り、得る物も在れば失う物も在るという事でしょうか。
何かを得る為には何かを犠牲にしなければならない。
そして、犠牲になるものを作ってまで、その得たいものは価値があるのかどうかと。
いつもくだらない幼稚なコメントをして申\し訳ないです。
国会でお仕事するなんてすごいなぁと思ったものです。
今は実家に戻ってカメラ三昧の日々らしい。
>ケータイ
3月から持つ事になりましたが、いまのところ無くても不便じゃない状況です。新学期からは多分フル稼働するんだろうなぁ。呼び出し音がなるとドキッとします。
何かを得る代償に何かを失う。昔からそういった事は在った訳ですか、概して近年は失うものが大きくなっている様に感じます。其処に他者を誹謗中傷する為の言い訳として、「自己責任」という言葉が多用される様になって来ましたので、余計に自らがしっかり本質を見極めて行かないと、「自分がしっかりしていないから、そんな目に遭うんだ(失った物が大きいんだ)。」とバッシングされ兼ねない御時世。世の中全体に潤いが無くなって来ていますね・・・と言いながら、このブログでも世の中の不条理な出来事を叩きまくっていますが(笑)。
そんな風に「便利は不便」に繋がると思います。
携帯電話が子供にまで普及してきた昨今、「○○ちゃんちへ誘いに行く」とか「待ち合わせてどこかに行く」などという事が電話をかけて済ましてしまい、なくなっていくのでしょうか・・。
ついこの間までなかったのに、不思議ですね。
>テクノロジーの発展と人間の忙しさは正比例する様な、そんな気もする。
これはちょと違うんじゃないかなと感じたりします。基本的にテクノロジーの進化は省力化の歴史であり、同じ時間でより多くのことをこなす事が出来るようになっただけで人間自体が忙しくなったわけではないんじゃないでしょうか?省力化した分だけ他の作業しているのですから。省力化してその分遊んでいれば忙しくないわけですからね。
理由は維持費が安いから!!
電話は着信がメインで、自分から電話する事は滅多にありません。
こちらからの連絡は急ぎで無ければ、メールが主体!
もし、プリペイドが廃止されたら携帯は持たないつもりデス。
電話は固定電話で充分!!
今は光電話になったので、通話料も基本料金も格安!!
不在時の対応は、留守電で折り返し電話すれば事は足りる!!
携帯は、2年ちょっと前迄は持っていなかったのですよ。(笑)
http://www.commufa.jp/phone/service/hikaridenwa.html
今迄の電話番号はそのままで、NTT基本料金は不要になります♪
なんかCMになってしまいましたね・・・(^^ゞ
プリペイド部門はどうなるんでしょうか?
あっしはVodafoneのプリペイドを利用していますが、ソフトバンク移行後の動向が気になるところです・・・