GW最終日の6日、「タイガースvs.ジャイアンツ」戦をテレビ観戦。此の日の解説は福本豊氏と古田敦也氏、そして矢野燿大氏。古田氏と矢野氏は御存知の通り、共に元捕手だ。
タイガースの攻撃時、金本知憲選手のファウル・チップが(ジャイアンツの)實松一成捕手の下腹部を直撃し、實松捕手が蹲ってしまう場面が在った。「膝を直撃したのかな?」と思ったのだが、解説者の2人は蹲った体勢等から即座に“男の急所”を直撃したと断じ、こういった場合の経験談を色々話していたのは非常に面白かった。(喜多哲士様も「股間球解説」という記事の中で、此の件に付いて触れられている。)
自分は野球経験がそこそこ在るけれど、打球を股間に受けた経験は無い。股間を何かにぶつけた経験は在るので、「凄く痛いだろうな。」というのは想像出来るが、半端じゃない速度で石の様に硬い球が直撃するというのは、恐らく自分の想像を超える痛みに違いないだろう。「元捕手という立場」、そして「理論的に説明出来る能力」というのが合わさって、“一般人には判らないで在ろう事柄”をきちんと説明。其れも、聞き手の関心を惹き付け乍らというのだから、中々の物だ。
プロ野球中継が減ったのはファンとして哀しい事だが、プロ野球中継が減った事で、解説者が“整理”されたのは、必ずしも悪い事では無かった。以前にも記事で書いたけれど、遣っ付け仕事みたいな感覚で解説をしているOBが、嘗ては結構目に付いた。「明らかに、事前の取材を行っていない。(選手の名前や成績を、矢鱈と間違える等。)」、「結果論で許り語る。」、「矢鱈と精神論を振り翳す。」、「素人でも判る様な事柄しか言えない。」、「口にするのは、内輪ネタ許り。」等々は、聞いていて辟易とするだけ。「此の選手は、女癖が悪くてねえ。」とか、「○○選手は、私の後輩なんですよ。頑張れ!!」とかなんて、ハッキリ言ってどうでも良い。一般人には判らないで在ろう事柄を判り易く、関心を惹きつけ乍ら、真の意味で“解説”して欲しいのだ。
解説者ならぬ“害”説者が減りはしたが、其れでも“害”説者は未だ存在する。雫石鉄也様が「『解説者』抜きの放送もやって」という記事を書いておられるが、全く同感だ。“害”説者が居るテレビ中継では、音声を消して映像だけを見る様にしているが、ラジオ中継の場合は音声を消す訳にもいかない。
昔のテレビ中継の再放送を見ると、「アナウンサーが淡々と、其れも必要最低限の状況説明だけをしている。」というケースが見受けられ、実に新鮮で心地良かったりする。アナウンサーだけの中継というのが今も無い訳では無いが、非常に稀。もっと増やして欲しいものだ。
長嶋茂雄氏がジャイアンツの監督だった頃、「球音を楽しむ日」というのが年に1、2度設けられていた。球場内での鳴り物を、此の日だけは控え、「『投手が投げた球が、ミットに収まる時の音』や『打球音』等を楽しもう。」という趣旨からのイヴェントだったが、個人的には凄く好きだった。何時の間にか行われなくなってしまい、非常に残念に思っている。是非とも、復活して欲しい。
重大な事故が起こった場合、なんとか大学のかんとか教授が「原因究明をやって、再発防止が大切」とコメントする。そんなことは誰でもいいます。それを専門に研究している教授には、専門家にしか判らないことがあるはずです。それをいって欲しいのです。
野球の解説でも同じです。6日の「巨人VS阪神」もちろん私も見てました。喜多さんと同じく、古田さん、矢野さんの「股間解説」は面白かったです。あれなどは、長年キャッチャーをやってきたお二人だからこそいえることですね。プレーの解説ではありませんが、興味深いお話でした。ただ、このときは福本さんもおられました。三人というのは多すぎましたね。
野球の解説は、解説者の自慢話や雑談、えこ贔屓は止めてもらいだいですね。そのプレーにどういう意味があるのか、なぜ、ここでは右方向に打たねばならないのか、なぜ、ここではバントより強攻策がいいのか、といったことを話してもらいたいですね。
