銀幕大帝α

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ブロークン

2009年05月22日 23時56分00秒 | 洋画サスペンス
THE BROKEN/08年/英・仏/88分/劇場公開
監督:ショーン・エリス
出演:レナ・ヘディ、リチャード・ジェンキンス、ミシェル・ダンカン、メルヴィル・プポー、アシエル・ニューマン

<ストーリー>
父の誕生日パーティーの最中、突然会場のいわくつきの鏡が割れX線技師の女性に災難が降り掛かる。
<感想>
世界的なフォトグラファーとしても活躍するショーン・エリスが、監督としてもその名を世に知らしめた秀作『フローズン・タイム』に続く、劇場用長編第2作目。

流石名を馳せる若手の中でも一際才能を開花させている写真家だけあって、所々のアート的な描写には目が引き寄せられます。

繰り返し色んな角度やスローモーションで見せる車での正面衝突事故シーン。
何故、そんなにこのシーンに拘るのか、何か深い意味があるのか?

あるんですね~。
ラストでこのシーンがいかに重要だったのかが分かった時の衝撃は言葉では言い表せないほど。

この物語はどんな顛末を迎えるのか、ヒロインはどんな運命に左右されているのか、
「早くラストを見せて!」
という逸る気持ちを抑えながらも濃密に計算し尽くされた展開にグイグイ引き込まれていく。

そして、遂に明かされるショッキングなラスト。

「え?ちょっ待って!え?え?ぁあああ!そういうことかぁ」

頭の中で整理整頓するまでにかなりの時間を要したが、理解出来た時の驚きの高さは半端じゃなかったですよ。

謎に満ちた物語の中に幾つもの恐怖があり、それが徐々に進むにつれ膨れ上がる。
グングン押し寄せてくる恐怖の波に勝てず、本当に怖かった。

流石芸術家の監督だけはあります。
鏡をモチーフにした奇抜な発想ながらも、同じ画を何度も流し見せることにより、我々に不安感を生み付け、そして最後で一気に安心感に変えるも、新たなる恐ろしさへとその姿は変える。

別人になった家族を見て逃げ出すヒロインの弟の姿を見届けた時、迷信が現実に成り得る残酷というものを肌で感じました。

因みにこの弟の恋人が入浴中、口内にマッハパンチを食らう場面がかなり強烈。
唐突に‘それ’が起きたので度肝抜かれました!


オフィシャル・サイト(日本語)

評価:★★★☆
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ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー

2009年05月22日 21時40分55秒 | 洋画アクション
HELLBOY II: THE GOLDEN ARMY/08年/米/119分/劇場公開
監督:ギレルモ・デル・トロ
出演:ロン・パールマン、セルマ・ブレア、ダグ・ジョーンズ、ルーク・ゴス、アンナ・ウォルトン

<ストーリー>
地球の未来を守るため、伝説の最強軍団「ゴールデン・アーミー」を復活させようとする魔界の王子に挑む、地獄生まれの正義のヒーローの活躍を描く。
<感想>
悪魔の子なのに人間以上に人間らしい異色のヒーロー「ヘルボーイ」の活躍を描く第2弾!

原作の流れを忠実に再現した前作とは違い、今作はデル・トロ監督の「ヘルボーイ」愛に包まれた完全な個人的趣味映画になっていて、ダーク調を極力排し明るいコメディタッチのコミック風に仕上がっています。

愛ネコを食する者は相手が幾らババアでも容赦なくぶん殴り、ビールでほろ酔い気分の中「リズは俺のしゅべて」と惚気、人間に好かれたい為に禁止されているにも関わらず陽気にTVクルーの前に登場するも、「ブサイク」と罵られ落ち込む。

私は、そんなヘルボーイが大好きだ!

今回はエイブと敵方の王女ヌアラとの禁断の愛や、恋人リズの体に‘ある異変’が起こった事でヘルボーイが男としての決断を迫られるなど、アクション面以外にも見所沢山。

そのアクション面に関してだが、VS無数の歯の妖精、VSロケット・パンチ炸裂巨大トロール、VS地上を破壊しまくる森の神エレメンタル、VSゴールデン・アーミーと随所で怒涛の戦いが繰り広げられるのだが、ケリのつけ方があっさり過ぎて物足りなかったかな。
特に、今回の悪玉ヌアダ王子との戦いでも、お互い飛んだり跳ねたりと大忙しだったのだが、最後は意外とあっさり決着が付きもう少し興奮度を上げてもらいたかったものだ。
ヌアダ王子の持つ伸縮自在の槍もあまりその特殊的な部分が発揮しきれていなかったのも残念。

それでも大掛かりなセット、美麗なVFX、デル・トロ印の実写にこだわった奇妙なクリーチャーたちなどが作品全体を楽しさに満ち溢れさせ、ラストまで飽きる事無く堪能させて頂きました。

一番噴き出して笑ったのが、B.P.R.Dのチーム・リーダーとして新しく赴任してきたドイツ生まれのヨハン・クラウス。
名前がカッチョイイのでどんな奴なのかと思っていたら、その全貌が明るみなった時の笑撃と言ったらもう・・・爆笑(笑)。
ロッカールームでのヘルボーイとのコントみたいな喧嘩も大ウケでしたヨ。
でも堅気だけど、情にはもろいヨハン・クラウス、何か好きだな~。

さて死の天使の件といい、まだ後に影響を及ぼすような事が残されているので、デル・トロ監督、是非第3弾もお願いしまっせ!!

関連作:『ヘルボーイ』(第1作)

オフィシャル・サイト(英語)
オフィシャル・サイト(日本語)

評価:★★★★
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