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「切符でアリバイ崩し!54年後に元警察官を逮捕・・・1957年の米7歳女児殺害事件」(7月4日、スポーツ報知)
54年後に容疑者逮捕。1957年に、米国イリノイ州シカゴ近郊で7歳の女児が行方不明になり、遺体で見付かった事件で、州検察当局は1日、殺人等の容疑で元警察官のジャック・ダニエル・マカラー容疑者(71歳)を逮捕、訴追したと発表した。容疑者がアリバイを主張し、捜査は難航した儘、迷宮入りの“コールド・ケース”に。だが、昨年、アリバイを覆す物証が発見され、半世紀以上を経て、急展開を見た。
54年前の女児殺害事件は、米人気ドラマ「コールドケース」を現実に再現した様な展開となった。
事件は1957年12月3日に発生。自宅の外で遊んでいた当時7歳の女児マリア・リドゥルフさんは、「ジョニー」と名乗る青年に声を掛けられた後、行方不明に。約5ヶ月後の翌年4月26日、自宅から約100マイル(160キロ)離れた場所で白骨遺体として発見された。事件は全米の関心を集め、アイゼンハワー大統領も、進展に付いて毎日報告するよう求めたと言う。
事件当時18歳だったマカラー容疑者は、捜査線上に浮上していた。マリアさんと一緒に遊んでいた女児の証言から、捜査当局は近所に住む同容疑者を最重要参考人と見ていた。だが、同容疑者は「事件当日は(現場から約80キロ離れた)シカゴに居た。」とアリバイを主張。壁にぶつかり、捜査は難航し、半世紀以上経っていた。
解決に導いたのは、一枚の切符。米国では、殺人等重大犯罪に時効は無い。執念の捜査を続けていた捜査当局は昨年、同容疑者と事件時に交際していた女性に再接触し、身の回りを再度探すよう要請。其の結果、事件当日、同容疑者が使う予定だったと見られるシカゴ行きの列車の切符を女性が発見。切符はスタンプ押印が無く未使用だった為、アリバイを覆す強力な物証となった。
マカラー容疑者は捜査の手を逃れた後、軍隊に入隊。其の後、ワシントン州の警察に勤務していた。其の間にジョン・テシエという名前に改名、結婚していた。孫も居たと言う。6月29日、当局によって、現在居住するシアトルで拘束された。
事件当時、交際女性に自宅から電話を掛け、「シカゴから掛けている。」と嘘を付く等、隠蔽工作をしていた容疑者は、半世紀以上を経て、報いを受ける事になった。報告を真っ先に受けるべき、被害者マリアさんの両親は既に亡くなっていると言う。
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アメリカには「迷宮入りの事件」、即ち「コールド・ケース」を専門に扱う部署が在り、古い事件を解決に到らしめているという話は知っていたが、54年も前の迷宮入り事件を解決させたというのは驚き。捜査に当たった人々の執念の物凄さには、素直に頭が下がる。
唯、今回物証となった切符に関しては、少々気になる点が。容疑者が当時交際していた女性に、「再度、彼の身の回りを捜す様に。」と捜査当局が指示し、其の結果として切符が見付かったという事だが、当時見付からなかった物が何故今回見付かったのだろうか?又、明らかに自分に不利になる物証を、容疑者が処分せずにずっと持っていたというのも、妙と言えば妙。
切符に付着している指紋等から、持ち主が容疑者というのを確定するのだろうけれど、54年という長い年月を経た状態で「100%の確定」というのは、公判を維持出来るのだろうか?日本で同様のケースが在ったとしたら、非常に厳しいと思うのだが。
すごい、けど執念が怖いという意見も
約15年もの間逃亡生活を続け、時効間近に逮捕された福田和子容疑者(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%8F%E7%94%B0%E5%92%8C%E5%AD%90)。取り調べを受けた後、殺人罪で起訴されたのは、時効成立の11時間前でした。ギリギリ迄諦めずに追い続けた警察の執念には本当に驚かされたし、頭の下がる思いがしたけれど、今回のケースは其の3倍強の時間が経っている訳で、唯々驚く許りです。
福田容疑者の場合は案の定と言うべきか、其の人生がドラマ化されましたけれど、今回のケースは仰る様に「時間軸の余りの長さ」から、映像化するのは難しいでしょうね。余り細々と描くと冗長な感じになってしまうだろうし、と言って端折って描くと、捜査当局の執念というのが今一つ伝わらなくなってしまう可能性が在るし。