http://www.nhk.or.jp/shinyabin/
松本さんの写真をクリックするとアンカーエッセイが読めます。12月号です。
ただ、日テレのように亀梨君のような経験者をレギュラーにする対応も見られます。今家族が見ているバラエティで「アンジャッシュ」の渡部さんが高校野球の予選会オタクだと言っていました。次の野球中継で彼の顔が見られるかも。
仰るように放送が減ったことでレベルの高くない解説者を排除できたことはあるでしょうね。失礼ながら「宮本和知」あたりは今はタレントという位置に落ち着いた感じがあります。意外と今年回数が多いフジテレビ系は相変わらず金村とかなんだかヤクザ者がやっているような感じですが、ああいう「フランク」さを好む視聴者も当然います。日テレや地方局では副音声で「ざっくばらんなおちゃらけ解説(解説ではなく単なる猥談のことも)」を楽しめますから、住み分けあるといいですね。
個人的には副音声で会場音のNHK方式がベスト。デジタル放送時代だからもっと選択肢が広がってよいはずなのですが。
明らかに番組やイヴェント宣伝の為、プロ野球中継にゲスト出演している著名人が居ますよね。野球とは無関係な話(持ちネタや内輪ネタ等。)許りを話す連中は論外ですが、“スタッフから仕込まれた野球知識”を無理無理に話しているのが露骨に判ってしまう出演者もウンザリ。
亀梨君や爆笑問題の田中氏等は、話かっら野球好きなのが伝わって来て、こういう人達には不快さを感じない。
特定のチームを露骨に贔屓する解説者というのも、「害」以外の何者でも無い。昔はジャイアンツOBに此の手の解説者が多かったけれど、ジャイアンツ・ファンとして恥ずかしいだけだった。
「副音声で会場音を聞かせる。」、此れは自分も好きです。
「聞き取りやすく、優しい声で、分かり易く話してくれる」
ところが良かったそうで、加藤博一氏や江本孟紀氏のような人は好きではなかったみたいです。(「加藤さんって、本当に選手だったの?」
と聞かれた時には笑いました。)
マラソン中継というと、かつては、広島日出国さんや宗茂さんなど、九州の訛りがきつい人の解説が印象的でしたが、増田明美さんの人気が高まったのは、あの声(現役時代の所属企業の秘書課の社員の話し方を参考にしたのだそうです。)と、「素人の素朴な疑問に答える」解説ぶりのせいだと思っています。ただ、最近は、外国人選手の子供の名前とか、
「この選手は子供の頃にピアノを習っていたんですよ。」
というトリビア(まさに、どうでもいいこと)解説に走りすぎで、ファンからは苦笑の的となっています。
谷沢健一氏と大矢明彦氏、良くも悪くも頑固な人物で、其れが故に「確固たる野球観」を感じさせる解説者ですよね。
増田明美さんのマラソン解説に初めて触れた際、其の丁寧で判り易い話し振りに驚かされました。申し訳無いのですが、そういうイメージが無かったので。
つぼイのAMのリスナーが固定客だった副音声がSKEへ。そら流行の物ですから客はつくだろうけど…。やっぱ中日新聞系は商売ヘタや。固定客がガッチリついてるつぼイも隔週でやったらええのに。
http://hicbc.com/sports/tv/
つぼイさんの副音声、家族での団欒をぶち壊しました(笑:母親が不機嫌になった)
「ラジオ番組のリスナーは、テレビ番組の視聴者よりも概して義理堅い。」という気がしています。「義理堅い」と書くと、「どういう意味だろう?」と思われる方も居られるでしょうが、「一旦其の番組のファンになると、テレビ番組の視聴者よりもラジオ番組のリスナーの方が、長きに亘って聞き続ける可能性が高そう。」というイメージ。詰まり、浮気性では無いという感じかと。
流行で言えばSKE48の起用という事になるのだろうけれど、長年に亘って多くのリスナーを惹き付けているつボイノリオ氏を“切る”というのは、長期的な視野からすると、「損」な気はしますね。