ところで、良く聞いているラジオ番組「伊集院光 日曜日の秘密基地」の人気コーナー「秘密キッチの穴」で先日、下記の依頼がリスナーから寄せられ、その謎解きがされていた。
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「学校の近くにいた謎のキグルミ」 (41歳女性・タンメンさんの穴さん)
凡そ30年モノの穴です。東村山市に住む中学生だった私は、或る日、学校の窓の外に不思議な光景を見ました。校舎の外の畑でピンクとブルーの二体の着ぐるみが向き合って、踊っていたのです。又、その当時、家のポストに「メンタンタンドン」という「合言葉」が書かれたチラシが入っていた事が在り、そのチラシには、私が学校の窓から見た2体の着ぐるみのイラストが書いてあった様な気がします。一体あれは何だったのでしょうか?チラシとキグルミは関係在ったのでしょうか?御存知の方は教えて下さい。
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結論を言えば、これは大手広告代理店(博報堂と言っていた様に思うが。)がこの当時繰り広げた、かなり大規模なプロジェクト。自分は全く知らなかったのだが、「ペイオペラクレス星」なる星からやって来た5人の宇宙人兄弟「メンタンタンドン」(個々の名前は忘れてしまったが。)という事で、実に緻密なキャラクター設定が為されていた様だ。そして従来のマスメディアによる大々的な売り込みでは無く、上記した様に様々な地域にキャラクター達が唐突に出没し、「あれは一体何なんだ?」と不思議がる子供達の口コミによって、大ブームを呼び起こそうという壮大なプロジェクト。キャラクター達の出没から始まり、プロジェクトは詳細に幾つかのステップを考えていた様で、関連本の出版やレコード販売も実際にされていた事が確認されている。しかし莫大な資金が投じられたものの(一説には数億円とも。)、このプロジェクトは大失敗に終わる。当該広告代理店では、今でもこの話をするのはタブーなのだとか。
何故こんな話を急に持ち出したかと言えば、今回のツバサ様の記事を拝見していて「インターネットが当たり前の時代だからこその話の広がり方」というのを痛感したからだ。30年程前に「口裂け女」の話題が世の中を席捲した。当時ガキんちょだった自分も、この話題を良く友人達から聞かされたものだ。元々は関西系のラジオ番組でこの話が紹介され、次第に全国に広がっていったと言われている。確かにマスメディアが介在していたが、それでも話(噂)はジワジワと時間を掛けて全国に広がって行った訳だ。「メンタンタンドン」もジワジワと話(噂)が広がって行く事を期待していた事になる。
それに対して今回の話(噂)はそもそも、一般人が自身のブログに「今日、ウルトラマンと思われる撮影が行われているのを見ました。」といった記事をアップした事が発端となっている訳で、その翌日には広範囲に話(噂)が広がっている。”インターネット黎明期”にもインターネットの凄さを感じさせられたものだが、今回の件ではその思いを更に強くさせられた次第。
*1 円谷プロダクションの親会社・円谷エンタープライズが、映像製作会社ティー・ワイ・オー(TYO)の子会社となった事が正式発表された。経営難がずっと指摘されていた円谷プロダクションだけに「この子会社化で良い方向に進んでくれれば。」と思っていたのだが、TYOの吉田博昭社長の発言には正直ガッカリしてしまった。
「CG合成の方が、よりリアルな物が安価で出来る。『(ミニチュアの)ちゃちさが良いんだよね。』というのはオタク。余りに少数の人達の異常な愛着に拘ってはいけない。」
円谷プロダクションの十八番と言えるミニチュア・セットを使用した特撮を捨て、CG合成をメインで進めるという宣言と解して良いだろう。特撮オタクでは無いと思っている自分だが、ミニチュア・セットを使用した特撮にはその良さが在ると思っている。CG合成の良さも認めるが、それが余りにも多用されてしまうと白けてしまう。ハイテクにはハイテクの、そしてローテクにはローテクの良さが在ると思うのだが・・・。
