「アウトソーシング」という言葉が使われ始めたのは、何時頃からだったろうか。経費削減が推し進められる中、我が国でも様々な分野でアウトソーシング化が広がって行った。元々は社内に置かれていた「コールセンター」も、今や外部に委託されているケースが少なく無く、中には海外に設けられて物も。「コールセンターに電話した際、普通に日本語で応対されたけれど、繋がっていたのは中国やタイ等に置かれたコールセンターだった。」なんて事も珍しくは無いらしい。
先日、誉田哲也氏の小説「感染遊戯」を読んでいたら、「へーっ。」と思う記述が在った。此の作品には“学習塾の講師”という設定の人物が登場するのだが、彼の日常に触れた部分だ。
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土曜には六年生の、日曜には五年生と四年生の週例テストがある。だが講師は直接採点を行わない。全解答用紙をスキャンしてパソコンに取り込み、中国の子会社に送って向こうの現地従業員に採点させる。採点済みの解答用紙は現地から直接インターネットにアップされ、生徒はそれを自宅で閲覧し、復習する。
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自分が学生だった頃、「解答用紙の採点を、アルバイトの大学生等に任せている学習塾等。」は在った。だから、「採点業務の外部委託」自体は珍しく無いのだけれど、飽く迄も国内で行っているという意識しか無かった。こんな事迄海外委託しているケースが在るとは・・・。
すでに写植は、中国に下請けに出していたような記憶があります。
塾講師かあ。
あれ?!というようなものが海外で行われているのはどんどん増えているんですねえ。
もっとも30年ちかく前、在学していた大学には結構留学生いたし
親が中国人で日本の大学で教えてるから、と華僑系の学校ではなく、日本の高校に来てる生徒も12-3年前にはいたので不思議はないのかも。
人件費が安いという事で、様々な物が海外に委託される様になった訳ですが、よもや「採点業務」迄されているとは、想像すらしておりませんでした。
海外への委託が進み、尚且つ機械化も進んで行くと、「国内での人の働き場」というのが益々少なくなって行きそう。まあ、新しい分野での働き場所が、代わって創出されては行くのでしょうが・・・。