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「ゴールデンイーグルスの歴代監督」
初代: 田尾安志氏(2005年)
2代目: 野村克也氏(2006年~2009年)
3代目: マーティ・ブラウン氏(2010年)
4代目: 星野仙一氏(2011年~2014年)
5代目: 大久保博元氏(2015年)
6代目: 梨田昌孝氏(2016年~2018年)
7代目: 平石洋介氏(2019年)
8代目: 三木肇氏(2020年)
9代目: 石井一久氏(2021年~2023年)
10代目:今江敏晃氏(2024年)
11代目:三木肇監督(2025年~)
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ゴールデンイーグルスの監督は、21年間(2005年~2025年)で延べ「11人」が務めている。平均で言えば、「約1.9年/人」と成る。4年前の記事「3年連続で“首”の挿げ替え」の中で記したが、其の当時でも「ゴールデンイーグルスは"現存球団"の中で、監督1人当たりの平均就任年数が最も短いチーム(2.0年/人)。」だったので、「相変わらずだなあ。」という思いしか無い。
「同球団は、三木谷浩史オーナーの"現場介入"が凄まじい。」と言われている。試合での采配に迄口出しするそうだし、オーナーの一声で監督の首がコロコロと挿げ替えられるのでは、現場も堪った物では無いだろう。延べ11人の監督の内、1年限りで解任された者が「6人」も居るのだから、「組織に問題在り。」と言わざるを得ない。
其のゴールデンイーグルスが揺れている。「"嘗ての"大エース・田中将大投手が、今シーズン限りで同球団を退団する。」事に成ったからだ。「球団が『野球協約の減額制限(年俸1億円超は40%)を超える来季年俸を提示した事に、田中投手が納得出来なかった。」というのが、退団の理由らしい。
其れに対し、同球団で5代目の監督を務めた"トラブルメーカー"の大久保博元氏が、自身のYouTubeチャンネルで私見を述べた事が報じられていた。「田中将大投手が退団する。他の球団を捜すという事ですが、此れは大事件です。」と切り出した上で、 「(ゴールデンイーグルスを愛している)其の選手が嫌に成る程、『退団させて下さい。』と言う程の提示をしたというのは、此れは確実に提示です。僕の予測だと(年俸)1億(円)は切りましたね。『4,000万円~5,000万円位の額の契約をしてくれないか?』と(球団側が)振らなかったら、あんなに成らない。」、「今回の田中将大の退団は、全てに於て終わっちゃったなと。僕は(ゴールデンイーグルスを)応援しています。此れからも。だけど、終わったな此のチームって。一時、応援は出来ないなと。何だよと。『俺達、人間なんだぞ。』と思う様な気持に成りました。」と怒りを滲ませたそうだ。
「今回の大減俸提示は、嘗ての大エースに対して非礼で在る。そんな球団は、選手を人間扱いしているとは思えない。」と大久保氏は言いたい様だが、若しそうならば「彼の主張には、全く同意出来ない。」というのが自分の考えだ。
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「ゴールデンイーグルスに復帰して以降の田中将大投手の推定年俸の推移」
2021年:9億円
2022年:9億円
2023年:2億6千万円
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「24勝0敗」とシーズンで"負け無し"だった2013年の彼は、間違い無く"日本球界の大エース"だった。此の年迄の7年間で「99勝(35敗3セーヴ)」を積み上げ、MLBに渡った彼。
MLBでの7年間(2014年~2020年)で「78勝46敗」という成績も見事と言えるが、2021年にゴールデンイーグルスに復帰して以降の4年間は「20勝33敗」。今季に到っては「手術の影響でずっと登板出来ず、今季初の1軍戦登板と成った9月28日の試合では5回4失点で敗戦投手と成り、結局、今季は1勝も上げられなかった。」のだから、残念だけれど「往年の力は消え失せたし、"嘗ての"大エースと呼ばざるを得ない。」と考えるのは、自分だけでは無いだろう。
そんな田中投手に提示された来季の年俸が実際に幾らだったのかは判らないけれど、仮に大久保氏が推測する様に「4,000万円~5,000万円だった。」とする。今季の推定年俸が「2億6千万円」だったとすると、2億円超えの物凄い大減俸なのは確かだ。
でも、復帰して以降の4年間で「20勝33敗」なのだから、平均「5勝/年」という事に成る。今季に到っては、1勝も上げられていないのだ。幾ら"嘗ての大エース"とはいえ、此の成績で「過去3年間で合計20億6千万円の年俸」というのは、他の選手も納得出来無いだろう。一般企業に置き換えてみると、「嘗ては物凄い結果を残し、多額の給料を貰って来た人物だが、此処数年の成績はサッパリで、今年に関しては『成績を全く残せなかっただけでは無く、"仕事場"にすら来れなかった。」と成ると、其の人物は"解雇"されるのが普通だ。「来年も今年と同じ高額な給料を貰える。」なんて事は、100%在り得ないだろう。
そう考えると、「物凄い大減俸を提示したものの、来季も4,000万円~5,000万円の年俸で契約し様としていた。」というゴールデンイーグルスは、嘗てのエースに対して最大限の誠意を見せたとも言える。確かに「組織に問題在り。」と思う同球団だが、今回の件に関しては「批判される筋合いでは無い。」と思う。
プロとしての矜持が在ろうから、「俺の価値は、4,000万円~5,000万円なんて物では無い!馬鹿にするな!!」と田中投手が考えたとしても、其れは其れで又、批判される筋合いでは無い。「プロとして新たな働き場所を捜し、自分を高く売り付ける。」というのも、プロとして重要な事だから。
果たして、彼の獲得に動く球団は在るのか?「今の彼に、4,000万円~5,000万円を超える年俸を支払う価値が在る。」と自分は思えないし、我がジャイアンツが獲得に走る事だけは止めて貰いたい。