銀幕大帝α

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隣の家の少女

2010年09月10日 01時16分37秒 | 洋画サスペンス
THE GIRL NEXT DOOR/07年/米/91分/劇場公開
監督:グレゴリー・M・ウィルソン
出演:ブライス・オーファース、ダニエル・マンチ、ブランチ・ベイカー

<ストーリー>
12歳の少年デビッドは、家庭の事情で隣家に引き取られた少女が虐待されていることを知る。やがて近所の少年達も加わり、暴行はエスカレートしていく。
<感想>
暗黒小説家ジャック・ケッチャムの問題作を映画化。
余りにも残酷・鬼畜な内容に人々は怒りに震えたと言うが、果たして・・・

人間がやる事とは思えない非道な行為の数々に胸が痛くなりました。

隣人の少年デビッドはどうにかして虐待され続けているメグを救おうとするが、鬼畜女ルースの監視の目が常に光続けているだけにどうにも出来ない。
少年たちが寄ってたかって少女を傷つけていく様を只黙って見る事しか出来ない。
その場から逃げようとすればとっ捕まって強制的に見せられてしまう。

この流れはデビッドと共に我々の視点としても成り得てくるから性質が悪い。
デビッド同様観る側も何も出来ないという状況、心理的に嫌なもの、見ちゃいけないものを観ている心境へと陥れられていく虚しさ。
黙って成行きを静かに見守るしかないんですよ、ほんと。

救いは直接的な暴力描写が無い事かもしれない。

もし、殴られている場面、陰部を焼かれている場面、腹部に焼き文字を入れられている場面を克明に見せられていたら、間違いなく直視出来ず吐き気を齎していたかもしれない。

その後のメグの悲惨な姿を目の当たりにしただけでも十分に気分を害するのに・・・。

それと人道的に反するかもしれないが、メグを演じた女優の容姿にも少しは救われた様な気がするんです。
もし、もう少し幼い少女だったとしたら、もう少し可愛い顔をした女優だったならば、なんて決して思っちゃいけないんだろうけど、そう思って観ないと最後まで私の自制心を保つ事はまず不可能だった事でしょう。

私の中で生まれた小さな救いで何とか最後まで観る事が出来ましたが、どうにかならなかったのかと思えるラストまで画面の中には安らぎの空間がたった一握りも無い。

人を人と思わず甚振り続けるルースや少年達は勿論犯罪者だが、直接加担せずとも見ているだけでも立派な犯罪者。

そしてそれらを画面を通して観ている視聴者もまた弱き人間-----------

そんな錯覚すらも覚え、不快さだけを残していく本作に、人の理性とは何かを今一度考え直すべきかもしれない。
残酷な痛さを感じ、哀しみを乗り越えて初めてようやくこの映画の闇から解放されるだろう。
時間はかかるかもしれないが・・・。

オフィシャル・サイト(日本語)

評価:★★★
10/09/09DVD鑑賞
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コメント (6)
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