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「鉄道自殺『晴れの日』に多発・・・昼は飛び込み、夜は線路侵入」(5月9日、産経新聞)
大阪府周辺で平成22年迄の5年間に発生した鉄道による自殺に付いて大阪府人権協会(大阪市港区)が調査した所、「昼間はホームからの飛び込みが、夜間は線路や踏み切りへの侵入が多い。」といった傾向が明らかになった。悪天候より晴れの日に自殺が多い事も判明。1ヶ所で8件発生した場所も在り、データを分析した関西学院大の李政元准教授は「調査結果を基に、効果的な予防策を練って欲しい。」としている。
鉄道各社は、ダイヤの乱れの原因となる自殺への対応に頭を悩ませているが、抜本的な対策は無いのが現状と言う。
自殺防止に取り組む同協会の依頼を受け、JR西日本、京阪電鉄、近畿日本鉄道、阪急電鉄、阪神電鉄、南海電鉄の計6社が、各社が把握する自殺(未遂を含む。)523件のデータを提供した。
自殺者の内訳は、男性が約6割、女性が約4割。平均年齢は男性49.2歳、女性49.6歳で、性別による差は無かった。年代別では、21%の60代が最多。50代(17%)と続き、50代以上が過半数を占めた。
約4分の3のケースで特急や急行、準急等の高速列車が関係。方法別では、「踏み切りや線路への侵入295件(56.4%)。ホームからの飛び込み223件(42.6%)。不明5件(1%)。」だった。
時間帯別では、侵入は午後6時~午前0時に発生する事が多く、飛び込みは正午~午後6時に多発。暗く人目に付き難い夜間は、線路に侵入しても気付かれ難い為と見られる。
天気との関連も浮かび上がった。李准教授によると、過去の観測データを基に府内の天候の確率を纏めた「天気出現率」は、「晴れ54.8%。曇り14.8%。雨&雪30.4%。」で、年間を通じて略半分が晴れの日となる計算。
ところが当時の天気が判明した298件の自殺に付いて調べると、71.1%に当たる212件が晴れの日に発生していた。
逆に雨&雪の日の発生は7.7%に当たる23件に留まり、外出し易いかどうかが影響している事が裏付けられた。
確認出来た発生場所は計353ヶ所。約7割では1件しか発生していないが、「4件(15ヶ所)。5件(3ヶ所)。8件(1ヶ所)。」と複数回発生した場所も在った。李准教授は「多発箇所に共通点が無いか調査する必要が在る。」と訴える。
府人権協会では、相談窓口の連絡先等を明記し、自殺を思い止まる様呼び掛けるポスターを作製。6月を目途に鉄道各社の駅等に掲示する予定。
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大阪府内の「天気出現率」では「晴れの確率」が54.8%なのに、「(大阪府の鉄道会社6社で発生した鉄道自殺に占める)晴れの日に発生した鉄道自殺の割合」が71.1%というのは、確かに多い。「晴れ以外、特に雨の日の自殺が多そう。」というイメージが在るのだが、「晴れの日は外出がし易い。」の他に、「晴れの日は概して、陽気な気分になる人が少なくない。陽気な気分になる人が増えると、却って自分の境遇の惨めさを痛感してしまい、其れで死にたくなってしまう。」というのも、晴れの日に鉄道自殺が多発する要因として在りそうな気もする。
唯、今回の記事で気を付けなければいけないのは、「晴れの日に多発する。」という傾向が見られたのは「鉄道自殺」という点。例えば「室内での自殺」という事になれば、もしかしたら「晴れ以外の日の割合」がグンと増える傾向かもしれないし。