せんだみつおに憧れていた村上代表

マリーンズの日本一で幕を閉じた日本シリーズ。昨夜は延々と祝賀番組が放送されていたが、３１年ぶりの日本一に狂喜乱舞するマリーンズ・ファンの中にあって、涙を浮かべてはいるものの感情を抑えつつ、心の底から搾り出す様に一言漏らした男性ファンの姿が印象的だった。「このチームを好きになって、本当に良かったです。」この呟きには、自分もグッと来るものが在った。そして、タイガース・ファンには申し訳無いのだが、マリーンズが日本一になって本当に良かったなあと改めて感じた。

タイガースの選手達に同情してしまうのは、レギュラー・シーズン終盤から、野球外の事が色々取り沙汰された事。星野氏の件も然る事ながら、株式会社M&Aコンサルティング（俗称：村上ファンド）の村上世彰代表取締役による”騒動”は、選手達の集中力を少なからず殺ぐ事になったのではなかろうか。ビジネスとはいえ、彼が真のタイガース・ファンであるならば、オフシーズンに入ってから行動を起こす配慮が欲しかった。

ところで、一昨日夕刊紙に目を通していた所、意外な話が載っていた。結構有名な話なのかもしれないが、自分は初めて目にする話だった。ビートたけし氏がこんな事をコメントしていたのだ。

「それにしても村上（代表取締役）の尊敬する人がせんだみつおだって言うんだろ。感覚がおかしいぜっての。」

あの村上代表の尊敬する人物が、「後輩芸人が人気面で次から次へと自分を飛び越えて行った。」と語り、自称飛び箱芸人を名乗っている”せんみつ”ことせんだみつお氏というのは冗談としか思えなかった。しかし、気になったので調べてみた所、何と事実らしい事が判明した。芸能リポーターの梨元勝氏が情報元の様だ。

名門の灘高に通っていた村上氏は、高校２年時の文集に「必ずでかい事を一発やってみせましょう。」と書き記す一方で、「今一番好きな人間は、せんだみつお。せんだの人生には偽りが無い。（中略）好き、好き、大好き、せんださん。大学に入ったら（大橋）巨泉事務所（当時の所属事務所）にアルバイトに行って、せんださんの弟子になるのも一つの夢。」等と書いていたのだとか。せんだ氏への熱い思いがひしひしと伝わって来る文章だ。

そして先日、この２人が偶然にも出くわし、互いに名刺交換をしたのだとか。梨元氏がせんだ氏にこの事実を確認した所、彼はその時の模様を次の様に語ったという。

「いやあビックリしました。こんな事が在るんですね。短い時間でしたから、そんなに話も出来ませんでした。機会が在れば、対談とかしてみたいですね。願いはせんだみつおの株も上昇させて欲しいですね。ナハッ、ナハッ、ナハッ！」

せんだみつお氏に憧れていた男、村上代表。彼も”チビろくラーメン”を啜っていたのだろうか？そして、せんだ氏の”珠玉（？）”のギャグが、彼のその後の生き方に大きく寄与したのだろうか？そんな訳は無いだろうが、この意外な取り合わせは、昨日の祝賀番組で、「嶋大輔氏がマリーンズの熱きファン」という事実を知った時と同じ位の衝撃が在った。