ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官」

2014年04月16日 | 書籍関連

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警視庁捜査二課主任代理、郷間彩香(ごうま あやか)。32歳、独身、彼氏無し。捜査二課で贈収賄詐欺横領等の知能犯罪を追う彩香は、数字に手掛かりを求めて電卓許り叩いている、周囲からは“電卓女”と呼ばれている。

 

そんな彩香に、刑事部長から特命下った。「渋谷で銀行立て籠もり事件が発生している。至急現場に向かい、指揮執ってくれ。」。犯人から、現場の指揮及び交渉役を郷間に任命する様に名指しされたのだ。青天の霹靂困惑乍らも、彩香は立て籠り現場で在る渋谷に急行する。

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一千兆円の身代金」(著者:八木圭一氏)と共に、第12回(2013年)「このミステリーがすごい!』大賞」を受賞した小説警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官」(著者:梶永正史氏)。

 

其のべたなタイトルや主人公の女性警部補キャラクター設定等、「TVドラマや他の警察小説で、似た様な作品が在ったなあ。」と感じてしまう所は在るが、彩香が畑違いの銀行立て籠もり事件に指揮官として駆り出された許りか、其の任命が犯人からの名指しによってだったという状況は、「何でなんだ!?」と読者の興味を強く引く事だろう。

 

ユーモラスな記述が散見される。ストーリーに強弱を付ける意味では「在り。」なのだろうが、個人的には“面白みを感じない記述”が少なくなかった読んでいて小っ恥ずかしさを感じてしまう程、“寒い記述”も在ったし。

 

「『何か在るな。』と思っていた人物(女性)の正体。」には驚かされたものの、“悪の正体”が在り来たりだったり、予定調和的な終わり方だったりと、ネット上の評価が高くて期待していた分、「こんなもんかあ・・・。」という落胆は在る。上記した様に、彩香のキャラクター設定に既視感覚えた事も、落胆度を増させたのは確かだ。

 

総合評価は、星3つ


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2 コメント

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Unknown (マヌケ)
2014-04-16 12:45:30
最近はドラマ化や映画化を念頭にマーケティングした小説が多く、キャラクター設定が実際のタレントさんを想定しているかのようなものも散見されます。 と、言いますかそんな気がしてなりません。 文学性をそぎ落として、シナリオ的な、セリフとして口から発せられる表現を重視したものが見受けられまして、「クサイ」と感ぜざるをえません。 無計画で場当たり的な犯行ほど、警察は苦労するのが現実でしょう。 先が読めてしまうのと、複線まで途中で読めてしまう、2時間ドラマ的な小説は、好みで言えば、私は完全にアウトです。
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>マヌケ様 (giants-55)
2014-04-16 17:05:11
書き込み有難う御座いました。

小説を読んでいると、「此の作品を映像化した場合、XXの役は○○、△△の役は☆☆が合いそうだなあ。」等と、実在の俳優を思い浮かべて、自分形にキャスティングする事が在ります。今回の作品の場合、著者自身が「彩香には、女優の小西真奈美さんのイメージを重ね合わせていた。」と言われていたそうで、「そうなんだあ。」と少々意外に感じたもの。自分のタイプという事も在りますが、個人的には上戸彩さんを重ね合わせていたので。

“このミス”の選考委員が口々に挙げていたのは、「『警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官』は、直ぐにでも映像化出来そうな内容。」という事。「恐らくは著者自身も、映像化したイメージを持ち乍ら執筆していたのではないか?」、そんな感じが読んでいてしました。
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