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「学校の近くにいた謎のキグルミ」 (41歳女性・タンメンさんの穴さん)
凡そ30年モノの穴です。東村山市に住む中学生だった私は、或る日、学校の窓の外に不思議な光景を見ました。校舎の外の畑でピンクとブルーの二体の着ぐるみが向き合って、踊っていたのです。又、その当時、家のポストに「メンタンタンドン」という「合言葉」が書かれたチラシが入っていた事が在り、そのチラシには、私が学校の窓から見た2体の着ぐるみのイラストが書いてあった様な気がします。一体あれは何だったのでしょうか?チラシとキグルミは関係在ったのでしょうか?御存知の方は教えて下さい。
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結論を言えば、これは大手広告代理店(博報堂と言っていた様に思うが。)がこの当時繰り広げた、かなり大規模なプロジェクト。自分は全く知らなかったのだが、「ペイオペラクレス星」なる星からやって来た5人の宇宙人兄弟「メンタンタンドン」(個々の名前は忘れてしまったが。)という事で、実に緻密なキャラクター設定が為されていた様だ。そして従来のマスメディアによる大々的な売り込みでは無く、上記した様に様々な地域にキャラクター達が唐突に出没し、「あれは一体何なんだ?」と不思議がる子供達の口コミによって、大ブームを呼び起こそうという壮大なプロジェクト。キャラクター達の出没から始まり、プロジェクトは詳細に幾つかのステップを考えていた様で、関連本の出版やレコード販売も実際にされていた事が確認されている。しかし莫大な資金が投じられたものの(一説には数億円とも。)、このプロジェクトは大失敗に終わる。当該広告代理店では、今でもこの話をするのはタブーなのだとか。
何故こんな話を急に持ち出したかと言えば、今回のツバサ様の記事を拝見していて「インターネットが当たり前の時代だからこその話の広がり方」というのを痛感したからだ。30年程前に「口裂け女」の話題が世の中を席捲した。当時ガキんちょだった自分も、この話題を良く友人達から聞かされたものだ。元々は関西系のラジオ番組でこの話が紹介され、次第に全国に広がっていったと言われている。確かにマスメディアが介在していたが、それでも話(噂)はジワジワと時間を掛けて全国に広がって行った訳だ。「メンタンタンドン」もジワジワと話(噂)が広がって行く事を期待していた事になる。
それに対して今回の話(噂)はそもそも、一般人が自身のブログに「今日、ウルトラマンと思われる撮影が行われているのを見ました。」といった記事をアップした事が発端となっている訳で、その翌日には広範囲に話(噂)が広がっている。”インターネット黎明期”にもインターネットの凄さを感じさせられたものだが、今回の件ではその思いを更に強くさせられた次第。
*1 円谷プロダクションの親会社・円谷エンタープライズが、映像製作会社ティー・ワイ・オー(TYO)の子会社となった事が正式発表された。経営難がずっと指摘されていた円谷プロダクションだけに「この子会社化で良い方向に進んでくれれば。」と思っていたのだが、TYOの吉田博昭社長の発言には正直ガッカリしてしまった。
「CG合成の方が、よりリアルな物が安価で出来る。『(ミニチュアの)ちゃちさが良いんだよね。』というのはオタク。余りに少数の人達の異常な愛着に拘ってはいけない。」
円谷プロダクションの十八番と言えるミニチュア・セットを使用した特撮を捨て、CG合成をメインで進めるという宣言と解して良いだろう。特撮オタクでは無いと思っている自分だが、ミニチュア・セットを使用した特撮にはその良さが在ると思っている。CG合成の良さも認めるが、それが余りにも多用されてしまうと白けてしまう。ハイテクにはハイテクの、そしてローテクにはローテクの良さが在ると思うのだが・・・。
ウルトラ兄弟についてTBを頂き、そのお返しで
誤って「関連のない別の記事」を送ってしまいました。
大変お手数ですが削除して下さいますでしょうか。
申し訳ございませんでした。
それにしても、8兄弟には誰が選ばれ、どんな活躍が
なされるのか今から楽しみです。
正直もっと他に経営を引き受けてくれる良いものがわかる企業はないんでしょうか?
