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嘗て人類が栄華を極めた星、地球。だが、其の星からは人々が姿を消してしまった。突如出現した怪獣達の雄叫びが、無人と化した都市に虚しく響く。
だが、そんな地球にも僅かに残された者達が居た。それは、未来への最後の希望となる子供達と、子供達の未来の為に戦いへと身を投じた7人の女性“チームU”のメンバー。リーダーのアンナ(秋元才加さん)、医療担当でアンナの妹リーサ(佐藤すみれさん)、戦闘班副リーダーのミサト(梅田彩佳さん)とサワ(宮澤佐江さん)、メンテナンス担当のノンコ(増田有華さん)と助手のマオミ(小林香菜さん)、通信担当のヒナ(島田晴香さん)だった。
彼女達が、子供を守って必死で戦っている所へ、ウルトラマンダイナ【動画】=アスカ・シン(つるの剛士氏)が時空を超えて現れる。其れが、彼女達が初めて出会ったウルトラマンの姿だった。そして、ウルトラマンダイナの後を追うかの様に、ウルトラマンコスモス【動画】=春野ムサシ(杉浦太陽氏)とウルトラマンゼロ【動画】も、自分達の宇宙から時空を超えて、此の地球に駆け付ける。
ウルトラマンゼロは、他の時空から紛れ込んでしまったタイガ・ノゾム(DAIGO氏)が、瀕死の重傷を負い乍らも、危機に陥った子供を守った勇気在る行動に共感して、彼と一心同体になる。しかし、ウルトラマンの力を手にした事を、素直に受け容れられないタイガ。
そんな中、チームUのメンバーと合流したタイガとムサシの前に、地球を支配する邪悪な侵略者、触角宇宙人バット星人が姿を現す。遂に其の魔の手が、残された子供達に迫る。
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今回は、映画「ウルトラマンサーガ」のレヴュー。「ウルトラ・シリーズ45周年記念作品」の第2弾として制作&公開された此の作品は、平成ウルトラ・シリーズの中からウルトラマンダイナ、ウルトラマンコスモス、そしてウルトラマンゼロをメインに据えている。因みにウルトラマンゼロはウルトラセブン【動画】の実子という設定で、ウルトラマンサーガはウルトラマンダイナ、ウルトラマンコスモス、ウルトラマンゼロの3人が一体化した姿で在る。
メインのウルトラマン達が「平成の子供達向け」とするならば、「昭和の子供達向け」には昭和ウルトラ・シリーズの“人間体”が用意されているのが心憎い。「ウルトラマン」【動画】のハヤタ・シン(黒部進氏)、「ウルトラセブン」のモロボシ・ダン(森次晃嗣氏)、「帰ってきたウルトラマン」【動画】の郷秀樹(団時朗氏)、「ウルトラマンA」【動画】の北斗星司(高峰圭二氏)、そして「ウルトラマンレオ」【動画】のおゝとりゲン(真夏竜氏)の5人がそうだ。(「ウルトラマンタロウ」で東光太郎役を演じた篠田三郎氏は、今回も出演されていなかった。本当に残念だ。)昭和ウルトラ・シリーズ、特に「ウルトラマンA」に夢中になった自分としては、此の面子が出演されているだけで、作品を観たくなってしまう。
彼等が登場するのは「宇宙警備隊」でのシーンだが、ウルトラ兄弟の三男のモロボシ・ダン(正確に言えば、ウルトラセブンがウルトラ兄弟の三男という設定。)が、気のせいか一番偉い感じに見えた。「長男のゾフィーや次男のウルトラマンを差し置いてトップになるとは、(胡散臭い某専属料理人が良く使う呼称を用いるならば)長男・ジョンナム王子や次男・ジョンチョル王子を差し置いて三男・ジョンウン王子が後継者となった“北の国”みたいだなあ。」なんぞと思ったりしたが、どうやら一番偉いのはゾフィーの儘の様だ。
ウルトラ・シリーズにはガッツ星人やナックル星人、ヒッポリト星人、バードン、シルバーブルーメ、エンペラ星人等々、歴代ウルトラマン達を窮地に陥らせた強敵が多く存在するが、今回の作品で登場する中で最も強敵なのはハイパーゼットンだろう。「ウルトラマン」の最終回を始めとして、過去のウルトラ・シリーズに何度も登場しているゼットンの進化系。「ウルトラマンを倒した。」というインパクトの強さが、45年の時を経ても“最強の敵”としてピックアップされたのだろう。
頑張りは認めるものの、DAIGO氏の演技は残念さを感じた。喜怒哀楽の表情が、余りに“演じている感”が出過ぎていた為。唯、昭和ウルトラ・シリーズの人間体達も、当時はそんなに演技が上手かった訳では無いけれど・・・。
THE ALFEEの大ファンだからという訳では無いけれど、挿入歌として使われていた「君だけを守りたい」(曲)は、改めて「名曲だなあ。」と。此の曲が流れた際、思わずジーンと来てしまった。
総合評価は星3つ。