円谷の危機は日本文化の危機だと思うのですが・・(--;
ほほお。そうですか。ふん、じゃあ東宝特撮映画シリーズのミニチュアワークを見たことあるんでしょうかね、その社長は!CGがなくても合成技術は世界のトップクラスでしたがね。草葉の陰で円谷英二も泣いてるでしょうね(涙)
TYO社長の発言、もしかしたら報道ではカットされてしまった前後部分が在るのかもしれませんが、少なくとも報道されている部分だけを見ると余りにも過去の特撮に対するリスペクトの念が感じられず、失望以上に憤りを覚えます。特撮関連のブログを拝見すると、そういった思いを持っておられる方は少なくない様です。
確かに円谷プロが経営難に陥った要素にはコスト意識の希薄さが在ったのかもしれませんし、それを改善する意味でCGをより取り入れるというのは経営者判断としては間違っていないかもしれませんが、ああもミニチュア・セットによる特撮を否定されてしまうと、それを見て育った自分自身の人生をも全否定されている様で不快。決して潤沢では無い資金を元に、非常に独創的なアイデアを次々に繰り出して特撮を行って来た円谷プロ。そういった歴史をこの社長は御存知なのでしょうか?こういう発言を平気で言えてしまう社長の会社ならば、遠からずウルトラマン・シリーズは人間体すらもCGの味気無い作品に変わってしまうのではないかと心配です。
giants-55さんが「CG」をどのように理解されているのかは分かりませんが、「CG合成の方が、よりリアルな物が安価で出来る」は全くもってそのとおりです。例えば、火を使ったシーンや爆発シーン・水のシーン・ミサイルの発射シーン等では既にCGが相当多く使われています。CGにより、実際にミニチュアのみで撮影したものよりも、かなり迫力が増しています(爆発が派手になったり、流れ出る水の勢いが増していたり、ミサイルの数が増えていたりという事です)。ですが、見ている人達(特撮にそれ程造詣が深くない人達)はそれに気づかない。ミニチュアのみの映像だと“錯覚”している訳です。giants-55さんも、「ウルトラマンメビウス」で“ミニチュアのみ”と思っていた映像にも、実は、CGが多用されていた筈です。
CGのレベルはそれ程高いレベルになっており、一昔前の“合成なのがみえみえ”の頃とは隔世のものがあります。CGなしの特撮は最早成り立ちません。
ですから社長の発言から「遠からずウルトラマン・シリーズは人間体すらもCGの味気無い作品」と想像するのは杞憂です。確かに、円谷プロをはじめ日本の合成技術は世界でもトップレベル“でした”(現在でも高水準と信じて疑いませんが)。ただ、いつ迄も「過去の栄光」に胡座をかいていてはいけません。ミニチュアには多くの長所の一方で、「怪獣プロレス」・「ウルトラ広場(都会の中の不自然極まりない空き地スペース)」など、短所があるのもまた、事実です。CGはそれを補うばかりか、主役にとって代わるだけのポテンシャルがあります。これからの特撮においてCGの比重が高いものになるのも、致しかたないというか、当然の事でしょう。
けれど大事なのは「CGとミニチュアの融合」だと思います。CGが主役ではあるけれども、それで表現できない所をミニチュアで埋める。そうなれば、それで良いと私は思います。
そんな訳で今、higu様の御意見を拝見させて貰ったのですが、気分を害すなんてとんでもないですよ。こういった御意見も在って当然だと思っていますので。別の方へのレスでも書きました様に、円谷プロの経営難の要因にはコスト意識が希薄だったというのが在ると思いますし、その建て直しの為には経営者としてコスト面の洗い直しをするのは間違いでは無いからです。
仰る様に昨今のCGのレベルは非常に高く、「ウルトラマンメビウス」でもミニチュアを使用した撮影とばかり思っていたものが、特撮関係のブログにて「あれはCGなんですよ。」という書き込みを拝見し吃驚させられた事も(笑)。より迫力を求めるという意味ではCGを用いたいという気持ちも判るし、そういうのが特撮全般の潮流になって行くのも時代なのだろうなあという気はしています。
自分が気になったのは、TYOの社長がミニチュア使用の撮影を全面否定し、CGが全てで在るかの様に”聞こえてしまう”発言をした事なんです。これも他の方へのレスで書いたのですが、もしかしたらあの発言の前後が放送等ではカットされてしまっている可能性も在り、”円谷手法”への評価を口にされていたのかもしれませんが、もしそうで無かったとしたら余りにも先人に対するリスペクトの念が無いし、延いてはそれを見て育って来た特撮ファンを蔑ろにしているなあと感じてしまったんです。
higu様の書かれている「CGとミニチュアの融合」というのは全く大賛成。過去の遺物に拘泥している”だけ”ではいけないし、逆にホリえもんがフジサンケイ・グループを乗っ取ろうとした際に口にした「先進技術こそが全てで、それ以外は無意味。」的な考えでも駄目だと思っておりますので。
最後に「うっかりミスとはいえ、本当に申し訳在りませんでした。」